2008年2月21日
楽天リサーチ株式会社

申告方法は、アナログからデジタルに徐々に移行
-確定申告に関する調査より-

 楽天リサーチ株式会社(代表取締役社長:森 学、本社:東京都品川区)は、確定申告に関するインターネット調査を実施した。今回の調査は、楽天リサーチ登録モニター(約141万人)の中から、確定申告経験者あるいは今年初めて申告する人男女計1000人を対象に、申告者の職業や申告理由、申告の方法などについて聞いた。調査は、2008年1月18日から21日にかけて行った。
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□■ 調査結果概要 ■□
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 ■今年の確定申告予定者の96.3%は、過去に申告を経験している人だった。

 ■今年の申告内容は「医療費控除」が約3割でトップ。「株や投資信託など投
  資商品の売買や配当」との回答が多く見られ、投資ブームの影響が反映され
  ている。

 ■確定申告の方法は、「税務署の申告会場や窓口で申告書を作成・提出」「国
  税庁のホームページ(確定申告等作成コーナー)で申告書を作成し、税務署
  にて提出」「自宅で申告書を手書きで作成し、税務署にて提出」と、依然、
  税務署に直接赴くケースが多いが、これまでの申告方法と比較すると、
  e-Tax(国税電子申告・納税システム)、国税庁のホームページを活用する
  ケースが増えており、「アナログからデジタルに」というトレンドが見て取
  れる。
  
 ■今年の申告予定者の約7割は、2月中に申告書を提出する意向であることがわ
  かった。

 ■確定申告書作成は難しいと考えている人は約4割。とくに若い層に難しいと
  考える人が目立った。

 ■国税庁ホームページの「確定申告等作成コーナー」の認知度は8割超と非常
  に高いが、利用予定者は3割弱と、まだ少数にとどまっている。

 ■国税庁・税務署のホームページ、税務署窓口などを確定申告の情報源として
  いる人が多かった。
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□■ 調査結果 ■□
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■申告内容は「医療費控除」がトップ、投資商品に関する申告も目立つ

 はじめに、調査対象者全員に今年の確定申告予定を聞いた。
 今年の申告予定者は全体の65.2%で、そのうち60.9%は毎年申告している人だった。これに「必要な場合のみ申告している」人(35.4%)を合わせると、今年の申告予定者の96.3%が、申告経験者であることがわかった。
 申告内容や理由としては、1位「医療費控除」(32.4%)、2位「自営業・自由業(フリーランス)など職業上必須のため」(24.8%)、3位「年金生活者のため」(15.0%)と続く。各項目を職業別にみると「医療費控除」は「専業主婦・主夫」(45.7%)と「会社員」(43.2%)、「株や投資信託など投資商品の売買や配当」では「会社員」(27.8%)と「公務員・団体職員」(26.2%)でそれぞれ著しく高い回答率を示した。投資商品に関する申告が多いのは、この数年の投資ブームの影響だと見られる。
 なお、性年代別に見ると、女性の30代(46.2%)、40代(44.2%)、50代(50.0%)で「医療費控除」、男性の30代(25.8%)、40代(25.4%)で「株や投資信託など投資商品の売買や配当」が多いのが目につく。

■申告の方法は「アナログ」から「デジタル」に、「税務署来所」層は減少傾向

 次に、今年確定申告を予定している人に申告の方法を聞いた。最も多かった回答は「税務署の申告会場や窓口で申告書を作成・提出」で28.1%だった。次いで「国税庁のホームページ(確定申告等作成コーナー)で申告書を作成し、税務署にて提出」(14.9%)、「自宅で申告書を手書きで作成し、税務署にて提出」
(13.5%)と続いた。
 今年の確定申告を予定していない申告非予定者を含む回答者全員を対象とした調査結果と比較してみると、今年の申告予定者は、「税務署の申告会場や窓口で申告書を作成・提出」という回答が5.9ポイント低いのに対し、「e-Tax(イータックス:国税電子申告・納税システム)で申告」という回答が5.8ポイント高くなっ
ている。また、国税庁のホームページを利用するという回答(「国税庁のホームページ(確定申告等作成コーナー)で申告書を作成し、郵送で提出」及び「国税庁のホームページ(確定申告等作成コーナー)で申告書を作成し、税務署にて提出」)が3.7ポイント高くなっている。確定申告の方法は、アナログからデジタ
ルに着々と変わりつつあることが見て取れる。
 提出方法を同様に比較すると、今年の申告予定者では「税務署来所」層が6.3ポイント低く、税務署を訪れる人は減少傾向にある。
 申告内容と申告方法の対応関係を見ると、「自営業・自由業(フリーランス)など職業上必須のため」と答えた層で「自宅で申告書を手書きで作成し、郵送で提出」(37.5%)が、「年金生活者のため」と答えた層で「税務署庁舎外の会場(還付申告センターなど)で申告書を作成・提出」(34.1%)が特徴的に多くなっている。自宅を職場とするケースが多い自営業者やフリーランサーは郵便を活用し、比較的時間に余裕のある高齢者層は申告センターなどに足を運ぶ、という構図が見える。
 また、「医療費控除」を理由とする層で、「国税庁のホームページ(確定申告等作成コーナー)で申告書を作成し、郵送で提出」(45.8%)という回答が約半数を占める。「医療費控除」を申告の理由とする層が会社員に多かったことを考えると、時間がない会社員は、デジタルと郵便を活用して確定申告をするということであろう。

■約7割が2月中に申告書を提出

 今年の申告予定者に申告書提出の時期を聞いたところ、最も多かったのが「2月19日-2月24日」で32.1%、「2月25日-2月29日」(24.8%)、「3月1日-3月9日」(21.9%)がそれに続いた。2月中に提出するという回答が7割弱(68.2%)にのぼっており、とりわけ毎年申告している層では、2月中に提出する人が7割を超えている(70.3%)。「確定申告はお早めに」という国税庁の長年のPRが、功を奏しているようだ。
■「確定申告書作成は難しい」という声は依然根強い。とくに若い人に顕著

 次に、対象者全員に、確定申告書作成の難易度についてたずねた。「実際に作成してみると、それほど難しくはない(難しくはなさそう)」という回答が約5割(48.1%)でトップとなったが、「難しいと思う」層(「難しい(難しそう)」及び「どちらかといえば難しい(難しそう)」)も約4割(40.2%)と、「簡単と思う」層(「どちらかといえば簡単(簡単そう)」及び「簡単(簡単そう)」)の11.7%を大きく上回った。やはり確定申告には、依然、難しいというイメージがあるようだ。
 性年齢別に「難しいと思う」層を見ると、女性では20代で58.0%と突出して多いほか、30代(43.0%)、40代(41.0%)、男性では20代(49.0%)、30代(49.0%)で難しいと考えている人が4-5割見られる。

■ホームページの「確定申告等作成コーナー」は、「知っているけれど、使わない」

 以前と比べると、確定申告のツールは多様化している。申告ツールに対する申告者の意識はどうなっているのだろうか。今年確定申告をする予定者に、各申告ツールの認知度や利用状況をたずねた。
 国税庁ホームページの「確定申告等作成コーナー」を知っているかどうか聞いたところ、81.0%が「知っている」と回答し、認知度は非常に高いことがわかった。しかし、認知度は高いにも関わらず、利用意向率が25.9%にとどまっている(※「今年の申告方法」参照)ということは、このツールの意義が十分に浸透していないということでもある。
 なお、「確定申告等作成コーナー」を知っている人は、男女とも40代以上で8割超あり、60代男性では97.1%にのぼった。一方、「知らなかった」という回答は、男性の20代(47.5%)、30代(31.1%)に突出して多い。
 また、市販の確定申告ソフトの利用経験では、92.7%が「利用したことはない」と回答した。「ソフト活用派」は少数にとどまっているようだ。
 投資に関する申告において確定申告を簡略化もしくは不要にできる「特定口座」については、75.8%が「利用している」と回答、「活用派」が多数を占めた。証券会社などからのアナウンスが効果を及ぼしていると見られる。

■ホームページや税務署が情報源、若い女性は口コミを参照

 最後に、確定申告に関する情報源について全員に聞いたところ、「国税庁や税務署のホームページ」(53.8%)が突出して多く、次いで「税務署の窓口」(31.2%)、「税務署庁舎外の会場(還付申告センターなど)」(13.1%)、「家族や友人知人」(12.6%)と続いた。
 性年代別に見ると、「国税庁や税務署のホームページ」という回答が男性40代(65.0%)で、「家族や友人知人」という回答が女性20代(29.0%)で他の層より多くなっている。また、女性60代では「情報収集を行わない」という回答が19.0%にのぼった。
 「確定申告等作成コーナー」認知別に見ると、「知らなかった」層は「税務署の窓口」(41.3%)が突出して多い。また、「知っている」層と比較してみると、「国税庁や税務署のホームページ」(29.3%)で14.4ポイント下回り、「家族や友人知人」(19.6%)で9.9ポイント上回っている。正しい情報伝達のためには、税務署の窓口など実媒体での情報発信が必要のようだ。
 特定口座利用状況別では、「利用している」層で「国税庁や税務署のホームページ」(68.1%)、「マネー関連サイトや掲示板など」(16.7%)が特徴的に多く、投資に関する情報と確定申告に関する情報をまとめて収集する様子がうかがえた。
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 グラフ付きの調査結果は以下URLからご覧いただけます。
 ⇒ https://research.rakuten.co.jp/report/
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【調査概要】
調査エリア:全国
調査対象者:20代-60代男女で、確定申告経験者あるいは今年初めて申告する人
回収サンプル数:1000サンプル(性年代別均等割付、各セル100サンプル)
調査期間:2008年1月18日-21日
調査実施機関:楽天リサーチ株式会社

◆◆関連サイト◆◆
楽天マネーサービス http://service.money.rakuten.co.jp/top/index.html
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0120-944-907/03-6387-0104
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以上

※ここに掲載されている情報は、発表日現在の情報です。最新の情報と異なる場合がございますので、あらかじめご了承ください。

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