当社は、本日開催の取締役会において、2023年11月1日を効力発生日として、当社が行う楽天ペイ(オンライン決済)事業及び楽天ポイント(オンライン)事業を会社分割の方法により当社連結子会社である楽天ペイメント株式会社(以下「楽天ペイメント」)に承継させること(以下「本会社分割」)を決議しました。
また、同2023年11月1日を効力発生日とし、当社が保有する当社連結子会社である楽天ペイメントの全株式(楽天ペイメントの発行済株式総数の95.28%)を、株式交付の方法により、同連結子会社である楽天カード株式会社(以下「楽天カード」)に移管すること(以下「本株式交付」)についても決議しましたので、併せて下記の通りお知らせいたします。
■当該組織再編の目的
当社グループはこれまで、「イノベーションを通じて、人々と社会をエンパワーメントする」ことを経営の基本理念に掲げ、国内外において、Eコマース、トラベル、デジタルコンテンツ等のインターネットサービス、クレジットカードをはじめ、銀行、証券、保険、電子マネー、スマホアプリ決済といったフィンテック(金融)サービス、携帯キャリア事業等のモバイルサービス、さらにプロスポーツといった多岐にわたる分野で70以上のサービスを、楽天会員を中心としたメンバーシップを軸に有機的に結び付けながら他にはない独自の「楽天エコシステム(経済圏)」を形成しています。国内外の会員が複数のサービスを回遊的・継続的に利用できる環境を整備することで、会員一人当たりの生涯価値(ライフタイムバリュー)の最大化、顧客獲得コストの最小化等の相乗効果の創出、グループ収益の最大化を目指しています。
楽天グループは、オンライン、オフラインの垣根を越えたキャッシュレス決済分野において、幅広い商品・サービスラインアップを提供しています。当社においては、楽天ペイ(オンライン決済)事業及び楽天ポイント(オンライン)事業を通じて、加盟企業のECサイト等での簡便なオンライン決済サービス及びポイントサービスを提供することでオンライン上でのトランザクションを高めてきました。楽天カードにおいては、キャッシュレス社会が進展する環境下、人々の様々な購買行動の中で利用されるクレジットカード決済について、取扱高、利用者数の双方において我が国における先駆的な役割を担っています。また、楽天ペイメントにおいては、楽天ペイ(アプリ決済)や楽天Edy、楽天ポイントカード等を通じて、オフラインにおける決済ニーズを多角的にカバーしています。
お客様とのタッチポイントを多面的に有する決済事業は、当社グループの展開する各種サービスの顧客獲得等、楽天エコシステムへの誘導という意味においても非常に大きな意味をもっています。この点、楽天ペイ(オンライン決済)事業及び楽天ポイント(オンライン)事業を楽天ペイメントに集約させると共に、国内最大級のショッピング取扱高及び顧客基盤を有する楽天カードと、国内屈指の顧客基盤と多彩なキャッシュレス決済プロトコル等を有する楽天ペイメントが一体となり事業を推進していくことで、更なるグループ内シナジー向上が実現できると考え、再編を決定いたしました。当該再編は、当社グループの顧客基盤拡大、成長戦略の強化に繋がり、ひいては企業価値向上に資するものと考えています。
また、楽天カード及び楽天ペイメントの両社が協業体制を一層強化することで、楽天エコシステムの外延的拡大のための幅広い観点からの戦略立案が可能になると考えます。今後、一体化された決済ビジネスの推進主体となる楽天カードにおいて、第三者との戦略的パートナーシップの組成や必要に応じた独自の資本調達等についても柔軟に検討して参ります。