Back to Basics Project

Corporate Topics 01
楽天人事部の新たな挑戦
「Back to Basics Project」

“勝てる人材、勝てるチームを作る”という基本目標に立ち返り、それを実現するための大規模な人事改革プロジェクト

2017年秋、楽天は人事部主導の一大プロジェクト 「Back to Basics Project」をスタートさせました。Back to Basics とは、“勝てる人材、勝てるチームを作る”という楽天の人事の基本目標に立ち返ることを意味します。本プロジェクトを「前例のない大規模な人事改革」と位置づける副社長執行役員COO(Chief Operating Officer)百野研太郎に、本プロジェクトがスタートした背景、現在の進行状況、そして今後の目標について聞きました。

従業員の多様でオープンな企業文化のもと、
力を最大限に引き出すために

楽天グループは、「グローバル イノベーション カンパニー」として、世界基準の革新的なサービスを生み出していくことを目指しています。そのなかで大切にしているのが、多様な人とアイデアがオープンに行き交う企業文化。異なるバックグラウンドを持つ、多様性に富んだ従業員一人ひとりが最大限に力を発揮できるような、制度や環境づくりを推進しています。

特に近年は事業の成長に伴い、従業員数は5年前の2倍以上となる約1万7000人に増加し、従業員の国籍数は70を超え、社内公用語が英語になるなど、社内環境が目まぐるしく変化しました。日本国内において、楽天ほど多様でオープンな環境は他にないと思いますし、大変誇りに思っています。ー方で、多様性と事業規模が拡大してくると、どうしてもコミュニケーションは複雑化し、相互理解の難易度も高まります。この課題を乗り越え、従業員一人ひとりの力を最大限に引き出す環境を整えることで“勝てる人材、勝てるチームを作る”べく立ち上がったのが、この「Back to Basics Project」です。

大規模な調査から見えてきた課題解決に向け、従来の採用・育成プログラムの刷新を決意

まず私たちは、楽天の人事面の現状を把握し、課題を明確化するために、3つの取り組みを行いました。1つ目が、従業員へのインタビュー。現職者はもちろん、ときには退職者に直接お会いしてお話を伺い、様々な視点からの課題感をシェアしてもらいました。2つ目が、従業員サーベイの実施。集められた組織や人材に関するデータを、様々な角度から分析しました。3つ目が、楽天の人事スタッフ全員との面談です。これらの取り組みによって導き出された課題は「採用」「育成」「定着」面での進化の遅れでした。各事業に求められる人材を採用し、中長期的に活躍できる人材へと育成し、働き続けたいと思える環境を整える。いずれも人事の基礎的な活動ですが、それらの変革が、実際の環境変化に大きく後れをとっていたのです。そこで、従来の採用・育成プログラムをすべて見直すことを決断しました。大変タフな道のりになることは見えていましたが、絶対に必要な変革であるという信念のもと、人事部のスタッフが一丸となって着手したのです。

想定を超えたスピードで見え始めた成果

「Back to Basics Project」は2020年の目標達成に向けて現在も進行中ですが、確かな成果が見え始めています。
「採用」の面では、採用プロセスの改善や採用ブランディングの強化への取り組みが、採用人数の確保や、採用ランキングの向上などの結果につながってきています。

「育成面」では、まず週1回を原則とするマネージャーと部下の1on1ミーティングの全社導入を行いました。上司は、部下の仕事の「結果」のみを注視するのではなく、「プロセス」についてもきちんとヒアリングをし、ときにはアドバイスをする。部下を高く評価しているなら、それをしっかりと伝える。そういった具体的でわかりやすいフィードバックを含めたミーティングによるコミュニケーションの活性化を目指しています。もちろん、フィードバックにもテクニックが必要ですので、並行して管理職向けの「フィードバック研修」も始めました。また、集合・体験型研修として新たに計38の集団学習プログラムが開発され、参加者への事後調査では満足度90%以上という結果が出ています。

「定着」の面では、社員のパフォーマンスがより正当に反映されるよう、評価・報酬制度を刷新しました。さらに長期就労者を対象に退職金制度も新設したほか、在宅勤務制度や、時差通勤の拡大など、社員のニーズに応じた多様な働き方を推進しています。さらに、「人材育成マップ」も鋭意制作中です。これは、従業員が楽天で積み重ねられるスキルやキャリアを明確化するもので、従業員が中長期的に楽天でのキャリアプランを描くことができるようにすることを目指しています。

このほかにも、2018年には楽天グループ全体のタレントマネジメントと要員管理を同時に可能にするシステムを一斉導入するなど、人事管理システムなどのインフラ改善にも取り組んでいます。当プロジェクトがスタートした当初、外部のコンサルタントからは「これほどの抜本的な変革は、結果が出るまでに5、6年はかかる」と言われましたが、成果はわずか1年半で見えてきました。これは実行スピードが速い楽天ならではのことと言えるのではないでしょうか。

今後は日本での成果を、グローバルに”ヨコテン(横展開)”

プロジェクトの次なる課題は、2つあります。1つは楽天グループ内の組織の再編への人事機能としての対応です。2019年4月からの会社分割による組織再編に伴い、人事機能をスムーズに移行させるというチャレンジが待っています。2つ目は当プロジェクトの日本以外の楽天グループ拠点への拡大展開です。

これから先、日本社会にもダイバーシティに富んだ企業は増えていくでしょう。楽天はその先駆者として、誰もが働きやすい環境の理想型を世に発信していく義務がある。そう私は思っています。また、日本ではグローバルな人事業務を経験できる場所は、まだ楽天のほかに少ないのではないでしょうか。そういう面でも、楽天には稀有でハイレベルなキャリアを積める環境があると思いますし、私たちは、これからも人事プロジェクトを洗練化し、施策を全世界へと拡げていきます。ここには、人事のプロフェッショナルとして真にグローバルな力を磨けるチャンスが溢れています。人事という仕事を通じて成長したい方、グローバルな志向を持つ方には、ぜひ楽天でその手腕を発揮していただきたいです。

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