楽天は、Open RAN技術の先駆者として、世界初の(注2)完全仮想化クラウドネイティブかつOpen RANに基づくモバイルネットワークを構築し、2020年4月に日本国内第4の通信事業者として携帯キャリアサービスの提供を本格的に開始しました。今回の合意に基づき、楽天は今後これらの知見を活用し、1&1社のネットワーク構築を支援します。
具体的には、楽天は、1&1社の既存ネットワーク機器の構築を引き継ぎ、同社のモバイルネットワークのパフォーマンス向上を図ります。ネットワーク構築においては、無線アクセスネットワーク、コアネットワーク、クラウド、オペレーションに関する様々なソリューションで構成される「RCP」のスタックと、パートナー企業のエコシステムを活用します。また、1&1社のネットワーク運用を自動化するために専用に開発したオーケストレーションソフトウェアも提供します。
1&1社CEOのラルフ・ドマーマスは次のように述べています。
「楽天との協業は、当社が、Open RANを実用化した技術やその知見を持つ世界唯一のエキスパートからの協力を得ることを意味します。楽天は、通信ネットワーク、データセンターとクラウドアプリケーションにおける豊富なノウハウを保有しています。楽天と共に、当社は5Gが持つ可能性を十分に引き出すため、広範囲にわたる自動化とアジリティを備えた高性能なモバイルネットワークを構築します。完全仮想化と標準的なハードウェアの使用により、最適な製品を柔軟に組み合わせることができます。これにより当社は、ドイツと欧州のモバイル市場において、メーカーに依存しない形でイノベーションを加速させます」
楽天グループ株式会社の代表取締役会長兼社長の三木谷 浩史は次のように述べています。
「1&1社の欧州初となる完全仮想化モバイルネットワーク構築に際して、楽天がパートナーとして選定され、力添えできることをとても光栄に思います。1&1社と同様に、楽天は業界を変革することを目指して日本でモバイル事業を立ち上げました。技術革新により、楽天モバイルは、市場の常識を覆す、低価格な料金プランで、高品質なサービスの提供を実現しました。楽天は1&1社と、『RCP』を通じて当社の知見やノウハウを共有し、ドイツで未来を見据えたモバイル通信の新しい標準となる次世代ネットワークを共同で構築できることを嬉しく思います」