2008年1月24日
楽天リサーチ株式会社

バレンタインデーは、夫と父親にプレゼントする日
    「告白」するのはもう古い!?
  --バレンタインデーに関する調査より--

 楽天リサーチ株式会社(代表取締役社長:森 学、本社:東京都品川区)は、バレンタインデーに関するインターネット調査を実施した。今回の調査は、2008年1月10日から11日の2日間、楽天リサーチ登録モニター(約140万人)の中から全国の10-60代の男女計1200人を対象に行った。
 バレンタインデーにプレゼントを贈る対象やプレゼントの内容、予算などについて聞いた。

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              □■ 調査結果概要 ■□
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 ■女性がバレンタインデーにプレゼントを贈る相手で最も多かったのは「夫」で、「父親」がそれに次いだ。「彼氏」、「付き合っていないが好きな人」という回答は比較的少なかった。また、「友人・知人」にプレゼントを贈るという回答も多かったが、その多くは「義理」で贈っているという回答が得られた。

 ■プレゼントの内容は、「チョコレートのみ」という回答が多数を占める。特に、「夫」や「父親」、「彼氏」には高級チョコレートを贈る傾向が見られる。手作りチョコは、「彼氏」に加え「友人・知人」に贈るケースが最も多い。

 ■チョコレートの予算は、「夫」や「父親」、「彼氏」に贈る場合が「500円以上3千円未満」、「友人・知人」や「仕事関係の人」の場合で「千円未満」がボリュームゾーンとなっている。また、「自分にチョコレートを贈る」と答えた女性が13.5%おり、男性に贈る場合よりも高級なものを自ら買う傾向があることが分かった。
 ■男性からのホワイトデーのプレゼントへの期待に関しては、「マシュマロやクッキーなどの甘いお菓子」と「お菓子以外のプレゼント」という回答が多かった。「お返し」の予算は、女性からの贈り物をやや上回っている。

 ■バレンタインデーの存在意義についての質問では、「あってもなくても良い」がトップ。全般に、消極的な傾向が見られた。また、「バレンタインデー必要派」を男女で比較すると、女性が男性を1割近く上回っており、贈る側と贈られる側の意識の違いが表れた。

                    □■ 調査結果 ■□
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 ■10代女性のプレゼントは社交ツール、バレンタインデーに告白するのはもう古い!?
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 最初の質問は、バレンタインデーに誰にプレゼントを贈るかをたずねた。(男性は、誰に贈ってもらえると思うか)。最も多かったのが「夫」(36.7%)(男性では「妻」(34.5%))。以下、女性では「父親」(19.8%)、「友人・知人」(19.5%)、男性では「娘」(17.8%)、「仕事関係の人」(17.5%)と続く。
 意外な点は、「付き合っている彼氏」に贈ると答えた女性が14.2%、「付き合っている彼女」からもらえると思う男性が12.8%と、ともに1割程度にとどまっている。
 また、女性の「自分のために買う」という回答が13.5%あった。
 女性を年齢層別に見ると、バレンタインデーにプレゼントを贈る相手は、10代女性で46.0%が「友人・知人」と答えており、これは「付き合っている彼氏」(24.0%)の2倍近い数字になっている。10代女性では、バレンタインデーのプレゼントは、恋愛よりもむしろ社交のためのツールと見られているようだ。
 また「付き合っていないが好きな人」に贈るという回答は、10代女性で12.0%、その他の年齢層でも5.0%以下にとどまっており、「バレンタインデーにチョコレートを渡して告白する」という従来の構図はすでに過去のものとなっていることがわかる。

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 ■男性は女性の愛情に鈍感
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 次に、バレンタインデーに贈るプレゼントが「本命(愛情を込めて)」か「義理」かについて聞いた。
 「本命(愛情を込めて)」が「義理」を上回っているのは、「夫」と「息子」に贈る場合で、いずれも8割を超えている。一方、「友人・知人」に贈る場合は、74.4%が「義理」である。友人・知人の間では、バレンタインデーのプレゼントが一種の社交辞令であることがわかる。
 男性の期待値は、女性の思惑とほぼ同じ傾向を示している。しかし、母親と息子の間では、「本命」で贈ると回答した母親が81.1%なのに対し、「義理」で贈られると思うと回答した息子は76.2%となっており、対照的な構図が見える。
 夫婦を年齢層別でみると、20代-30代、60代の女性で「本命で贈る」がほぼ9割に達しているが、40代の女性では「義理で贈る」が27.5%と高い。夫は、妻の「本命度」を少なく見積もる傾向があり、すべての年齢層で、「愛情を込めて贈られると思う」という回答が、女性側の「愛情を込めて贈る」という回答を下回っている。夫は妻の愛情に対してやや鈍感のようだ。

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 ■プレゼントは、やはりチョコレート。「手作りチョコレート」は「友人・知人」へ贈る
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 プレゼントの具体的な内容に関する質問では、ほとんどの贈り先に関して、「チョコレートのみ」を贈るという回答が最も多く約6-7割である。しかし、贈り先が「彼氏」の場合のみ、「チョコレートとチョコレート以外のプレゼント」(41.2%)という回答が1位となっている。「贈るなら工夫を凝らす」ということのようだ。
 チョコレートの種類は、贈り先によってさまざまな回答となった。
 「百貨店で売っているような高級ブランドや人気店、チョコレート専門店のもの」という回答が最も多かったのは、贈り先が「夫」(37.6%)と「父親」(37.6%)である。また「彼氏」に贈るケースでは、「自分で手作りしたもの」(41.9%)がきっ抗して、トップ項目となっている。
 一方、仕事関係の人を贈り先としたケースでは、「百貨店や駅ビルで売っているような、一般的なバレンタインデー用のもの」という回答が42.0%と最も多い。 「自分で手作りしたもの」という回答は、「彼氏」に加え「友人・知人」に贈るケースでも最も多く31.6%である。かつて、愛情の証ととらえられていた「手作りチョコ」は、現代では、「友情」や「親愛」の証でもあるようだ。
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 ■「夫」「父親」「彼氏」に贈るチョコレートの予算は「500円以上3千円未満」、
「友人・知人」「仕事関係の人」に贈る予算は「千円未満」
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 プレゼントするチョコレートの一人当たりの予算は、「夫」、「父親」、「彼氏」に贈るケースでは、「5百円以上3千円未満」(「5百円以上千円未満」及び「千円以上3千円未満」)が約7割前後を占め、ボリュームゾーンとなっている。加重平均値で最も高かったのは「彼氏」(2125.0円)に贈るケースだった。
 また、「父親」と「娘」の間では予算に対する考え方に大きな隔たりが見られる。加重平均値を比較すると、「娘」は1444.1円である一方、「父親」は755.9円と約2倍の開きがある。父親は自分が思っている以上に、娘に愛されているようだ。
 一方、「友人・知人」と「仕事関係の人」に贈るケースでは、「千円未満」(「5百円未満」及び「5百円以上千円未満」)の回答が約7-8割を占め、ボリュームゾーンとなっている。そのほかの加重平均値を見ると、「仕事関係の人」は6位中5位、「友人・知人」は6位となっている。このことから、「友人・知人」や「仕事関係の人」を対象とする場合は、複数の人に贈るケースが多く、その分一人当たりの単価が下がっていると見られる。

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 ■自分のために買うチョコレートは高級
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 「自分のためにチョコレートを買う」と答えた女性に、チョコレートの種類と予算をたずねた。種類は「百貨店で売っているような高級ブランドや人気店、チョコレート専門店のもの」との回答が60.5%あり、先述の6つの贈り先と比較すると2倍近い回答率を示している。
 予算は「5百円以上3千円未満」で約7割を占めている。特に「千円以上3千円未満」(46.6%)との回答は、先述の6つの贈り先のすべてを上回っている。また加重平均値でも1623.1円と、「彼氏」へ贈る予算に次いで高い。バレンタインデーは「自分で自分にプレゼントする」機会であるばかりでなく、「自分に高級なチョコレートを贈る」機会でもあるようだ。

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 ■夫婦間では贈るプレゼントと贈られたいプレゼントがほぼ一致
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 チョコレート以外に贈るプレゼントについてたずねたところ、夫婦間で妻の回答は、「衣類」(28.6%)、「酒類」(23.8%)、「ファッション小物」(17.5%)である。一方、夫の贈られると嬉しいプレゼントを見ると、「酒類」(25.5%)、「ファッション小物」(18.4%)、「衣類」(16.3%)となっている。
 また、彼氏・彼女間で彼女の回答は「ファッション小物」(34.2%)、「ジュエリー・アクセサリー・時計」(18.4%)、「インテリア・日用雑貨品」(13.2%)であるのに対し、彼氏の贈られると嬉しいプレゼントとしては「衣類」(26.5%)、「ジュエリー・アクセサリー・時計」(20.4%)、「酒類」(14.3%)である。
 回答率を比較すると、夫婦間では「衣類」で12.3ポイントの差があるものの、その他の項目では差が10ポイント未満となっており、妻は夫の好みを把握している傾向が見てとれる。
 一方、彼氏・彼女間では、「ファッション小物」「衣類」「酒類」「甘くないお菓子」の4項目で10ポイント以上の差があり、夫婦間と比べると、彼女が贈りたいプレゼントと彼氏が贈られたいプレゼントの間にギャップが見られる。
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 ■ホワイトデーの「お返し」はやや見劣りするも、予算は高め
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 贈られる側の男性は、ホワイトデーの「お返し」をどう考えているのだろうか。
 「妻」もしくは「娘」からバレンタインデーのプレゼントを贈られると考えて
いる男性で、お返しは「マシュマロやクッキーなどの甘いお菓子のみ」、「お菓子以外のプレゼントのみ」という回答がそれぞれ約3割を占め、主な回答となっている。
 一方、「友人・知人」、「母親」、「仕事関係の人」から贈られる場合は、「マシュマロやクッキーなどの甘いお菓子のみ」という回答が約4割-6割を占める。
 「彼女」から贈られると考えている男性では、「お菓子とそれ以外のプレゼント」という回答がトップで約4割(44.2%)を占める。これは、贈る側の彼女が、「彼氏には『チョコレートとチョコレート以外のプレゼント』を贈る」という回答が最も多かった結果と符合している。
 夫婦のケースを年齢層別に見ると、30-40代で「甘いお菓子のみ」という回答が最も多く約3-4割であるが、60代では「お菓子以外のプレゼントのみ」という回答がトップで35.6%である。
 一方、「お返しは考えない」という回答も年齢が高くなるにつれ多くなり、50-60代で約3割となっている。

 ホワイトデーに贈るお菓子の種類と予算を見ると、「彼女」に贈るケースで「百貨店で売っているような高級ブランドや人気店、専門店のもの」という回答が最も多く31.9%。また、「妻」に贈るケースでも27.9%を占め、「百貨店や駅ビルで売っているような、一般的なホワイトデー用のもの」(29.7%)ときっ抗している。
 「友人・知人」に贈るケースでは、「百貨店や駅ビルで売っているような、一般的なホワイトデー用のもの」が最も多く34.1%を占めている。また、「娘」や「仕事関係の人」に贈るケースでは、「スーパーやコンビニで売っているような、お手頃なホワイトデー用のもの」という回答がトップで37.0%であった。 「バレンタインデーに贈るチョコレート」として女性が回答した結果と比較してみると、夫や父親に対しては「百貨店で売っているような高級ブランドや、人気店、チョコレート専門店のもの」を贈ると回答した女性が約4割であるのに対
し、それと同等のものを贈ると回答した男性は約2-3割である。同様に、「仕事関係の人」には「百貨店や駅ビルで売っているような、一般的なバレンタインデー用のもの」を贈ると回答した女性が約5割であるのに対し、男性は約3割となっており、男性側のお返しはやや見劣りのするものとなっている。
 贈り先一人当たりの予算では、「妻」や「娘」に贈るケースで「5百円以上3千円未満」が約7割とボリュームゾーンとなっている。「仕事関係の人」に贈るケースにおいては、「千円未満」が約7割となっており、女性のバレンタインデーに贈るチョコレートの予算と同様の傾向である。
 加重平均値を、女性のバレンタインデーに贈るチョコレートの予算と比較すると、「彼女」へ贈るケースでは4342.9円と女性の予算の2倍を超えるのをはじめ、その他の贈り先でも女性側の予算を上回っている。値段には、男性側の「見栄」が表れていると言えるかも知れない。

 お菓子以外のプレゼントでは、「妻」、「彼女」に贈るケースでは「ファッション小物」、「衣類」、「ジュエリー・アクセサリー・時計」が上位に挙がっている。特に「彼女」に贈るケースでの「ジュエリー・アクセサリー・時計」(41.0%)は他の贈り先に比べ突出して高い回答率となっている。
 贈り先との関係を表す特徴的な傾向も表れており、「妻」へは「花・観葉植物」(17.7%)、「レストランやバーで食事」(10.4%)、「娘」へは「おもちゃ・ホビー・ゲーム用品」(21.6%)、「文房具」(9.8%)、「彼女」へは「レストランやバーで食事」(14.8%)が挙げられている。

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 ■バレンタインデーは「消極的に支持」
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 最後に、バレンタインデーの存在意義について聞いた。
 男女ともにバレンタインデーは「あってもなくても良い」がトップで約3割を占める。以下、「どちらかといえば必要なイベントだと思う」、「どちらかといえば要らないイベントだと思う」がそれぞれ2割台で続く。「どうしても必要なものではないが、あったらあったでよい」というのが、おおかたの意見のようだ。
 なお、女性では「バレンタインデー必要派」((「必要なイベントだと思う」
及び「どちらかといえば必要なイベントだと思う」で36.5%)と「バレンタインデー不要派」(「どちらかといえば要らないイベントだと思う」及び「要らないイベントだと思う」で33.5%)がほぼ同率である。それに対し、男性では「バレンタインデー不要派」(37.3%)が「バレンタインデー必要派」(29.2%)を1割近く上回っている。
 また、「バレンタインデー必要派」を男女で比較しても、女性が男性を1割近く上回っており、贈る側(女性)と贈られる側(男性)の意識の違いが表れていると言える。
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 グラフ付きの調査結果は以下URLからご覧いただけます。
 ⇒ https://research.rakuten.co.jp/report/
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【調査概要】
調査エリア:全国
調査対象者:10代-60代男女
回収サンプル数:1200サンプル(性年代別均等割付、各セル100サンプル)
調査期間:2008年1月10日-11日
調査実施機関:楽天リサーチ株式会社

※ここに掲載されている情報は、発表日現在の情報です。最新の情報と異なる場合がございますので、あらかじめご了承ください。

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