2023年2月13日
  • 楽天インサイト株式会社

楽天インサイト、「終活に関する調査」結果を発表

- 20代、30代の「終活」をする・したい理由は、「自分の人生の終わり方は自分で決めたいから」が上位に -

 楽天インサイト株式会社(以下「楽天インサイト」)は、「終活に関する調査」をインターネットで実施しました。今回の調査は、2023年1月13日(金)から1月15日(日)の3日間、楽天インサイトに登録しているモニター(約220万人)の中から、全国の20~69歳の男女1,000人を対象に行いました。今回は、「終活」(注1)を実施する理由やきっかけに加え、昨年の調査と比較して「終活」に対する意識がどのように変化しているのかを調査しました。

(注1)「終活」とは「人生の終わりのための活動」の略で、人生の最期を迎えるにあたって行う様々な活動のことを指します

調査結果概要

■「終活」の実施意向がある人は約7割で、昨年からほぼ横ばいの結果に
 「終活」の実施状況を聞いたところ、「意向あり」計(「実施している」(5.8%)と「近いうちに始める予定」(9.1%)、「予定はないが、時期が来たら始めたい」(56.9%)の合計)は71.8%で、昨年2月実施の同調査(https://insight.rakuten.co.jp/report/20220217/ )と比較してほぼ横ばいの結果となった(昨年:69.6%)。

 また昨年と同様に、男女ともに年代が上がるにつれて「意向あり」計が多くなり、男性より女性の方が多い傾向がみられた(男性:66.3%、女性:77.4%)。特に女性60代は全体と比較して、「実施している」(14.9%)が9.1ポイント、「近いうちに始める予定」(26.7%)が17.6ポイント高い結果となった。

■「終活」で今後する予定があること、興味があることは「家の中の荷物整理」が48.1%でトップ。「SNSアカウント・投稿の削除や整理」は、男女ともに20代で全体より10ポイント以上高い結果に
 「終活」で今後する予定があること、興味があることを複数回答で聞いたところ、「家の中の荷物整理」が48.1%でトップとなり、「財産整理」(31.1%)、「パソコンやスマートフォンなどのデータ整理」(29.0%)が続いた。性別でみると、男性よりも女性の方が「家の中の荷物整理」で約25ポイント高く(男性:34.7%、女性:59.6%)、「エンディングノート・遺書の作成」(法的効力はないが、意思を伝えられるものの作成)で18ポイント高い結果だった(男性:15.9%、女性:33.9%)。また、性年代別にみると、「SNSアカウント・投稿の削除や整理」は男女ともに20代で全体より10ポイント以上高く(男性20代:25.6%、女性20代:25.6%)、男性20代では「パソコンやスマートフォンなどのデータ整理」も41.0%と、全体と比較して10ポイント以上高い結果となった。男性60代では、選択した項目の数(反応個数)が平均2.0と他の性年代と比較して少なく、「終活」の予定や興味は少ない傾向がみられたが、唯一「パソコンやスマートフォンなどのデータ整理」(34.2%)は全体より5ポイント以上高かった。

「終活」をする・したい理由は「家族に迷惑をかけたくないから」が63.9%でトップ。「自分の人生の終わり方は自分で決めたいから」が20代で2位、30代で3位
 「終活」をする・したい理由について聞いたところ、「家族に迷惑をかけたくないから」(63.9%)が最も多く、次いで「病気や怪我、老化などで寝たきりになった場合に備えるため」(27.6%)、「自分の人生の棚卸し、整理をしたいから」(20.8%)となり、昨年と同様の順位だった。

 全年代でトップは「家族に迷惑をかけたくないから」(20代:53.8%、30代:69.0%、40代:59.2%、50代:63.0%、60代:71.0%)だった。年代別にみると、「自分の人生の終わり方は自分で決めたいから」が20代で2位(23.1%)、30代で3位(22.1%)にランクインしたほか、40代では「後に何も遺したくないから」(27.6%)が2位となり、年代ごとに特徴がみられた。

 性別でみると、「家族に迷惑をかけたくないから」は、女性が男性よりも10ポイント以上高かった(男性:57.2%、女性:69.8%)。また、「病気や怪我、老化などで寝たきりになった場合に備えるため」も、女性が男性より約10ポイント高い結果となった(男性:22.5%、女性:32.0%)。性年代別でみると、男性20代では、「自分の人生の棚卸し、整理をしたいから」(28.2%)と「自分の人生の終わり方は自分で決めたいから」(28.2%)が全体より5ポイント以上高かった。女性20代では、「葬儀などの希望を家族に伝えるため」(15.4%)と「話題になっていて興味を持ったから」(10.3%)が全体と比較して5ポイント以上高い結果となった。

■「終活」のきっかけは、20代で「テレビなどのメディアやSNSで見聞きしたこと」、30代で「子どもができたこと」、40代で「生涯独身だろうと思ったこと」がそれぞれトップ
 「終活」をする・したいと思ったきっかけを聞いたところ、「自分の健康に不安を感じたこと」(18.9%)が最も多かった。年代別でみると、20代は「テレビなどのメディアやSNSで見聞きしたこと」(23.1%)、30代は「子どもができたこと」(17.7%)、40代は「生涯独身だろうと思ったこと」(23.0%)、50代・60代は「自分の健康に不安を感じたこと」(50代:22.3%、60代:28.4%)がそれぞれトップとなり、年代ごとに違いがみられた。また、20代では「一人で暮らすことになったこと」(16.7%)が2位、「生涯独身だろうと思ったこと」「就職・転職したこと」(いずれも15.4%)が3位にランクインした点が注目される。

■「終活は家族に迷惑をかけないために必要なことである」と思う人は77.0%。男性20代は「終活」に対してネガティブな考えを持つ傾向
 「終活」に対する考え方について項目ごとに聞いたところ、「そう思う」計(「とてもそう思う」と「ややそう思う」の合計)のトップは「終活は家族に迷惑をかけないために必要なことである」で、77.0%だった。

 性別でみると、「終活は家族に迷惑をかけないために必要なことである」(男性:68.8%、女性:85.3%)と「終活は残りの人生を豊かにしてくれる」(男性:31.3%、女性:46.4%)、「自分が終活を始めたら、家族にも終活を始めてほしい」(男性:19.2%、女性:32.1%)、「終活をすることで将来の不安が解消されると思う」(男性:37.9%、女性:48.6%)、「SNSなどの投稿は定期的に整理(削除等)をしたい」(男性:35.3%、女性:45.8%)で女性が男性より10ポイント以上高く、「終活」に対してポジティブな考えを持つ傾向がみられた。

 また、性年代別にみると、20代女性では「終活をすることで将来の不安が解消されると思う」(53.8%)、「自分が終活を始めたら、家族にも終活を始めてほしい」(37.5%)が全体と比較して10ポイント以上高かった。一方男性20代では、「終活」に対してネガティブな項目である「将来の備え(終活)よりも今を大切にすべきである」(56.5%)、「終活をすることで死期が早まりそうに感じる」(32.9%)、「終活は苦しい過去も思い出すため、良い影響を与えてくれるとは思えない」(29.4%)が全体より10ポイント以上高い結果となった。また、全体でトップの「終活は家族に迷惑をかけないために必要なことである」は、女性50・60代で特に高い結果だった(50代:91.0%、60代:87.1%)。この項目は男性20代~50代で全体より5ポイント以上低かった(20代:64.7%、30代:60.9%、40代:64.4%、50代:70.5%)一方、男性60代(83.5%)では全体より5ポイント以上高かった。

■「デジタル遺品」の認知は47.2%で、昨年より5ポイント以上高い結果に
 故人が遺したデジタルデータやSNSアカウントといった「デジタル遺品」(注2)の認知について聞いたところ、「認知」計(「知っている」(17.8%)と「聞いたことはあるが、よく知らない」(29.4%)の合計)は47.2%で、昨年より5ポイント以上高い結果だった(昨年:41.8%)。

 性年代別でみると、女性50代では「知っている」が30.6%、「認知」計が64.9%で、いずれも全体と比較して10ポイント以上高い結果となった。

(注2)ここでの「デジタル遺品」は、故人が生前に利用していたパソコンやスマートフォンに保存されたデータや、SNSのアカウント、ネット銀行などウェブ上に保存されたデータのことを指します

「各種アカウントのID/パスワードの整理」と「パソコンやスマートフォンなどに保存されている写真データの整理」の実施意向は5割超
 「デジタル遺品」のデータ整理について実施状況を聞いたところ、「実施意向あり」計(「取り組んだ(すでに完了した)」と「取り組んでいる最中(まだ終わっていない)」「いつかやろうと思っていた(まだ何もしていない)」の合計)のトップは「各種アカウントのID/パスワードの整理」(50.5%)で、「パソコンやスマートフォンなどに保存されている写真データの整理」(50.4%)が続いた。

■メッセージアプリやSNSの投稿を「すべて削除したい」は、「TikTokの投稿」と「Twitterの投稿」で6割以上
 各SNSサービスの利用者に、メッセージアプリやSNSの投稿を遺したいか・削除したいかを聞いたところ、すべての項目で「すべて削除したい」が半数以上となり、最も多いのは「TikTokの投稿」(69.6%)、次いで「Twitterの投稿」(63.7%)が続いた。一方、最も少ないのは「LINEなどのメッセージアプリの投稿」で、51.3%だった。また「Instagramの投稿」では、「すべて遺したい」が16.5%と特に多かった。


より詳細な調査結果は以下よりご覧いただけます。
URL: https://insight.rakuten.co.jp/report/20230213/


【調査概要】
調査エリア    : 全国
調査対象者    : 20歳~69歳 男女
回収サンプルサイズ: 1,000サンプルサイズ
調査期間     : 2023年1月13日(金)から1月15日(日)
調査実施機関   : 楽天インサイト株式会社
(注)本レポートでは小数点第2位以下を四捨五入しているため、合計値は必ずしも100%とならない場合があります。

以 上

※ここに掲載されている情報は、発表日現在の情報です。最新の情報と異なる場合がございますので、あらかじめご了承ください。

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