2017年7月10日
  • 楽天カード株式会社
  • 日本オラクル株式会社

楽天カード、クレジットカード業務の基幹システムを
全面刷新し本格稼動を開始

~ 国内金融業界で初となるOracle Cloud at Customerを採用し、
長期的に安定したクレジットカードの取引環境を会員および加盟店に提供 ~

  楽天カード株式会社(本社:東京都世田谷区、代表取締役社長:穂坂 雅之、以下 「楽天カード」)と日本オラクル株式会社(本社:東京都港区、執行役 最高経営責任者:フランク・オーバーマイヤー、以下 「日本オラクル」)は、楽天カードのクレジットカード業務の基幹システムを全面刷新し本格稼動を開始したことを発表します。 

  楽天カードは、クレジットカード業界でNo.1になることを目指しています。このたびの基幹システムの刷新により事業の拡大スピードに合わせた柔軟な運用と、長期的に会員が安心してクレジットカードを利用できる環境を整えることができました。従来は、月に数時間、楽天カード会員様専用オンラインサービス「楽天e-NAVI」において一時的にサービスの利用制限がありましたが、本基幹システムの刷新により定期メンテナンスが不要となり、顧客に一層高い利便性を提供できるようになりました。

  楽天カードの新基幹システムは、異なる事業者のソフトウェアやハードウェアを柔軟に組み合わせることができるオープンシステムとなっています。従来のメインフレーム(大型汎用機)の構成では難しかった、複数人による同時のプログラム編集が可能となったほか、周辺システムも含め、プラットフォームやアーキテクチャ、開発言語を統一することで生産性を飛躍的に高めることができるようになりました。
  また今回、楽天カードは国内の金融業界において初めて(注1)、自社管理のデータセンター内にOracle Cloud環境を配置するサービス「Oracle Cloud at Customer(オラクルクラウドアットカスタマー)」(注2)を採用しています。これにより、特定の処理を行う際の一時的な負荷増大時にも柔軟な対応が可能となり、急増する楽天カードの会員数(注3)と取引件数に対する処理能力を一層強化し、会員および加盟店に、長期的により安定した取引環境を提供します。
  なお、本基幹システムの全面刷新プロジェクトは2014年から始まり、今回の本格稼動に至りました。

  楽天カードは、楽天グループ企業としてクレジットカード事業を開始した2005年以降、基幹システムをメインフレーム上で運用していました。機器の持つ性能面の限界から、あらゆる負荷への迅速な対応が困難になりつつあるという課題を抱えていました。また、長年の運用に伴うプログラムの複雑化と開発言語「COBOL(コボル)」の技術者不足により、開発面および保守面での制約がありました。これらの課題を解決するため、技術基盤としてオラクルが提供するエンジニアドシステム「Oracle Exalogic Elastic Cloud(オラクルエクサロジックエラスティッククラウド)」と「Oracle Exadata Database Machine(オラクルエクサデータデータベースマシン)」の新たな導入と、開発環境「Java(ジャバ)」ベースのアプリケーションへの移行を決定しました。このアプリケーションの変換には、株式会社ジェイ・クリエイションが提供する移行サービス「VENUS®」を活用しました。また、長期に安定的な運用を行う基幹システムであることから、「Java」によるシステム開発の標準仕様である「Java Platform, Enterprise Edition(ジャバプラットフォームエンタープライズエディション)」を採用しました。

  さらに、ビジネス環境の変化に応じて急な変更を繰り返す状況においてもプロダクトの品質を確保するため、自動テスト環境を整備しました。また処理性能を落とさない工夫として、Cloudera株式会社の支援のもと「Apache Spark(アパッチスパーク)」を導入し、バッチの分散処理を平易に実現できるようにしました。その結果、バッチ処理の平均速度を従来よりも2倍以上速めることができるようになり、持続性の高い基幹システムの運用が可能となりました。

  楽天カードでは今後も、新しいサービスの開発ならびに既存サービスの改善を行い、よりお客様にご満足いただけるような利便性を提供できる環境づくりに邁進してまいります。

(注1) 日本オラクル調べ
(注2) ハードウェア、ソフトウェア、クラウド管理、サポート、IaaSを月額課金で提供するとともに、オラクルのデータベース、Exadata、Java実行基盤などをクラウドとして定額または従量課金で提供するサービス。Oracle Cloudとの完全互換性を備えた最新機能が利用可能。
(注3) 楽天カード会員数1,400万人(2017年4月時点)

* OracleとJavaは、Oracle Corporation およびその子会社、関連会社の米国およびその他の国における登録商標です。

 

■楽天カードについて
楽天カード株式会社は、2005年7月より楽天カードを発行しています。お客様へ安心・安全にクレジットカードを利用いただく環境を提供することに努め、国内No.1のクレジットカード会社になることを目指しています。お客様のニーズに合ったサービスに定評があり、サービス産業生産性協議会による日本版顧客満足度指数調査において、8年連続クレジットカード部門で第1位を獲得。会員数は1,400万人を突破しました(2017年4月時点)。
URL: https://www.rakuten-card.co.jp/

■日本オラクルについて
日本オラクル株式会社は、オラクル・コーポレーションの日本法人として1985年に設立されました。「No.1クラウドカンパニー」を目標に掲げ、広範かつ最大限に統合されたクラウド・アプリケーションおよびクラウド・プラットフォーム、ビッグデータから情報価値を創出する製品群の提供と、それらの利用を支援する各種サービスの事業を展開しています。2000年に東証一部上場(証券コード:4716)。http://oracle.com/jp

■オラクルについて
Oracle Cloudは、世界の195を超える国・地域のお客様に数百のSaaSアプリケーションとエンタープライズ・クラスのPaaSおよびIaaSサービスを提供し、1日550億のトランザクションを実行しています。詳細については、オラクル(NYSE:ORCL)のウェブサイト http://oracle.com をご参照ください。

以 上

※ここに掲載されている情報は、発表日現在の情報です。最新の情報と異なる場合がございますので、あらかじめご了承ください。

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