当社が運営する「楽天市場」の施策である「共通の送料込みライン」(以下「本施策」)の導入方法について、公正取引委員会は独占禁止法第19条(同法第2条第9項5号ハ)違反の疑いがあるとして審査を継続していましたが、当社が申し出た改善措置の実施を確認したうえで、本件の審査を終了することが発表されましたのでお知らせします。
2019年の本施策の発表以降、当社では全国47都道府県における出店店舗(以下「店舗」)との意見交換会やタウンミーティング、店舗をサポートする営業担当者、店舗向けのサイトなどを通じて本施策の説明やご意見の収集を行い、様々な見直しを行ってきました。
これまでも店舗への丁寧な説明を心懸けてきましたが、公正取引委員会との協議を踏まえ、改善措置として以下のコミュニケーション方針を定め、各店舗にご案内するとともに、社内での周知徹底を行うこととしました。
・法令遵守を前提とし、加えて、本施策の導入をお願いする際、もしくは導入後に適用対象外申請を検討される各店舗に継続をお願いする際には、各店舗の意思についてお話を傾聴します。
・本施策を導入していない店舗に対して、指摘を受けた事例で言及されたような、導入店舗であることのみを理由として優先して検索結果の上位に表示すること、その他導入店舗を著しく優遇すること等の、不利益な取り扱いを行わず、そのようなことを示唆しません。
・万が一、上記に反する行為があった場合には、以下の苦情・相談窓口に連絡するよう、各店舗に案内します。
楽天市場苦情受付窓口
(当窓口は、他の部署等から独立した窓口であり、申し立ていただいた内容について客観的に第三者的な立場で公平に対応を行います。当窓口へ申し立ていただいた事項をもとに店舗が不利益を受けることはございません。)
当社は、公正取引委員会からのご指摘を真摯に受け止めるとともに、店舗やユーザーの皆様のお声にも耳を傾け、今後も本施策の改善に努めてまいります。
■「共通の送料込みライン」について
「共通の送料込みライン」は、「楽天市場」の対象店舗において、同一の注文であれば、3,980円(税込)以上の注文の際に別途送料費目を取らない形で商品を販売する共通のルールです(※1)。当社は「楽天市場」でのお買い物における送料のわかりやすさを向上させ、ユーザーにとってより魅力的なプラットフォームとすることで出店店舗の売上を伸ばしていくことを目的に、2020年3月より、本施策の導入を任意で開始し、現在では約92%の店舗が参加しています(※2)。
本施策の開始後、送料のわかりやすさに関するユーザー満足度は大きく改善し、本施策開始時と比較して約15ポイント向上しています(※3)。また、導入店舗の売上の成長率は未導入店舗と比較して約18ポイント高く推移しており(※4)、その結果として、3,980円(税込)以上の注文の95%以上が送料無料となっています。当社は本施策を「楽天市場」およびその出店店舗の継続的な成長を実現する重要施策であると捉えており、各店舗には今後も丁寧な説明を行ってまいります。
(※1)沖縄・離島・一部地域への配送は、購入合計金額9,800円(税込)以上が対象となります。
(※2)2021年11月時点
(※3)「楽天市場」ニュースを購読するユーザーを対象に調査。2020年3月と2021年10月時点の数値を比較。
(※4)2020年4月から2021年10月の、導入店舗と未導入店舗の流通成長率の差分を比較。
以上