楽天シンフォニー株式会社(以下「楽天シンフォニー」)は、提供するOpen RANソリューションが、英国科学・イノベーション・技術省(以下「DSIT」)のネットワーク機器試験施設において採用されたことを、世界最大の携帯関連見本市「MWC Barcelona 2024」で発表しました。
本ソリューションは、イギリスのウェスト・ミッドランズに所在する、国立物理学研究所が運営するネットワーク機器試験施設「英国通信研究所(UK Telecoms Lab)」にて利用されます。楽天シンフォニーの先進的な技術によるソリューション導入により、イギリス政府が推し進める5G通信市場の多様化や、通信分野の安全性、レジリエンスの向上が図られます。
楽天シンフォニーは今回、クラウドネイティブなソフトウェア・プラットフォームやRAN管理ソリューションを基盤とした、5Gスタンドアローン(SA)方式および5Gノンスタンドアローン (NSA)方式のRANソフトウェアを提供します。また、サプライヤーとして5G向け超多素子アンテナ(Massive MIMOアンテナ)、4G無線ユニット(RU)、COTSサーバーなどのハードウェア機器を提供します。
楽天シンフォニーUKのマネージングディレクターであるナスタシ・カライスコスは、次のように述べています。「楽天シンフォニーは、DSITによるイギリスの通信ネットワークにおけるセキュリティ、レジリエンス、パフォーマンスを向上させるための取り組みを支援できることを誇りに思います。またイギリスが、強固な国家デジタルインフラを構築し、イギリスの通信エコシステムの中でOpen RANの開発を加速させ、欧州におけるスマートで持続可能、かつ安全なOpen RANのさらなる革新を推進できるように尽力します」
今後、英国通信研究所は、楽天シンフォニーが開発する準リアルタイムRIC(Near-RT RIC)および非リアルタイムRIC(Non-RT RIC)を検証にて活用することで、ネットワーク運用と通信サービスの自動化、効率化を可能にし、Open RANの高度化を目指します。
イギリスのデータ・デジタル・インフラ担当大臣であるジュリア・ロペス氏は、次のように述べています。「イギリス全体の成長やイノベーションを促進するには、安全な通信インフラが必要不可欠です。英国通信研究所の設立によって、新たな技術を展開する前に、通信分野を代表する専門家による厳密な検証が可能になりました。さらに楽天シンフォニーの技術を導入することで、英国通信研究所、そしてイギリスが技術革新における中心的な存在であることを証明することができます。研究所が新たなソフトウェアやハードウェアの検証を担うことで、サプライヤーは実証を重ねた製品を市場に供給することができ、ひいてはイギリス国内の通信ネットワーク強化と、専門的技術やデジタル技術の向上へとつながります」
英国通信研究所のマネージングディレクターであるアンディ・ブラックモア氏は、次のように述べています。「サイバー分野や通信分野の専門家によって構成される当研究所では、イギリスにおいて安全かつ堅牢なネットワークを維持するため、ネットワークの脆弱性を調査、検証しています。国立物理学研究所が指揮を取り、専門知識を提供することで、通信事業者は、自社のソリューションやテクノロジーを安心してイギリス国内に導入することができます。産官学が共創するテクノロジーの最前線に立つ研究施設として、イノベーションの導入や開発を支援し、実装のためのプラットフォームを提供することで、国家安全保障と経済成長に科学的な立場から貢献します」