楽天株式会社(本社:東京都世田谷区、代表取締役会長兼社長:三木谷 浩史、以下「楽天」といいます。)は2018年7月27日開催の取締役会において、株式会社ぐるなび(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:久保征一郎、以下「ぐるなび」といいます。)は、本日開催の取締役会において、両社の間で資本業務提携(以下「本資本業務提携」といいます。)に係る契約(以下「本資本業務提携契約」といいます。)を締結することを決議いたしましたので、下記のとおりお知らせいたします。
記
1.本資本業務提携の目的及び理由
楽天グループは現在、Eコマースにとどまらず、旅行予約サイト、デジタルコンテンツなどのインターネットサービス、MVNO(格安スマホ)、メッセージングアプリなどの通信・コミュニケーションサービスや、クレジットカード、銀行、証券、保険、電子マネーなどのフィンテックサービスなど、人々のライフシーンを幅広くカバーするサービスを提供しています。これら多様なサービスを共通の楽天IDとポイントプログラムで結び付け、他にはない独自の「楽天エコシステム(経済圏)」を構築することで、利便性の高いメンバーシップサービスの提供を目指しています。
一方、ぐるなびは「日本の食文化を守り育てる」との企業使命のもと、外食のオフィシャルサイトである「ぐるなび」と、飲食店との絆を構築する「1,000人のサポート体制」という事業基盤を確立し、飲食店に対しては販売促進を中心に経営に関する多様な支援サービスを、消費者に対しては非日常の楽しみである外食をより一層楽しく満足度の高いものとするための情報を提供しています。さらに中長期的な事業の成長を実現すべく、飲食店の抱える多様な課題の解決に向けて業務支援をはじめとした支援領域の拡大のほか、消費者がより一層便利に安心して外食を楽しめる仕組みづくり、外食と関わりの深い旅やおでかけ等の非日常領域における新たな事業構築にも取り組んでいます。
本資本業務提携により、まず、楽天とぐるなびは飲食店の予約サービスにおける提携をより一層強化していきます。我が国における飲食店のオンライン予約の市場規模は2017年において4,502億円と推定され、前年比36.8%と高い成長を示しています[1]。ぐるなびにとっては消費者のさらなる利便性向上、外食需要の増大に繋がるとの観点から飲食店における対応を支援すべく重要な事業として位置付けられていると同時に、楽天においては、オフラインサービスである飲食店舗へのエコシステムの拡大という観点で重要な事業と位置付けられています。両社はこれまでも当該事業において様々な提携を行ってきました。2018年3月に、ぐるなび会員が飲食店のネット予約やぐるなびECサイトを利用することで貯めることができるポイント「ぐるなびポイント」から楽天の運営する共通ポイント「楽天スーパーポイント」へ交換できるサービスを開始し、2018年5月には、楽天が運営するグルメ情報サイト「Rakoo(ラク―)(注)」の新規加盟店開拓において提携することで合意しております。そして本資本業務提携を機に、飲食店の予約サービスにおける連携強化の一環として、楽天会員とぐるなび会員のIDやポイントプログラム(楽天スーパーポイント、ぐるなびポイント)の連携を進めます。
さらに、両社が現在推進している取り組みにおいては相乗効果を発揮できる領域が多くあると考えていることから、上記の取り組みに留まらず両社のブランドや蓄積するデータを活用し、多様な飲食店の課題や消費者のニーズに応えるサービスの開発、販売促進を共同して進めることで、両社の事業の強化・拡大に繋げてまいります。
(注): 楽天の運営するグルメ情報サイトであり、旧名称は「楽天ダイニング」といいます。
ユーザーは、対象店舗でのお食事の際に「楽天カード」で代金を支払うと、所定の「楽天スーパーポイント」を貯めることができます。
[1] 経済産業省「平成 29 年度 我が国におけるデータ駆動型社会に係る基盤整備(電子商取引に関する市場調査)」