楽天グループの楽天モバイルネットワーク株式会社(本社:東京都世田谷区、代表取締役社長:山田善久、以下 「楽天モバイルネットワーク」)は、世界初となるエンドツーエンドの完全仮想化クラウドネイティブネットワークにおけるデータ通信の実証実験に成功しました。2019年2月3日より東京都の二子玉川周辺で稼働したデータネットワークでの通信テストを開始し、メッセージングアプリ「Rakuten Viber」のビデオおよび音声コール、スピードテストなどを通じて安定した稼働を実証しました。今後は対象地域やテスト参加者数などの規模を拡大しながら、音声ネットワーク通信テストも順次開始し、2019年10月の移動体通信事業者(Mobile Network Operator)としてのサービス開始に向けて、大規模かつ安定した通信ネットワークを構築するための検証と改善を進めてまいります。
楽天モバイルネットワークは革新的なアーキテクチャを採用し、無線アクセスネットワーク(RAN)からコアネットワークまでが完全に仮想化され、ネットワークとサービスオペレーション双方がエンドツーエンドで自動化した世界初のクラウドネイティブネットワークを構築しています。また、サービス開始時から5G世代を見据えた「5Gレディ」な構造を適用しています。
楽天モバイルネットワークは、構築するネットワークを完全にクラウド上で稼働し、安定性、スケーラビリティ(拡張性)、およびアジリティを確保しながら、コスト効率を高めます。また、Eコマース、フィンテック、およびデジタルコンテンツなど70以上のサービスや、「楽天エコシステム」と1億を超える楽天IDを活用し、携帯キャリア事業の急速な成長を推進するとともに、さらなる付加価値をユーザーへ提供します。
楽天モバイルネットワークCTO(最高技術責任者)のタレック・アミンは次のように述べています。「私たちのビジョンは、ソフトウェアとクラウドにより実現するスピードで、革新的で拡張性の高いネットワークを構築することです。技術のみならずオペレーションでも改革を進める楽天グループ独自の企業文化により、必ずやミッションを成し遂げることができるでしょう。ハードウェアとソフトウェアを分離し煩雑性を最小限に抑えるとともに、国内外のパートナーがそれぞれの分野で持つ最高レベルの技術を活用することで、高品質で費用対効果の高いサービスをお客様に提供することが可能になります」
■完全仮想化クラウドネイティブネットワーク 概要
サービス開始時のネットワークは、4G LTE(マクロセルおよびスモールセル)とWiFiを通じてアクセスが可能となります。革新的なNFV(Network Functions Virtualization)アーキテクチャにより、高速モバイルサービス、固定ワイヤレスアクセス、NB-IoT(Narrow-Band IoT)サービス、リッチメディア、拡張現実(AR)やバーチャルリアリティ(VR)といった低遅延サービスなど、様々なサービスを提供するとともに、革新的なモバイルエッジコンピューティング(MEC)アーキテクチャを活用し、最高のユーザーエクスペリエンスを実現します。
楽天モバイルネットワークは、業界の先進的な主要パートナー各社の協力のもと、通信業界で最も挑戦的な技術課題に取り組みます。パートナー企業には、シスコシステムズ、ノキア、アルティオスター ネットワークス、インテル、レッドハット、OKI、富士通、シエナ、NEC/Netcracker、クアルコム、マベニール、Quanta Cloud Technology(QCT)、サーコム、テックマヒンドラ、アロット、イノアイ、VIAVI ソリューションズ(敬称略)などが含まれます。
■完全仮想化クラウドネイティブネットワーク 詳細