北海道帯広市(市長:米沢 則寿、以下「帯広市」)と、インターネット勝馬投票券(馬券)購入サイト「楽天競馬」を運営する楽天グループの競馬モール株式会社(本社:東京都世田谷区、代表取締役社長:木村 美樹、以下「競馬モール」)は、本日4月24日(金)に、帯広市が主催する「ばんえい競馬(ばんえい十勝)」(注1)を通じた地域振興策の「ばんえい十勝応援企画」に、2020年度も共同で取り組むことを発表しました。
両者は、2013年4月より「楽天競馬」で「ばんえい競馬」を購入した際の売上金の一部を積立て「ばんえい競馬」の存続を応援する施策に活用する「ばんえい十勝応援企画」を共同で実施しています。8年目となる本年度は、年度を通して活躍した競走馬・生産者・騎手・厩舎を表彰する「ばんえいアワード」を拡充し、馬主のさらなる価値向上を図ります。「馬部門」受賞馬の馬主に賞金を授与していた従来の施策に加えて、新たに副賞を設けて、受賞馬のイラストをあしらったQUOカードを作成し、馬主や生産者、厩舎への配布と、「ばんえい競馬」のプロモーションに活用する予定です。
北海道開拓時代の歴史を伝承する「ばんえい競馬」は、2007年に帯広市による単独開催となり、今では帯広市の主要な観光資源となっています(注2)。帯広市の単独開催となってから今年度で14年目を迎える一方で、2007年度から2017年度までの10年間で、「ばんえい競馬」の競走馬は約35%減少し、レース編成にも影響する恐れが出てきています(注3)。また「ばんえい競馬」の馬主は、ピーク時の1999年の634名から、2019年現在は290名と半分以下に減少しています(注4)。
両者は、これまでにばん馬生産牧場ツアーや競走馬の表彰など様々な施策を通じて馬主の増加を促し、生産者の経営を支援するとともに、「ばんえい競馬」の盛り上げ施策も含め、継続して「ばんえい十勝応援企画」を共同実施してきました。その結果、2019年度の「ばんえい競馬」の売上金額は、帯広市単独開催としての最高額にあたる310億円を達成し、前年同期比が27%伸長しました(注5)。今年度は「ばんえいアワード」を拡充することで、さらなる競走馬の安定的な生産と供給増加を支援していきます。
両者は、今後も本取り組みを通じて帯広市の活性化を図るとともに、「ばんえい競馬」の魅力を高め、利用者とファンの拡大を目指してまいります。
(注1) 「ばんえい競馬(ばんえい十勝)」は、農耕馬として利用されてきた馬体重約1トンのばん馬に、騎手と荷物を載せた鉄そりを引かせ、坂のある障害コースで速さを競う競技です。公営競技としては世界で唯一、帯広競馬場で開催されています。北海道開拓時代の伝統を受け継ぐ独特の馬文化として、「北海道遺産」にも認定されています。
(注2) 「ばんえい競馬」は2006年までは帯広市、旭川市、岩見沢市、北見市の4市で開催されていましたが、旭川市、北見市、岩見沢市が撤退を表明したため、2007年度からは帯広市による単独開催となりました。
(注3) 近年は平均出走頭数が「枠複」の賭式条件となる9頭を下回る8.7頭となっており、レースの安定継続が危ぶまれています。
農林水産省生産局畜産部畜産振興課「平成31年3月 馬関係資料」
https://www.bajikyo.or.jp/pdf/30kankeisiryou.pdf
(公益社団法人日本馬事協会ウェブサイトより)
(注4) 一般社団法人ばんえい競馬馬主協会正会員数の推移
(注5) 帯広市単独開催になってからの、発売金額および本場入場者数は以下の通りです。
年度 |
発売金額(円) |
本場入場者数(人) |
2007年 |
12,933,971,600 |
237,165 |
2008年 |
11,555,358,700 |
214,808 |
2009年 |
10,736,137,400 |
200,176 |
2010年 |
10,568,312,900 |
247,416 |
2011年 |
10,364,421,300 |
245,782 |
2012年 |
10,494,580,600 |
254,081 |
2013年 |
11,662,642,800 |
268,693 |
2014年 |
13,218,352,600 |
278,263 |
2015年 |
14,579,315,600 |
282,932 |
2016年 |
16,154,093,000 |
267,997 |
2017年 |
21,992,641,500 |
281,632 |
2018年 |
24,429,193,700 |
289,457 |
2019年 |
31,085,678,100 |
298,624 |
「ばんえい十勝令和元年度 終了報告( https://banei-keiba.or.jp/tp_detail.php?id=4622 )」より
帯広市と競馬モールの「ばんえい十勝応援企画」概要
■ 時期: 2020年4月24日(金)~ 2021年3月21日(日)
■ 2020年度の主な施策(予定):
帯広市と「楽天競馬」を運営する競馬モールが共同で、「ばんえい競馬」を購入した際の売上金の一部を積立て「ばんえい競馬」の存続を応援する施策に活用します。2020年度の主な施策は以下の通り。
(1) 「ばんえいアワード2020」の実施、受賞馬のイラスト入り全国共通商品券の作成・配布
(2) 生産振興策として、ばん馬生産牧場ツアーやばん馬資源の維持・確保に向けた帯広畜産大学への研究費拠出
(3) 帯広競馬場の全厩舎への人参や牧草ロールの贈呈
(4) 帯広競馬場で実施されるイベント(花火大会・JRAジョッキーDay)への協賛
(5) ばんえいスタジオ公式ブログ「ばんブロ」における、情報発信
■ 競馬モールの2019年度の拠出額: 計11,000,000円
(以下、内訳)
・「ばんえいアワード 2019」の実施: 3,100,000円
・帯広競馬場で開催されたイベント(JRAジョッキーDay、花火大会)への協賛: 3,000,000円
・生産振興策として、ばん馬生産牧場ツアーやばん馬資源の維持・確保に向けた帯広畜産大学への
研究費拠出: 2,900,000円
・ばんえいスタジオ公式ブログ「ばんブロ」における、情報発信: 1,000,000円
・帯広競馬場の全厩舎への人参や牧草ロールの贈呈: 1,000,000円
■ 参考URL:
「ばんえい十勝オフィシャルサイト」: https://www.banei-keiba.or.jp/
「楽天競馬」: https://keiba.rakuten.co.jp/
「楽天競馬 ばんえい競馬応援企画2020」: https://keiba.rakuten.co.jp/event/banei_cheer