楽天株式会社(本社:東京都品川区、代表取締役会長兼社長:三木谷 浩史、以下「楽天」)は、楽天が運営するスマホ決済サービス「楽天スマートペイ注1」において、「楽天スマートペイIC・磁気対応カードリーダー(以下、 IC・磁気対応カードリーダー)」を12月15日(月)より申込・販売することになりましたのでお知らせいたします。
これは楽天とビザ・ワールドワイド・ジャパン株式会社(所在地:東京都千代田区、代表取締役:岡本 和彦、以下 「Visa」)が、スマートフォンをカード決済端末として活用するソリューション、スマホ決済サービスの分野において、セキュリティを向上しより安心・安全なカード決済の普及を目指すために連携してきた成果です。
Visaは、様々なセキュリティ施策を牽引してまいりましたが、特に偽造詐欺によるカード不正利用の削減を目指しICカード取引の国際標準規格(EMV注2)の日本市場での展開を推進しています。2015年10月には偽造カードによる不正利用があった際のルール変更(注3)の適用が日本国内取引および全世界を対象に予定しており、加盟店およびカード発行の両面におけるEMV対応を喫緊の課題として取り組んでいます。Visaでは、原則新規に設置されるEMV端末にPINパッドを具備することを必須としており、今回の楽天の端末開発と本日の発表を歓迎します。
楽天は、2012年12月から主に中小企業や個人事業主向けに「楽天スマートペイ」の提供を開始し、これまでカード決済の取り扱いがなかった飲食店や宅配サービス店舗等の幅広い業種で、短時間、低コストでのカード決済ソリューションを提供しています。これまでは磁気ストライプ読み取り機能に対応したカードリーダー端末のみの取り扱いでしたが、セキュリティを強化した決済ソリューションを市場に展開することでカード会員、加盟店の双方がより安心して安全にクレジット、デビット、プリペイドの各種カードをご利用いただける環境と端末の開発に取り組んできました。
その結果、ICカードとPIN入力による本人確認でスマホ決済ができる「IC・磁気対応カードリーダー」の販売に至りました。「IC・磁気対応カードリーダー」は、Visaのルールに則り、暗証番号を入力するPINパッドを備え、ICチップの付いたクレジットカード、デビットカード、プリペイドカードで決済する際に、認証をサインではなく、4桁の暗証番号を打ち込むことで完了する仕組みです。クレジットカードの発行におけるセキュリティ向上においても、楽天グループのクレジットカード「楽天カード」では、2007年7月からICチップが搭載され、高度なセキュリティ対策に取り組んでいます。
Visaと楽天は、ICクレジットカードの発行とEMV端末の設置をはじめとした各種最新のセキュリティ対策に取り組むことで、今後も引き続きより安心安全なインフラ環境を整えセキュリティに対する正しい情報の提供と理解促進を図ります。
※注1 楽天の「IC・磁気対応カードリーダー」は、国際標準のセキュリティ認定を受けていることに加え、「楽天スマートペイ」に関わる決済システムも決済カード情報保護の国際基準「PCI DSS」(Payment Card Industry Data Security Standard)の準拠認定を取得し、「楽天スマートペイ」に関わる全ての情報セキュリティ強化に向けた安全対策を講じています。
※注2 EMVは、EuroPay(ユーロペイ)、MasterCard(マスターカード)、Visa(ビザ)の3社の頭文字をとったもので、3社が1994年に取り決め、その後グローバルスタンダードとして世界各国で導入されているICカードの国際標準規格です。
※注3 Visaは、IC化対応を行っていない会社に対しては、ライアビリティー(債務責任)を課すルール、「グローバルEMVライアビリテイシフトルール」の運用を2015年10月より日本国内取引にも適用、さらに米国が加わり、その結果全世界で適用されます。本ルールにおいては、磁気ストライプ読み取り端末にてICカードの偽造カードによる磁気取引が発生した場合、発生した不正被害損失については原則としてイシュアがアクワイアラに対して責任を問うことが可能になります。そのためIC端末を設置している加盟店は、偽造カードによる磁気取引を起因としたライアビリティーが発生した場合、アクワイアラによって保護されます。