【2021年度第1四半期決算ハイライト】
■全体業績
- 当社グループの売上収益は第1四半期として過去最高の391,513百万円(前年同期比1%増)となり、成長を加速させています。
- 一方、モバイルにおける自社基地局設置の約5年前倒しを含め、計画的な先行投資が継続中のため、Non-GAAP営業損失は31,585百万円(前年同期は18,136百万円のNon-GAAP営業損失)となりました。
- なお、モバイル、物流、投資事業の損益除くNon-GAAP営業利益は41,914百万円で前年同期比4%増と大きく伸長しました。
■エコシステムの拡大
- 当社グループはメンバーシップ、データ及びポイントプログラムを中心とした楽天エコシステム(経済圏)の活用により、ユーザーのサービス間のクロスユース及びリテンションを促進し、事業の多角化に伴うリスクの最小化とシナジー創出による付加価値の最大化を図っています。
- 楽天エコシステムを利用するユーザーの増加が続き、当社グループサービスを2サービス以上利用するユーザーの割合(注1)は5%と伸長を続けました。
- 同時に、当社グループにおける平均月間利用者数は前年同期に比べ14.0%増加(注2)しました。
■インターネットサービスセグメント
- 共通の送料無料(込み)ライン導入の奏功や、新型コロナウイルス感染症の流行に伴うオンラインショッピング需要増を受け、『楽天市場』等の取扱高が継続的に伸長し、当第1四半期におけるショッピングEC流通総額(注3)は前年同期比9%増となりました。
- 物流事業においては、2021年4月、日本郵便株式会社と楽天グループが出資する新会社を設立し、楽天グループが投資・開発してきた省人化・自動化された物流センターを含む、楽天グループの物流事業を承継させることを発表しました。新会社では、共同の物流拠点の構築、共通の配送システム及び受取サービスの構築等による効率化を推進します。
■フィンテックセグメント
- 各サービスにおける会員基盤が引き続き順調に拡大し、当第1四半期も前年同期比で増収増益を達成しました。
- 『楽天銀行』では、2021年1月に国内のインターネット銀行で初めて(注4)口座数が1,000万口座を突破したほか、メイン口座としての利用が増加しています。『楽天証券』では、2021年3月の新規口座開設数が初めて25万を超え、2021年3月末時点の口座数において業界2位(注5)となりました。また、『楽天カード』会員数は、2021年2月に2,200万人を突破しました。
■モバイルセグメント
- 『楽天モバイル』が2021年1月に発表した新料金プラン『Rakuten UN-LIMIT VI』の好調により、契約申し込みが加速した結果、2021年5月11日時点における累計契約申し込み数は約410万回線となりました。
- また、自社回線エリアの拡大も順調に進み、4G人口カバー率は、目標としていた2021年3月末における80%を達成しました。
- 世界中の通信事業者や企業が、安全でオープンなモバイルネットワークを迅速かつ低コストで簡単に構築できるクラウドネイティブなプラットフォーム『Rakuten Communications Platform』については、一部機能をグローバルで展開しています。引き続きプラットフォームとしての開発を進めています。
■資金調達
- 当社においては、2021年3月、当社グループの持続的成長、強固な財務基盤の構築、株主価値向上等の実現に向けて、日本郵政株式会社、Image Frame Investment (HK) Limited、Walmart Inc.の3社及び当社代表取締役会長兼社長である三木谷氏の親族の資産管理会社に対し、新株式の発行及び自己株式の処分による第三者割当を実施し、約2,400億円の資金調達を行いました。さらに、同年4月には、資金調達手段の多様化、投資家層の拡大、財務基盤の一層の充実化等を目的として、米ドル及びユーロ建永久劣後特約付社債(利払繰延条項付)の発行により約3,200億円の資金調達を行いました。
- なお、日本郵政グループとは、上記の第三者割当と同時に、これまでの物流分野に加えモバイル、DX等の様々な領域での連携を強化することを目的とした資本・業務提携を発表しました。