楽天株式会社(本社: 東京都世田谷区、代表取締役会長兼社長: 三木谷 浩史、以下「楽天」)は、米国でAPI(注1)マーケットプレイス「RapidAPI」を提供するR Software, Inc.社(本社:米国カリフォルニア州、創業者兼最高経営責任者:イド・ジノ、以下「R Software」)と、共同でAPIマーケットプレイス「Rakuten RapidAPI」を提供する独占的な戦略パートナー契約を締結しましたのでお知らせします。
本契約に基づき、楽天とR Softwareは本日より、両社の強みを生かし、アジア地域(注2)に向けた新たなAPIマーケットプレイス「Rakuten RapidAPI」の提供を開始します。なお、楽天とR Softwareは同マーケットプレイスの提供において、楽天グループの通信会社である楽天コミュニケーションズ株式会社(本社:東京都世田谷区、代表取締役会長兼社長:平井 康文、以下「楽天コミュニケーションズ」)と協働します。楽天はこれまでに培ってきたマーケットプレイス事業における知見・ノウハウの提供や技術サポート、楽天コミュニケーションズは事業運営やマーケティング活動の推進、R Softwareはシステム提供を主に担います。
「RapidAPI」は、8,000以上の豊富なラインナップのAPIを提供する世界最大規模のマーケットプレイスで、世界で50万人以上の開発者に利用されています。近年、様々な企業・団体・公的機関が、それぞれ保有するサービス機能のAPI を外部に公開してお互いに利用できるようにすることで、新しいサービス開発やビジネスが生み出されるエコシステムである「APIエコノミー」の市場が世界的に急成長しています。日本においても、2018年6月1日から施行された改正銀行法により、APIを外部事業者に開放する努力義務が金融機関に課されるなど、フィンテック業界をはじめ、国内でも「APIエコノミー」は広がりを見せています。このたび提供を開始する「Rakuten RapidAPI」は、日本語での利用を可能にするなど、日本のユーザー向けに利便性を高めたものとなっています。
開発者は、「Rakuten RapidAPI」を利用することで、ニーズにあったAPIを、より迅速に、簡単に購入できます。また、APIを提供するプロバイダーは、自社の提供するAPIの販売スキームを効率的に確立できるため、販売に要する時間やコストを大幅に削減できるほか、自社APIを世界の開発者へ届けることができます。楽天、楽天コミュニケーションズ、R Softwareは今後、日本以外のアジア地域に向けても本マーケットプレイスを最適化していき、APIプロバイダーと開発者による利用促進を図っていきます。
楽天の副社長執行役員であり、楽天コミュニケーションズの代表取締役会長兼社長である平井 康文は、次の通り述べています。「イノベーションと起業家精神を通じた価値の創出によって社会に貢献するという強い想いが、楽天のあらゆる事業の核心にあります。我々は、わずか数年間で急速に功績を挙げているRapidAPIに非常に感銘を受けています。『Rakuten RapidAPI』の提供を通じて、アジア地域全体で活気ある技術イノベーション文化の醸成に重要な役割を果たすことができると信じています」
R Softwareの創業者兼最高経営責任者のイド・ジノは次のように語っています。「APIによって、世界中の開発者は革新的なアプリケーションをより速く構築できるようになりましたが、これまで日本の開発者は言葉や文化の壁により後れをとってきました。しかし、日本向けに最適化したAPI資料とプラットフォームを構築すれば、この問題を解決できます」
3社は、「Rakuten RapidAPI」の提供を通じて、「APIエコノミー」の拡大を促進し、より多くのイノベーションが生まれる社会の実現を推進してまいります。
(注1)Application Programing Interfaceの略。オペレーティングシステムやアプリケーションが、他のアプリケーションに対し、機能の一部を利用できるよう提供するインターフェース。
(注2)オーストラリアとニュージーランドも含みます。