楽天株式会社(本社:東京都品川区、代表取締役会長兼社長:三木谷浩史、以下「楽天」)は、ビデオストリーミングサービスを世界で展開する米国Viki社(本社:カリフォルニア州サンフランシスコ、共同創業者兼CEO:ラズミッグ・ホバギミアン)を買収し、完全子会社化することになりましたので、お知らせします。
今回の買収により楽天は、デジタルコンテンツ分野の強化に向けて大きな一歩を踏み出し、eコマースと金融サービスとともに、デジタルコンテンツ事業を3つ目の主軸としてグローバルにビジネスを展開してまいります。Viki社の主な収益源は、広告料収入(ビデオ再生中に挿入される動画広告 )であり、今後加速度的に増加すると見込んでいます。またViki社は、Netflixなど他の動画サイトにも一部のコンテンツを供給しており、これ以外にも新しい収益モデルの構築を進めてまいります。なお、買収額・条件については公表していません。
Viki社の動画配信サイトでは、世界各国のテレビ番組、映画、ミュージックビデオ、その他多岐にわたるビデオコンテンツを視聴者に提供しており、月間視聴者数は全世界で2,200万人を超えています。同サイトは、世界中の視聴者コミュニティがクラウド上で著作権取得済みのコンテンツに字幕を付ける、 ユニークなビデオストリーミングサービスです。Viki視聴者のコミュニティは160以上の言語に対応しており、これまでに4億ワード以上が翻訳されています。
楽天は2012年に、世界で電子書籍事業を展開するカナダのKobo社を買収しました。また同年、スペインの 動画配信サービス事業者であるWuaki.tv社を買収しています。Wuaki.tv社は、複数の有料課金サービスを組み合わせた名作映画の配信サービスをイギリスでも開始し、グローバル展開に乗り出しています。今回買収するViki社は、インターナショナル・コンテンツを多数提供しており、Wuaki.tv社のコンテンツラインアップを補完するとともに、楽天のデジタルコンテンツサービスを強化する役割を担います。
ここ数年、楽天は海外展開を加速させており、主力事業であるeコマースでは、「楽天市場」同様のB2B2C型のマーケットプレイスを現在世界13カ国・地域で展開しています。eコマースに加え、クレジットカード、銀行、証券などの金融サービスとデジタルコンテンツ事業 (Kobo、Wuaki.tv、Viki)の3つの事業を、「楽天スーパーポイント」のポイントプログラムと統合し、グローバルにおいても「楽天経済圏」(エコシステム)の拡大を目指しています。楽天は、今回の買収により、Viki社の海外拠点、コンテンツ、言語解析ノウハウ、視聴者コミュニティを手に入れることになり、これら資産を活用して、楽天経済圏をさらに拡大してまいります。