製品・サービスの品質
基本的な考え方
楽天は、常に高い品質を追求することでお客様との信頼関係を築いてきました。 これからも、お客様の期待を超えるサービスや製品を提供することで、喜びと感動をお届けできるよう品質の保証や改善に取り組んで参ります。
楽天グループの品質基本方針
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楽天グループ株式会社は、以下の原則にコミットしています。
- 顧客志向: お客様体験の向上を目指し、一貫した質の高いサービスと迅速な対応を提供します。
- オペレーショナル・エクセレンス: 世界中で、強靭で、法令遵守と透明性を確保した運用を徹底します。
- 改善とイノベーション: 実践的な学習とコラボレーションを通じて、継続的な改善とイノベーションを推進します。
- コンプライアンスと誠実性: すべての法的、規制上、および顧客の要件を満たします。
- グローバルな一貫性: 現地のニーズを尊重しつつ、すべての地域でオペレーションを標準化します。
本文は、楽天グループ株式会社の品質方針の要約です。
品質方針の全文は、品質マネジメントシステムの一部として保持されており、ご要望に応じて提供可能です。
品質活動体制
楽天は創業以来、お客様に質の高いサービスを常に提供できるよう努めてきました。現在も、グループチーフオペレーティングオフィサー(Chief Operating Officer、以下「COO」)のリーダーシップのもと、 「品質向上」と「品質保証」の活動、およびQC(Quality Control)サークル活動を通じた改善活動に取り組んでいます。 また、グループ全体での品質活動の取り組みとして、楽天グループ株式会社およびグループ会社が参加する品質保証・品質向上に関する委員会、会議を設置しています。品質保証会議では、基準・ガイドラインの制定・改廃、施策の評価・改善策の議論を重ねています。品質向上委員会では、NPS®(Net Promotor Score)*に基づいた品質のモニタリングや、成功事例共有を通じて、施策の実行促進を行い、各サービスへの浸透を図っています。
* ネット・プロモーター、ネット・プロモーター・システム、NPS®、そしてNPS®関連で使用されている顔文字は、ベイン・アンド・カンパニー、フレッド・ライクヘルド、サトメトリックス・システムズの登録商標です。
お客様に質の高いサービス・製品を提供し続けるために
| 品質保証 | 品質向上 | QCサークル活動 |
|---|---|---|
| 品質問題の未然防止 | 既存サービスの改善 | ボトムアップの品質改善活動 |
品質マネジメント
楽天では、すべてのお客様に「楽天のサービスであれば安心して利用できる」と感じていただける品質の提供を目指して、グループ全体で品質マネジメントに取り組んでいます。70以上のサービスを展開し、独自のビジネスモデルを構築する「楽天エコシステム(経済圏)」において、一貫した品質で製品・サービスをご利用いただけるよう、ISO 9001などの国際的な品質基準を参考に、品質に関する問題の未然防止から再発防止に至るまでの体系的な品質保証活動を推進しています。加えて、社内で実施される各監査においては、フローの整合性や改善活動の有効性、品質情報の収集など、品質管理に関わる項目も適切に確認しています。
未然防止の観点では、品質方針の明示や、業務プロセスごとの基準整備、品質KPIの継続的なモニタリング、品質に関する情報の報告・共有・意思決定を促す仕組みの運用など、具体的な取り組みを積み重ねています。また、品質に対する組織的な意識を高めるための施策として、定期的な研修や教育プログラムの実施、優良事例の社内共有などを関係部署の従業員に向けて実施し、それぞれの役割に応じた品質意識の定着を図っています(QCサークル活動の詳細はこちら)。
万が一、不具合が発生した際には、迅速な原因分析と再発防止策の実施に取り組んでおり、定期的なモニタリングによって継続的な改善を図っています。また、四半期ごとに開催される品質保証会議には副社長・各カンパニープレジデントが出席し、経営と現場が一体となってグループ全体の品質向上を目指しています。
さらに、製品・サービスに関する不具合やお客様からのご意見は、各事業のカスタマーサポートや専用のお問い合わせ窓口を通じて受け付けており、寄せられた情報は品質改善や再発防止のための重要なインプットとして活用しています。
楽天では、日々の業務の中での改善と学びを積み重ねながら、より高い品質の実現に向けた取り組みを継続しています。
品質保証活動のステップ
取り組み事例
「楽天シンフォニー」における活動事例
楽天シンフォニーは、品質管理チームの主導のもと、約2年間の準備を経てISO 9001認証を取得しました。品質マネジメントシステムの一環として72個の標準業務手順書を整備し、人事、IT、各事業部門とそのエンジニアリングチームなど、広範な業務領域を対象としたプロセス・文書・テンプレートを構築しました。この認証は、通信業界の持続的な進化を支える製品・サービスの提供に向けて、組織全体にわたるプロセスとマニュアルの整備を進めてきた楽天シンフォニーの品質マネジメントへの継続的な姿勢を示すものです。
取り組み事例
「楽天モバイル」における活動事例
楽天モバイルでは、端末や通信機器の開発・供給に加え、ウェブサイトやアプリケーションの表示内容、申込手続き、カスタマーサポートに至るまで、サービス全体にわたって楽天グループの品質方針に基づいた品質管理を実施しています。
製品の品質確保にあたっては、他社製品に対しては販売責任者、自社製品に対しては製造責任者として設計・開発段階から販売に至るサプライチェーン全体の各プロセスにおいて、当社の定める品質基準への適合検査やリスク評価を実施しています。
とくにベンダー選定基準においては、ISO9001 に準拠した品質管理システムの構築・運用を求めるとともに、化学物質やそれを含む製品を取り扱う際の安全情報を記載した文書の提出なども要件としています。不具合の未然防止に向けては、設計段階から品質リスクを洗い出し、リスクアセスメントに基づいた予防措置を講じる体制を構築しています。出荷前には、機能検査・外観検査・通信性能評価などの工程別品質チェックを実施し、基準からの逸脱がないかを確認しています。出荷後も、お客様の声や工場での確認を通じて製品の品質状況をモニタリングし、安定性の維持状況を確認・評価しています。こうした出荷前後の管理を通じて、リコールを含む重大な品質問題の未然防止に取り組んでいます。
楽天モバイルの品質マネジメントシステムに関しては、現場での徹底した品質点検と、本部(品質管理支援室)による品質監査という二重のチェック体制を構築しています。品質管理支援室は、業務領域ごとに文書化された品質基準に基づき、定期的かつ計画的に品質監査を実施し、現場との連携を通じて継続的な改善につなげています。また、品質マネジメントシステムの適切な運用を支えるため、関係部署の従業員に対しては、品質基準や業務手順に関する研修を定期的に実施しており、役割や責任の理解浸透を図っています。
また、製品に関する不具合や苦情については、カスタマーサポートや専用のお問い合わせ窓口を通じて受け付けており、寄せられたご意見をもとに品質改善や再発防止に取り組んでいます。
これらの品質管理体制を通じて、製品の安全性・信頼性を確保するとともに、お客様に安心してご利用いただけるサービス提供を目指しています。
品質向上活動
「顧客満足の最大化」は、楽天が大切にしている価値観・行動指針である「楽天主義」の1つです。楽天では、顧客満足度向上のためにNPS®という指標と、VOCを活用しています。
2025年に実施された
品質向上活動数
計207
NPS® Net Promoter Score
楽天では、お客様への直接・間接的なアンケート、面談などの手法を用いて、楽天の商品やサービス、ブランドに対して顧客が持つ愛着や信頼(顧客ロイヤリティ)をNPS®として数値化し、顧客体験の評価と改善に活用しています。
NPS®の分析および品質向上施策には、各サービスの品質向上を担当するNPS®マネージャーが中心となって取り組んでいます。楽天は2016年に各サービスの成功事例を共有することを目的に、品質向上委員会を開始しました。
委員会には、各サービスのNPS®マネージャーや顧客コミュニケーション担当者が参加し、楽天のサービスの品質が競合他社と比較してNo.1であり続けるために必要な施策を検討するなど、現場主導の品質向上活動につながっています。
NPS®に基づく楽天のランキングと2025年の目標は以下の通りです。
| 実績 | 目標 | |||||
|---|---|---|---|---|---|---|
| 2022年度 | 2023年度 | 2024年度 | 2025年度 | 2025年度 | ||
| グループNPS®に基づくランキング*1 | No. 1 | - | - | - | - | |
| エコシステムNPS®に基づくランキング*2 | No. 1 | No. 1 | No. 1 | No. 1 | No. 1 (競合他社との比較) |
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これまで楽天の順位はグループのサービスや機能の総合評価としてグループNPS®に基づいて測定していましたが、2022年度からはグループ戦略への変更により、エコシステムNPS®に基づいてランキングを測定しています。 また、このNPS®調査は楽天および競合他社の顧客層を反映する十分な規模の対象者に実施しています。
*1 楽天グループのそれぞれの商品やサービスを推奨できるかを測ったNPS®
*2 楽天グループ特定の商品やサービスではなく、経済圏全体として推奨できるかどうかを測ったNPS®
取り組み事例
「楽天トラベル」における改善活動
「楽天トラベル」では、お客様に提供するサービスのレベルを客観的に認識・評価し、課題を解決することが事業の継続的な成長につながると考えて、改善活動に取り組んでいます。旅行業界は新型コロナウイルス感染症拡大の影響を大きく受け、「楽天トラベル」も例外ではありませんでした。そのような中、業界全体の早期回復を目指して、予約の際に宿泊施設の感染症対策を可視化する機能の追加などの改善活動を実施し、安心な旅行を推進しました。さらに、訪日客の減少や国内の旅行自粛に直面する宿泊施設に対して、予約促進に向けた取り組みや、事前決済代金の送金を早めるなどの支援を行い、一致団結して苦境を乗り越えました。
そのような時こそ、楽天が創業時から大切にしている「エンパワーメント」を実践し、宿泊施設やパートナー企業の皆様と共に歩んでいくことの重要性を実感しています。これからも、お客様により良いサービスを提供し、旅行業界全体の成長を後押しできるよう、日々改善活動に取り組みます。
髙野芳行
楽天グループ株式会社 専務執行役員
コマース&マーケティングカンパニー
シニアヴァイスプレジデント
VOC: Voice of the Customer(お客様の声)
SNSやコールセンターへの問い合わせなど、お客様から寄せられたご意見・ご要望を基に、お客様のご意見への対応・サービスの向上・改善に日々取り組んでいます。
このようなお客様のご意見・ご要望の分析に基づいて実現した事例としては、お客様からの問い合わせの利便性向上を目的としたチャットボット導入、楽天のあらゆる決済手段を使用できる決済プラットフォーム導入店舗の拡大などがあります。さらに、2013年には「UX Research Room」を設立しました。お客様をインタビュールームに招き、Webサイトやアプリを使う様子を実際に拝見してお話を伺うことで、お客様の声を直接知り、共感する場となっています。様々な職種の従業員がユーザーリサーチをリアルタイムで受け止め、改善プランの検討から意思決定まで、スピーディに議論、実行しています。
取り組み事例
「楽天市場」における活動事例
「楽天市場」では、お客様の声を経営資源の根幹と捉え、オペレーターによる有人対応と自動応対システムを適切に組み合わせ、多様なサポートチャネルを構築しています。有人対応では、チャット・電話・メール(フォーム)を通じ、専門スタッフが一人ひとりのお客様をサポートします。また、自動応対システム(AIチャットボット・AIボイスボット)を導入し、24時間365日いつでも解決できる利便性を確保しています。
詳細はこちら
多様なコミュニケーションチャネルからお客様サポートセンターに寄せられるVOCやSNSモニタリングから収集されたVOCは体系的に分析され、顧客体験のさらなる向上を目指したサービス開発に活用されています。
VOCの分析内容は、毎月「楽天市場 品質向上委員会」に報告され、経営層およびサービス開発部門が迅速に改善へとつなげる重要な経営指標となっています。「楽天市場 品質向上委員会」は、サービス品質の向上とマーケットプレイスの健全化を目的として運営されています。同委員会では、ブランド模倣品や偽サイト対策、商品の品質表示管理などについて、外部団体や行政と連携しながら厳格な対策を講じています。
また、お客様からのご意見や苦情対応においては、社内規定に基づき、事実確認から解決に至るまで一貫したプロセスを徹底し、誠実かつ透明性の高い対応を重視しています。フォームからの各種申請やお問い合わせには自動返信メールで受付通知を行い、解決までの目安期間については、個別の事案ごとに担当者が状況を随時お伝えすることで、お客様に安心していただけるよう努めています。なお、対応品質の維持・向上に向け、過去には外部機関による対応品質の審査を実施しました。今後は、さらなる客観性とガバナンス強化のため、内部監査やグループリスク・コンプライアンス委員会などと連携した、継続的なモニタリング体制の構築を目指してまいります。
QCサークル活動
より高い品質を実現するために、総合的な品質管理プログラムの一環として、2016年よりQCサークル(Quality Control Circle)活動を開始しました。QCサークル活動は、従業員が中心となり現場の課題解決を行う品質・生産性改善活動で、サービス・製品の品質や、業務効率に関する問題を特定・解決しています。QCサークル活動は、楽天の成功のコンセプトの一つとして掲げている「常に改善、常に前進」を体現する活動となっています。従業員は、Eラーニングや各種研修プログラム、QCサークルの進め方に関するマニュアルを活用し、業務上の課題解決に取り組みます。そして、トレーニングとQCサークル活動を通じて、ビジネススキルの効果的な向上を図ります。QCサークル活動の導入は、業務やサービスの品質向上、生産性の改善はもとより、従業員一人ひとりの能力向上、活力のある職場づくりにもつながり、楽天の改善文化の強化促進、および事業の成長に大きく貢献しています。
2016年にわずか13名で開始したQCサークル活動は、2025 年末時点で累計 13,070 名が参加、改善事例は 10,490 件に達しました。
取り組み事例
「楽天市場」お客様サポートセンターにおけるQCサークル活動
「楽天市場」におけるお客様からの問い合わせへのスムーズな解決および解決率向上を目指し、1件当たりの応対時間の短縮を目的としたQCサークル活動を実施しました。現状分析や真因分析を経て立案された様々な施策のうち、AIを活用した作業工程の自動化や、社内FAQの整備、オペレーションフローの最適化に取り組み、最終的に1か月当たり1,164時間のお客様対応時間を削減しました。