楽天グループ株式会社(本社:東京都世田谷区、代表取締役会長兼社長:三木谷 浩史、以下「当社」)の連結子会社である楽天証券ホールディングス株式会社(本社:東京都港区、代表取締役社長:楠 雄治、以下「楽天証券HD」)及び、株式会社みずほフィナンシャルグループ(本社:東京都千代田区、執行役社長:木原 正裕、以下「みずほFG」)の連結子会社であるみずほ証券株式会社(本社:東京都千代田区、取締役社長:浜本 吉郎、以下「みずほ証券」)は、2022年10月7日より両社が行っている戦略的な資本業務提携(以下「本提携」)をさらに強化することを、本日合意しました。
本提携の強化では、資産形成・資産運用分野におけるオンライン・リアルの双方を組合せた新しいリテール事業モデル構築に向けた取組みを両グループの連携も含め推進してまいります。
本提携の強化に向け、楽天証券HDとみずほ証券は2023年11月9日付で株式譲渡契約書を締結の上、楽天証券HDが保有する楽天証券株式会社(本社:東京都港区、代表取締役社長:楠 雄治、以下「楽天証券」)の普通株式の約29.01%を、関係当局の承認等を前提としてみずほ証券に追加譲渡(以下「本株式譲渡」)することについて合意し、また、楽天証券HDとみずほ証券は、同日付にて、2022年10月7日に締結した株主間契約 (以下、株式譲渡契約と併せて「本契約」)を変更することにいたしましたので、お知らせいたします。
なお、みずほ証券による本株式取得後の楽天証券に対する楽天証券HDの出資比率は51%となります。本提携後も、楽天証券は引き続き楽天グループおよび楽天証券HDの連結子会社であり、楽天経済圏を基軸とした事業は変わることはなく、引き続きサービス強化を進めてまいります。
1. 本提携の背景・意義
楽天証券HDとみずほ証券は、2022年10月7日公表の「楽天証券ホールディングス及びみずほ証券による戦略的な資本業務提携の締結について」のとおり、社会全体の課題である「貯蓄から投資へ」の流れを加速させ、日本の家計の豊かさ増進に貢献していくことを目的に、楽天証券、みずほ証券それぞれが持つ強みを持ち寄ることで、それぞれのサービスを連携させた「あらゆる個人のお客さまのニーズに応える本格的なハイブリッド型の総合資産コンサルティングサービス」を共同で実現するべく、本提携に合意し、楽天証券の普通株式の19.99%をみずほ証券に譲渡し、楽天証券はみずほ証券の持分法適用関連会社となっております。
その結果として、2023年8月30日に「楽天証券とみずほ銀行、金融商品仲介ビジネス開始のお知らせ」を公表し、みずほ銀行のホームページを通じた楽天証券の金融商品・サービスの提供を開始したほか、同年10月5日には「みずほ証券および楽天証券による共同事業に係る基本合意について」を公表し、オンラインサービスを利用する個人のお客さまの豊かな老後生活の実現に向けたお悩みに対して、対面コンサルティングを中心とした資産運用や資産承継などの専門性の高いソリューションをワンストップで提供していくための準備会社を設立いたしました。また、みずほ証券が引受・組成を行う株式・債券等の分野での楽天証券との連携強化や、資産形成セミナー・動画配信等による投資情報の提供・金融教育活動、みずほ証券やみずほ信託の法人のお客さまに対する楽天証券の個人投資家向けIRサービスの提供など、両グループのお客さまに対して、資産形成・資産運用の新たな選択肢を広げる相乗効果を実現してまいりました。
かかる中、2024年1月から「新しいNISA制度」の開始が予定されるなど、これまで以上に資産形成・資産運用への社会的な関心が高まるなかで、個人のお客さま向けのリテール金融サービスについてのオンライン・リアルの垣根を超えた金融取引の提供に加え、優れたUI/UXや付加価値の高いサービス提供を目指した取り組みを強化するため、本提携を強力に加速していくことがお客さまへの付加価値提供の強化に資すると考え、協議を重ねた結果、今回の合意に至りました。
本提携強化では、オンライン・リアルを連携させた、これまでにはない新しい資産形成・資産運用サービスをお客さまの視点でつくり上げることを目指し、楽天証券とみずほ証券・みずほ銀行が協働して双方のサービスを結びつけるフィンテックを活用したリテール事業モデルの実現に向けて、それぞれのグループ企業と協働して取組みを進めます。また、お客さまのニーズに応じたオンライン・リアルでのサービスの相互かつ円滑な利用環境の整備を目指した連携プラットフォームの構築に取り組むことで、顧客基盤の拡充に取り組んでいきます。
具体的には、新NISA口座の開設促進を含む様々な取組みにおいて、すでにNISA口座数で国内トップシェアをもつ楽天証券と、対面コンサルティング力に強みを持つみずほグループが最適なマーケティングを行うべく協働してまいります。さらに、あらゆるお客さまに対する高い利便性の追求という観点で、楽天証券との間のオンライン上決済をシームレスに行えるサービスをはじめとするみずほ銀行の決済機能の強化や、お互いのサービスを相互に利用できる利便性の向上に向けた様々な協業の可能性を追求するほか、相続時などの世代間を超えた資産移転サービスの展開を検討してまいります。
これらの取組みを通じて、従来では成しえなかった資産形成・資産運用における試みを積極的に行い、オンライン・リアルの垣根を超えた新しい資産形成・資産運用サービスを協働でつくり上げることで、お客さまへの付加価値の提供の強化を実現してまいります。
なお、楽天証券HDは、2023年7月4日付プレスリリース「楽天証券ホールディングス株式会社の新規上場申請のお知らせ」の通り、東京証券取引所への株式上場を目指して新規上場申請を提出しておりましたが、本日付けで同上場申請をいったん取り下げることを楽天証券HD取締役会で決議しております。
楽天証券HDは引き続き上場方針を維持し、然るべきタイミングにおいて、東京証券取引所に対し上場再申請を行う予定です。みずほFGの各社と楽天証券HD・楽天証券の業務提携の深化により、楽天証券HDグループの事業価値を更に高めてまいります。
2. 楽天証券HDの概要(2022年12月31日時点)
(1) |
名称 |
楽天証券ホールディングス株式会社 |
|
(2) |
本店所在地 |
東京都港区南青山二丁目6番21号 |
|
(3) |
代表者の役職・氏名 |
代表取締役 楠 雄治 |
|
(4) |
事業内容 |
グループ子会社の経営管理、ならびにそれに付随する業務 |
|
(5) |
資本金 |
10,350百万円 (2023年11月9日時点) |
|
(6) |
設立年月日 |
2022年10月3日 |
|
(7) |
大株主及び持株比率 |
楽天グループ株式会社100% |
|
(8) |
上場会社と 当該会社の関係 |
資本関係 |
当社は、楽天証券HD株式100%を保有しております。 |
人的関係 |
当社代表取締役会長兼社長の三木谷浩史が楽天証券HDの取締役会長を務めています。 |
||
取引関係 |
当社は当該会社の経営管理を行っております。 |
||
関連当事者への該当状況 |
該当事項はありません。なお、楽天証券はみずほFGの持分法適用会社です。 |
3.提携の相手先の概要(2023年9月30日時点)
(1) |
名称 |
みずほ証券株式会社 |
|||||
(2) |
本店所在地 |
東京都千代田区大手町一丁目5番1号 |
|||||
(3) |
代表者の役職・氏名 |
代表取締役社長 浜本 吉郎 |
|||||
(4) |
事業内容 |
金融商品取引業 |
|||||
(5) |
資本金 |
125,167百万円 |
|||||
(6) |
設立年月日 |
1917年7月 |
|||||
(7) |
大株主及び持株比率 |
株式会社みずほフィナンシャルグループ100% |
|||||
(8) |
上場会社と 当該会社の関係 |
資本関係 |
該当事項はありません。 |
||||
人的関係 |
該当事項はありません。 |
||||||
取引関係 |
債券引受け等 |
||||||
関連当事者への該当状況 |
該当事項はありません。 |
||||||
(9) |
当該会社の最近3年間の連結経営成績及び連結財政状態 |
||||||
決算期 |
2023年3月期 |
2022年3月期 |
2021年3月期 |
||||
連結純資産 |
703,632百万円 |
608,695百万円 |
987,625百万円 |
||||
|
連結総資産 |
19,240,493百万円 |
18,781,187百万円 |
17,003,639百万円 |
|||
|
1株当たり連結純資産 |
593.90円 |
746.03円 |
488.41円 |
|||
|
営業収益 |
424,977百万円 |
401,439百万円 |
441,020百万円 |
|||
|
営業利益 |
16,624百万円 |
69,248百万円 |
95,923百万円 |
|||
|
経常利益 |
13,620百万円 |
71,562百万円 |
97,882百万円 |
|||
|
親会社株主に帰属する 当期純利益 |
6,494百万円 |
54,982百万円 |
75,553百万円 |
4.譲渡金額、譲渡前後の所有株式の状況
本契約により、楽天証券HDは楽天証券の普通株式の29.0007%をみずほ証券に譲渡いたします。譲渡金額は870億円となる見込みです。
5.日 程
(1) |
本契約締結日 |
2023年11月9日 |
(2) |
本株式譲渡実行日(予定) |
関係当局の承認等を前提として、2023年12月15日 |
以上