2021年7月2日
  • 帯広市
  • 競馬モール株式会社

北海道帯広市と「楽天競馬」を運営する競馬モール、馬券の一部を地域振興に充てる「ばんえい十勝応援企画」の2021年度継続を発表

- 「ばんえい競馬」の情報発信強化やドローンを使ったレース中継の実証実験に取り組みます -

 北海道帯広市(市長:米沢 則寿、以下「帯広市」)と、インターネット勝馬投票券(馬券)購入サイト「楽天競馬」を運営する楽天グループの競馬モール株式会社(本社:東京都世田谷区、代表取締役社長:木村 美樹、以下「競馬モール」)は、帯広市が主催する「ばんえい競馬(ばんえい十勝)」(注1)を通じた地域振興策の「ばんえい十勝応援企画」に、7月3日(土)から共同で取り組むことを発表します。

 両者は、「楽天競馬」で「ばんえい競馬」を購入した際の売上金の一部を積立て「ばんえい競馬」の存続を応援する施策に活用する「ばんえい十勝応援企画」を2013年4月より共同で実施しています。9年目となる本年度は特に情報発信の強化に注力することで、「ばんえい競馬」のさらなる認知拡大とファンの拡大を図ります。具体的には、「ばんえい競馬」の楽しみ方、騎手や調教師などへのインタビュー、レース予想に加えて、十勝・帯広地域のグルメや観光情報、観光スポットとしての競馬場の魅力など、これまで以上に幅広い情報を「楽天競馬」のサイトに加えて、新たにINCLUSIVE株式会社(本社:東京都港区、代表取締役:藤田 誠、以下「INCLUSIVE」)が運営する北海道地域WEBメディア「北海道Likers」を通じて発信していきます。INCLUSIVEでは、十勝・帯広地域に在住する住民や学生を対象にライター講座を実施し、受講者が「北海道Likers」に記事を執筆できる機会を提供することで、「ばんえい競馬」を含めた地域の魅力を発信する人材を育成することにもあわせて取り組みます。

 また、「ばんえい競馬」のレースをより臨場感をもって楽しんでもらうために、ドローンを活用したレース実況映像撮影の実証実験を行います。レース中の馬の位置を上空から俯瞰して見ることができる映像など、既存の定点カメラとは異なる角度からの撮影による視覚的な効果や、競走中の馬と騎手への影響の有無などを実験で検証し、本格導入に向けた検討を行います。

  • ドローンにより異なる視点からのレース映像を提供(合成イメージ)

 さらに、昨年度から始めた帯広畜産大学との競走馬の健康管理と疾病の未然防止を目指す共同研究にも継続して取り組みます(注2)。2020年度には、厩舎によって飼料設計(特に脂質や糖質、繊維質の含有量)が違うことを確認し、それがばん馬の腸内細菌叢構成の違いにつながることを明らかにしました。一方で、疾病との関連で指標となりうる主要細菌群の存在も判明し、飼料設計に関わらずばん馬における正常な腸のはたらきに寄与していると考えられます。今後は、ばん馬の飼料設計と腸内細菌叢構成、そして主要疾病との関係性を調査していきます。

 北海道開拓時代の文化を今に伝える「ばんえい競馬」は、2007年に帯広市による単独開催となり、今では帯広市の主要な観光資源となっています(注3)。「ばんえい十勝応援企画」を通して競走馬の生産者支援や特別番組のオンライン配信など、様々な「ばんえい競馬」振興施策に取り組んできた結果、2020年度の「ばんえい競馬」の売上金額は、帯広市単独開催以来、最高額にあたる前年同期比56%増の483億円を達成しました(注4)。

 帯広市と競馬モールは、引き続き「ばんえい十勝応援企画」を通じて地域の活性化を図るとともに、「ばんえい競馬」の魅力を高め、ファンの拡大を目指してまいります。

(注1) 「ばんえい競馬(ばんえい十勝)」は、農耕馬として利用されてきた馬体重約1トンのばん馬に、騎手と荷物を載せた鉄そりを曳かせ、坂のある障害コースで速さを競う競技です。公営競技としては世界で唯一、帯広競馬場で開催されています。北海道開拓時代の伝統を受け継ぐ独特の馬文化として、「北海道遺産」にも認定されています。

(注2) 近年は競走馬の減少によりレースの安定継続が危ぶまれている中、帯広市と楽天競馬は、競走馬の頭数維持・確保に向けて、昨年度より帯広畜産大学との共同研究に取り組み始めました。詳細は下記リリースをご覧ください。
https://corp.rakuten.co.jp/news/update/2020/0720_01.html

(注3) 「ばんえい競馬」は2006年までは帯広市、旭川市、岩見沢市、北見市の4市で開催されていましたが、旭川市、北見市、岩見沢市が撤退を表明したため、2007年度からは帯広市による単独開催となりました。

(注4) 直近10年間の発売金額および本場入場者数は以下の通りです。

年度 発売金額(円) 本場入場者数(人)
2011年 10,364,421,300 245,782
2012年 10,494,580,600 254,081
2013年 11,662,642,800 268,693
2014年 13,218,352,600 278,263
2015年 14,579,315,600 282,932
2016年 16,154,093,000 267,997
2017年 21,992,641,500 281,632
2018年 24,429,193,700 289,457
2019年 31,085,678,100 298,624
2020年 48,352,787,900 161,944(※)

「ばんえい十勝令和2年度 終了報告( https://banei-keiba.or.jp/tp_detail.php?id=5935 )」より。
帯広市単独開催となった2007年からの発売額及び本場入場者数は終了報告をご覧ください。
※新型コロナウイルス感染症対策により2020年4月24日(金)~2020年7月6日(月)までの34日間無観客競馬開催


帯広市と競馬モールの「ばんえい十勝応援企画」概要

■ 時期: 2021年7月3日(土)~ 2022年3月20日(日)

■ 2021年度の主な施策(予定):
帯広市と「楽天競馬」を運営する競馬モールが共同で、「ばんえい競馬」を購入した際の売上金の一部を積立て「ばんえい競馬」の存続を応援する施策に活用します。2021年度の主な施策は以下の通り。

(1) INCLUSIVE社と連携した情報発信やライター育成、ドローンの実証実験など情報発信体制強化、ばんえいスタジオ公式ブログ「ばんブロ」における継続的な情報発信
(2) 「ばんえいアワード2021」の実施
(3) 生産振興策として、ばん馬生産牧場見学・レース観戦ツアーやばん馬資源の維持・確保に向けた帯広畜産大学への研究費拠出
(4) 帯広競馬場で実施されるイベント(花火大会など)への協賛
(5) 帯広競馬場の全厩舎への人参や牧草ロールの贈呈

■ 競馬モールの2020年度の積立額: 計11,000,000円、拠出額(実績): 10,150,000円
2020年度に実施した施策は以下の通りです。なお、新型コロナウイルス感染症拡大の影響により中止となったばん馬生産牧場ツアーなどに拠出予定だった850,000円分は、2021年度に繰り越してドローン映像撮影実証実験に充当予定です。

・「ばんえいアワード 2020」の実施: 3,650,000円
・生産振興策として、ばん馬資源の維持・確保に向けた帯広畜産大学への研究費拠出: 1,500,000円
・ばんえいスタジオ公式ブログ「ばんブロ」やメディア、インターネットにおけるライブ配信特番などでの情報発信: 4,000,000円
 ※新型コロナウイルス感染症拡大の影響により中止となったイベントの協賛費用も振替、情報発信を強化
・帯広競馬場の全厩舎への人参や牧草ロールの贈呈: 1,000,000円

■ 参考URL:
「ばんえい十勝オフィシャルサイト」: https://www.banei-keiba.or.jp/
「楽天競馬」: https://keiba.rakuten.co.jp/
「楽天競馬 ばんえい競馬応援企画2021」: https://keiba.rakuten.co.jp/event/banei_cheer
「北海道Likers」: https://hokkaidolikers.com/

以 上

※ここに掲載されている情報は、発表日現在の情報です。最新の情報と異なる場合がございますので、あらかじめご了承ください。

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