楽天とサステナビリティ

LEADING

towards sustainability

楽天は、「イノベーションを通じて、人々と社会をエンパワーメントする」ことをミッションとしています。
創業以来、よりよい社会の実現を後押しするために、事業活動を通じた社会課題の解決に取り組んできました。
気候変動問題への取り組みをはじめ、インクルーシブな労働環境の提供、責任あるガバナンス体制の構築など、
様々な取り組みを通じて長期的な価値の創造を目指しています。
私たちは、あらゆるステークホルダーにとって持続可能な未来を築くために、重要な役割を果たし続けます。

マネジメント体制

2021 年に、国内外の経営陣で構成されるグループ横断の「グループサステナビリティ委員会」を設立しました。現在、グループ COO(Chief Operation Officer)が委員長を務めています。
グループサステナビリティ委員会は、ESG(環境・社会・ガバナンス)に関するステークホルダーの期待や業界のベストプラクティスなどの情報を共有するとともに、楽天のサステナビリティ戦略や目標設定に関する意思決定を行う場として機能しています。
また、環境、人権、DEIB(ダイバーシティ、エクイティ、インクルージョン、帰属意識)といった、長期的かつ組織横断的な議論を要する課題に関しては、「人権分科会」「ダイバーシティ・エクイティ・インクルージョン分科会」「環境分科会」を組織しています。各分科会では、現状把握や課題に対する施策の立案・提言・実施など、より具体的な審議を行っています。
なお、グループサステナビリティ委員会で審議された内容や分科会の活動状況については、四半期に一度の頻度で取締役会へ報告しています。

Group Sustainability Commitee

サステナビリティ戦略

サステナビリティには様々なテーマが含まれます。70 を超えるサービスを提供する楽天全体での取り組みを、より効果的なものにするためには、多岐にわたる課題の中から重要課題(マテリアリティ)を特定することが重要です。
楽天では、最新の事業展開、経済情勢、ステークホルダーの期待の変化などを反映するため、重要課題の見直しを 4、5 年に1 度の頻度で行っています。このプロセスは、ダブルマテリアリティの考え方に基づいており、当社の事業に与える影響だけでなく、社会に対する影響の視点からも重要課題を特定しています。
グループサステナビリティ委員会が、重要課題の分析を通じて特定されたリスクと機会を基に、楽天の長期的なビジョンや目標を策定しています。重要課題のリストおよびそれに関連する長期目標の策定を含めたサステナビリティ戦略は、いずれも取締役会の承認を受けて決定されます。
また、重要課題の分析は、日本の SSBJ(サステナビリティ基準委員会)や欧州の CSRD(企業サステナビリティ報告指令)など、新たな規制への対応を見据えており、今後の ESG 情報開示の方針を定める指針にもなっています。
サステナビリティ推進部は、重要課題の特定と、総合リスク管理の一環としてのサステナビリティリスクの管理の双方を主導し、サステナビリティ戦略が確実に運用されるよう取り組んでいます。

マテリアリティ特定プロセス

Step1:関連のある ESG課題を特定 / Step2:課題の重要性を評価 / Step3:重要課題の最終化と承認 Step4:サステナビリティ戦略の策定

楽天のサステナビリティ戦略は、「従業員とともに成長する」「持続可能なプラットフォームとサービスの提供」「地球規模の課題への対応」の 3 つの重点領域に分類された、10 の ESG テーマで構成されています。2024 年に改定し、その中の定量的または定性的な目標の設定は、「Vision 2030」 に基づく中長期経営計画と整合されています。

楽天のサステナビリティ戦略

Rakuten's Mission: To empower society through innovation and entrepreneurship

重点分野および目標

重点分野には、今後数年間にわたって特に注力していくべき課題を含んでいます。これらの課題は、社会の変革を担う楽天グループのビジョンや役割をより明確にし、実施すべき取り組みを決定するための組織横断的な議論の焦点となるものです。また私たちはこれらの課題に対するビジョンと具体的な目標を設定し、達成のために取り組みを進めています。

ダイバーシティ・エクイティ・インクルージョン

ダイバーシティは、楽天の企業戦略の一つであり、イノベーションの原動力です。あらゆる人に平等な機会を提供し、従業員一人ひとりが日々の業務の中で自分の個性を発揮して活躍できるような、公正でインクルーシブな職場づくりを行います。楽天では、すべての従業員のバックグラウンド、価値観、アイデンティティが尊重されます。

人材の採用・育成・定着

多様なバックグラウンド、スキル、専門性を持つ人材を採用し、従業員の成長につながる環境を整備します。一人ひとりの能力を最大限発揮できるような職場づくりを目指しています。

責任ある労働慣行

責任ある労働慣行は、コンプライアンスコストの軽減、離職率低下、企業の安定につながります。従業員の人権保護に取り組み、倫理的企業であり続けます。

安全な労働環境と従業員の健康

楽天のミッションを達成するには、関わるステークホルダーが心身ともに健康であり、従業員が最大限の力を発揮できる安全な職場が必要です。私たちは、安全な労働環境を整え、誰もが安心安全を感じて健康的に、そして幸せを感じながら働ける職場づくりを推進します。

ESG課題 ビジョン 指標と目標
実績
2024
目標
2025
目標
2030
ダイバーシティ・エクイティ・インクルージョン 競争力の源泉である多様な個人が、能力を最大限発揮できるよう後押し 女性管理職比率* 33% 33% 36%
人材の採用・育成・定着 多様なビジネスにおける様々な成長機会の付与を通じて、個人の成長・活躍を促進 エンゲージメント度 83pt 84pt 87pt
責任ある労働慣行 会社と個人が仕事・職場環境・キャリア等について率直に対話することで、より強い組織基盤を構築 コミュニケーション充実度 94pt 97pt 98pt
安全な労働環境と従業員の健康 個人が高い成果を出し続けるために、心身共に良好な状態、誰もがチームの中で最大限力を発揮できる職場環境を実現 ウェルビーイング度 52pt 53pt 58pt

*対象は楽天グループ株式会社

責任ある広告・マーケティング・機能表示

「楽天(Rakuten)」というブランドが信頼の代名詞となるよう、ブランド価値を継続的に向上させていくために、ステークホルダーに対する誠実で倫理的なコミュニケーション活動を行うとともに、サービスや商品に関する正確な情報提供に努めます。これにより、お客様が十分な情報を得た上でサービスや商品の購入を行えるようにします。

インターネットガバナンスと表現の自由

私たちは、様々なオンラインコンテンツ、アプリケーション、オンラインプラットフォームをグローバルに展開しており、これらにおいて表示される情報が差別や検閲を受けず平等に扱われることが重要だと考えます。ステークホルダーの皆様が、自らの考えや意見を自由に表現する権利を尊重していきます。

持続可能な生産と消費

「楽天市場」や「楽天トラベル」など、楽天は「サービスを提供する企業」と「サービスを享受する消費者」をつなぐプラットフォームを展開しています。そのため、サステナビリティの推進が双方の行動変容につながり、持続可能な社会の実現に向けた大きなインパクトを生み出すことができると考えています。楽天はすべての人々のサステナブルなライフスタイルの実現に貢献します。

ESG課題 ビジョン 指標と目標
実績
2024
目標
2025
目標
2030
持続可能な生産と消費 サプライヤーとの良好な取引関係構築を通じた、環境や人権に悪影響を与えない持続可能なサプライチェーンの実現 説明会/勉強会に参加するサプライヤーの割合 53% 80% 90%
自己評価アンケートに回答するサプライヤーの割合 59% 80% 100%
高リスクサプライヤー*1の比率 10% 前年比で比率を削減
パートナーの持続可能な取り組みを支援(仮) 持続可能なパートナーの数(仮)
責任ある広告・マーケティング・機能表示 デジタルタッチポイントのアクセシビリティの向上 “WCAG AA”に適合するデジタルタッチポイントの割合 追跡システムを開発中 70 *2 100%
アクセシビリティに関するEラーニングの受講率および理解 96% 100% 100%
楽天の製品・サービスにおける公正で信頼性の高いコンテンツの提供 公正かつ信頼性の高いコンテンツ制作に関する社内ガイドラインを、関連する外部基準に沿って策定:2024年内 達成
公正で信頼性の高いコンテンツ提供に関するEラーニングの受講率と理解度 97% 70%
100%
インターネットガバナンスと表現の自由 責任あるAIサービスとガバナンス確立によってAIによる社会変革を加速させる AI倫理憲章の策定: 2024年内 達成
責任あるAIのガバナンス体制の構築:2025年以降

*1 自己評価アンケートの回答結果や取引状況等から当社サプライチェーンにとって重大な影響を与える可能性が排除できないと分析されるサプライヤー
*2 優先度の高い点については、2025年内に100%達成を目指す

気候変動とエネルギー

楽天グループは、今日の社会において最も差し迫った課題の一つである気候変動に立ち向かい、企業理念を実現するため、グローバル企業としての責任を果たし、カーボンニュートラルの実現を目指します。

リスク管理・危機管理

70を超える事業を国内外で展開している楽天は、不測の事態・災害・未曾有のグローバル課題に対応するために強固なリスク管理体制を備えています。

イノベーションと実業家精神

実業家精神は私たちの企業文化に深く根ざしたものであり、私たちが既成概念にとらわれず、社会にポジティブな影響を創出するイノベーションを追求する原動力となっています。

ESG課題 ビジョン 指標と目標
実績
2024
目標
2025
目標
2030
気候変動とエネルギー ステークホルダーと環境課題に対する認識を共有し、環境に良い選択が自然にできる未来を実現する Scope 1,2における温室効果ガス排出量 ・2032年までに2022年から排出量を99.7%削減*
Scope 3における温室効果ガス排出量 ・2032年までに2022年から30.0%削減*
・2032 年までに販売電力量あたりの排出量を2022 年から76.8%削減*
再生可能エネルギー導入率
対象:楽天グループ株式会社
100% 100% 100%
リスク管理・危機管理 環境変化やインシデントの適時把握によるリスクの未然防止・再発防止の実施、及び緊急事態にも迅速に対応できる体制を整備し、経営目標の達成に寄与する 各組織(カンパニー/サービス/事業)における、インシデント管理体制担当者の設置 100%
(グローバル)
100%
(グローバル)
インシデント管理体制の構築 100%
(国内)
100%
(国内)
100%
(グローバル)
インシデント管理に関する従業員研修 100%
(国内)
100%
(国内)
100%
(グローバル)
イノベーションと実業家精神 投資、インキュベーション、M&A等を通じて社会課題の解決とステークホルダーの価値創造に貢献する 投資やM&A等の意思決定の判断軸として、サステナビリティに関する基準を導入する 2024年:段階的な導入とグループ全体の投資案件における導入を達成
2025年以降:ー
サステナビリティに関する基準の定期的な見直し 毎年

*本目標は、国連グローバル・コンパクト、CDP(気候変動対策などに取り組む国際 NGO)、WRI(世界資源研究所)および WWF(世界自然保護基金)が共同で設立した国際的気候変動イニシアチブの「 SBTi(ScienceBased Targets initiative)」によって、科学的根拠に基づいているとしてSBT認定を取得済み

事業基盤

楽天の事業基盤として据えている以下の項目は、インターネットサービスを提供する企業としてのあらゆる活動とその存続のための根幹に関わるトピックです。強固な管理体制のもと今後も適切に対応し続けます。

従業員と共に推進

楽天が持続可能な経営を行い、サステナブルなサービスや製品を提供していく上で重要な役割を担っているのが、従業員一人ひとりです。各々が継続的にサステナビリティに関わりを持っていくことで、自らの果たすべき責任を理解し、業務における行動指針としながら、持続可能なサービス開発に向けたイノベーションに取り組むことができると考えています。
楽天グループの全社員が参加する毎週実施の全社会議「朝会」では、サステナビリティに関する取り組みの最新情報が定期的に共有されます。また、サステナビリティ課題に対する従業員の意識向上のため、グループの全役職員に対し年次の研修受講が義務づけられています。研修では、職場、事業活動や調達過程において遵守すべき人権や環境に関わるサステナビリティに関する方針・目標・各種取り組み等が共有されています。また、サステナビリティについて学ぶ従業員向けセミナーも定期的に実施しています。
さらに、サステナビリティに関心のある従業員のための社内コミュニティである「ソーシャルエンパワーメントコミュニティ」では、定期的なニュースレターの配信に加え、コミュニケーションツールを通じてサステナビリティについて考え話し合う場を設けることによって、従業員同士がつながる機会を提供しています。
創業 25 周年を迎えた 2022 年には、従業員の持続可能な取り組みを表彰する「Sustainability Action Award」を開始しました。2024 年に開催された第 3 回では、約 300 名の従業員が参加しました。Grand Prize(大賞)には、インキュベーションビジネス部が開発した、AI 技術を搭載した電動自動配送ロボットを活用し、環境負荷の軽減と物流課題の解決を目指すプロジェクト「楽天無人配送」が選ばれました。

Engaging Employees in Sustainability image