2018年4月20日
  • 帯広市
  • 競馬モール株式会社

北海道帯広市と「楽天競馬」を運営する競馬モール、馬券の一部を地域振興に充てる 「ばんえい十勝応援企画」の2018年度継続を発表

- 新たな生産者支援策として、ばん馬の馬主拡大を図る施策を実施 -

 北海道帯広市(市長:米沢 則寿、以下「帯広市」)と、インターネット勝馬投票券(馬券)購入サイト「楽天競馬」を運営する楽天グループの競馬モール株式会社(本社:東京都世田谷区、代表取締役社長:木村 美樹、以下「競馬モール」)は、同市が主催する「ばんえい競馬(ばんえい十勝)(注1)」を通じた地域振興策の「ばんえい十勝応援企画」に、2018年度も共同で取り組むことを発表しました。

 2018年度は、ばん馬の馬主拡大を図ることで競走馬資源を確保し、生産者の経営を長期的に支援する取り組みを、新たな生産者支援策として開始します。その第一弾として、「楽天競馬」会員から一部を招待して開催する、ばん馬の生産牧場見学と「ばんえい競馬」レースの観戦ツアーを計画しており、一般の人が通常入れない生産牧場を訪れ、実際にばん馬と触れ合い、生産者とも交流を深めながらレース観戦を楽しんでもらう予定です。同ツアーを通じて「ばんえい競馬」、そしてばん馬をさらに好きになってもらい、将来の馬主候補を増やすと同時に、馬主になりたい方と生産牧場とのコミュニケーションを増やすことも目指しています。

 また、今年度は「ばんえい競馬」の魅力をより感じてもらえるように、全国でPR活動を行う「PRばん馬」として、現在活躍している「リッキー」、「ミルキー」、「キング」の3頭に、もう1頭を加え、「ばんえい競馬」の認知を拡大していきます。なお、帯広競馬場で実施される「JRAジョッキーDay」などのイベントへの協賛や、同競馬場の全厩舎への人参や牧草ロールなどの飼料贈呈、特典プログラム「『ばんえいコイン』プログラム」(注2)などの企画は、昨年度に引き続き実施予定です。

 北海道開拓の歴史を伝える「ばんえい競馬」は、今や帯広市の主要な観光資源となっており、帯広市の単独開催となって今年で12年目を迎えます(注3)。同市と「楽天競馬」を運営する競馬モールは2013年より継続的に同企画を共同実施しており、今年で6年目となります。「楽天競馬」で購入された「ばんえい競馬」の馬券購入金額の一部を応援金として積み立て、「ばんえい競馬」の安定継続に向けた様々な地域振興策に活用してきました。応援金に充てられるのは、購入金額の0.3%分で、2017年の積立金は目標金額を達成し、拠出額は1,000万円に上りました。

 帯広市の単独開催が始まった2007年度に129億円だった「ばんえい競馬」の売上金額は、2017年度には219億円にまで増加しました。前年の161億円から36%も増加し、帯広市単独開催としての最高額を記録しました(注4)。売り上げが好調な一方、競走馬の減少が大きな課題となっています。農林水産省の資料によると、競走馬を含む農用馬の生産頭数は、ここ20年あまり減少の一途をたどり、1996年には6,383頭だった生産頭数は、2015年には1,101頭に激減しています(注5)。「ばんえい競馬」の安定継続と今後の発展には、レースを盛り上げる施策のみならず、競走馬の確保のための施策も重要と捉え、帯広市と競馬モールは、昨年度から生産者支援の施策にも取り組み始めました。昨年新設した、重賞競走および主要特別競走において優勝馬生産者を表彰する「楽天競馬 馬産応援賞(生産者賞)」は関係者にも好評を博したことから、今年度からは賞金額を拡大のうえ帯広市が単独で事業を継承することになりました。

 帯広市と競馬モールは、本取り組みを通じて、同市において地域活性化を図るとともに、「ばんえい競馬」の認知度を高め、利用者とファンの拡大を目指してまいります。

 

(注1) 「ばんえい競馬(ばんえい十勝)」は、農耕馬として利用されてきた馬体重約1トンのばん馬に、騎手と荷物を載せた鉄そりを引かせ、坂のある障害コースで速さを競う競技です。公営競技としては世界で唯一、帯広競馬場で開催されています。北海道開拓時代の伝統を受け継ぐ独特の馬文化として、「北海道遺産」にも認定されています。

(注2)  詳細は、「『ばんえいコイン』プログラム」の概要ページ
http://keiba.rakuten.co.jp/event/banei_coin_guide )をご確認ください。

(注3) 「ばんえい競馬」は2006年までは帯広市、旭川市、岩見沢市、北見市の4市で開催されていましたが、旭川市、北見市、岩見沢市が引退することを表明したため、2007年度からは帯広市による単独開催となりました。

(注4)   帯広市単独開催になってからの、発売金額および本場入場者数は以下の通りです。

年度 発売金額(円) 本場入場者数(人)
2007年 12,933,971,600 237,165
2008年 11,555,358,700 214,808
2009年 10,736,137,400 200,176
2010年 10,568,312,900 247,416
2011年 10,364,421,300 245,782
2012年 10,494,580,600 254,081
2013年 11,662,642,800 268,693
2014年 13,218,352,600 278,263
2015年 14,579,315,600 282,932
2016年 16,154,093,000 267,997
2017年 21,992,641,500 281,632

「ばんえい十勝平成29年度 終了報告」より
http://banei-keiba.or.jp/race_topics_detail.php?id=2503

(注5) 農林水産省生産局畜産部畜産振興課「平成29年3月 馬関係資料」37ページ 
III農用馬関係、(1)種雄馬、種付雌馬及び生産頭数の推移」、「生産頭数」参照
http://www.maff.go.jp/j/chikusan/kikaku/lin/attach/pdf/sonota-23.pdf

帯広市と競馬モールの「ばんえい十勝応援企画」概要

■ 時期: 2018年4月20日(金)~ 2019年3月24日(日)

■ 主な取り組み予定:
「楽天競馬」における「ばんえい競馬」の勝馬投票券の売り上げの一部積立により、以下の施策を帯広市と「楽天競馬」を運営する競馬モールが共同で実施します。

(1)生産牧場やレース観戦ツアーなどの生産者支援策
(2)新しい「PRばん馬」の導入
(3)「ばんえいアワード2018」の実施
(4)帯広競馬場で実施される花火大会への協賛
(5)帯広競馬場で実施される「JRAジョッキーDay」への協賛
(6)道外での「ばんえい競馬」関連イベントの実施
(7)帯広競馬場の全厩舎への人参や牧草ロールの贈呈
(8)「『ばんえいコイン』プログラム」の実施
(9)「楽天市場」や「楽天トラベル」などの楽天グループ全体で連携した「ばんえい競馬」の盛り上げ施策の実施
(10)「楽天競馬」で「ばんえい競馬」の馬券購入者に、購入額に応じた「楽天スーパーポイント」の付与や、帯広競馬場で開催されるイベントへの招待などのキャンペーンの実施
(11)ユーザーの「ばんえい競馬」への貢献度に応じた特典や、帯広競馬場で開催されるイベントへの優先招待など、ユーザーが楽しく企画に参加できるような仕組みの整備

 ■ 競馬モールの2017年度の拠出額: 計10,000,000円
(以下、内訳)
・「楽天競馬 馬産応援賞(生産者賞)」への拠出: 2,400,000円
・「ばんえいアワード 2017」への協賛: 2,400,000円
・帯広競馬場で開催されたイベント(JRAジョッキーDay、花火大会)の実施: 3,000,000円
・道外での「ばんえい競馬」関連イベント: 700,000円
・帯広競馬場の全厩舎への人参や牧草ロールの贈呈: 1,000,000円
・情報発信ブログ「ばんブロ」開設: 500,000円

 ■ 参考URL:
「ばんえい十勝オフィシャルサイト」: http://www.banei-keiba.or.jp/
「楽天競馬」: http://keiba.rakuten.co.jp/
「楽天競馬 ばんえい競馬応援企画2018」: http://keiba.rakuten.co.jp/event/banei_cheer

                                         

                                       以 上

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