2004年9月24日
楽天株式会社

日本プロフェッショナル野球組織への加盟申請について
 楽天株式会社(本社:東京都港区、代表取締役会長兼社長:三木谷 浩史、以下 楽天、URL:https://www.rakuten.co.jp/ )は、かねてより検討してまいりましたプロ野球への新規参入に関して、2004年9月24日、日本プロフェッショナル野球組織(NPB)への加盟申請をおこないましたのでお知らせいたします。
 本日申請した内容についての概要は以下の通りです。
1.加盟を申請する会社の概要
(1) 商 号 :株式会社楽天野球団(仮称)
(2) 英文呼称 :Rakuten Baseball, Inc.
(3) 設 立 :平成16年10月中旬(予定)
(4) 所 在 地 :宮城県仙台市(予定)
(5) 資 本 金 :金4億円(予定)
(6) 株 主 :楽天株式会社 100%
(7) 代 表 者 :三木谷 浩史
(8) 取 締 役 :三木谷 浩史、吉田 敬、筱崎 隆広、米田 純
※その他、社外の方々に今後取締役の就任を依頼させていただく予定です。
(9) 経営諮問委員会(アドバイザリーボード)メンバー ※50音順
◆経営の透明性を確保するために、アドバイザリーボードを設営いたします。
 牛尾 治朗  (ウシオ電機株式会社 代表取締役会長)
 宇野 康秀  (株式会社有線ブロードネットワークス 代表取締役社長)
 大橋 洋治  (全日本空輸株式会社 代表取締役社長)
 奥田 碩   (トヨタ自動車株式会社 取締役会長)
 奥谷 禮子  (株式会社ザ・アール 代表取締役社長)
 金丸 恭文  (フューチャーシステムコンサルティング株式会社 代表取締役社長)
 齋藤 宏   (株式会社みずほコーポレート銀行 取締役頭取)
 鈴木 茂晴  (株式会社大和証券グループ本社 取締役 代表執行役社長)
 新浪 剛史  (株式会社ローソン 代表取締役社長)
 西川 善文  (株式会社三井住友銀行 頭取)
 羽根田 勝夫 (株式会社日本航空インターナショナル 代表取締役社長)
 増田 宗昭  (カルチュア・コンビニエンス・クラブ株式会社 代表取締役社長)
 ※その他、地元の経済人の方々には今後就任を依頼させていただく予定です。
(10) 事業内容 :
1.野球その他のスポーツ等の興行
2.文化事業
3.興行場、ホテル、旅館、レストラン、飲食店、運動場、厚生、スポーツ及び文化施設の経営
4.不動産の賃貸借、売買、造成、開発及び保守管理
5.広告の企画、製作及び広告代理店業
6.出版業
7.著作権、著作隣接権、肖像権等の知的財産権の管理及び運用
8.知的財産権を使用した物品の企画、製作及び販
9.ソフトウェアの企画、制作、販売及び賃貸
10.労働者派遣事業
11.旅行業
12.金融業
13.前各号に関連する一切の事業
2.参加球団の概要
(1)所属を希望する連盟
 パシフィック野球連盟

(2)球団の呼称
 球団の呼称については、楽天グループの経営方針・保護地域との親和性を念頭に置き、地元を中心とした野球ファンが、永続的に親しんでいただける「球団活動の総体」としての呼称を、本年中に選定いたします。

(3)保護地域
 保護地域を宮城県とします。

(4)専用球場
 専用球場は県営宮城球場とします。

 県営宮城球場
・オープン : 昭和25年(1950年)5月
・所 在 地 : 宮城県仙台市宮城野区宮城野2-11-6
・敷地面積 : 28,003平米
・グラウンド : 両翼91.4m、中堅121.9m
・最大収容 : 28,000名
 尚、宮城県は当球団が参加資格を取得した場合、同球場の優先的な使用につき了承しております。
 ※県営宮城球場については、プロ野球の1軍が使用するに耐えられるよう、大規模改修を行います。

(5)その他施設
 2軍練習場、室内練習場、合宿所などの附帯施設については、宮城県内及び仙台市内において、これらの施設を所有する企業から取得もしくは賃貸をする予定です。

(6)キャンプ予定地
 なるべく早い段階で春季および秋季キャンプ地を決定いたします。
 尚、オリックス・ブルーウェーブと大阪近鉄バファローズの球団統合で、どちらかのキャンプ地が未使用の場合は、キャンプ地の最有力候補として考えております。

(7)選手
 現在選定中ですが、オリックス・ブルーウェーブ、大阪近鉄バファローズの球団統合により、プロテクトされなかった選手を優先的に採用させていただきます。それ以外では、フリーエージェント権利獲得選手、外国人選手及びその他の選手を獲得することで、当面のチーム力を強化する予定です。
(8)監督・コーチ及びチームスタッフ
 現在選定中ですが、日本プロフェッショナル野球組織への参加資格の取得審査の手続きに応じて、10月末までに監督及びヘッドコーチについて確定する予定です。

(9)球団設立までのスケジュール
 日本プロフェッショナル野球組織への参加資格の取得審査の手続きに応じて、2004年10月中に設立したいと考えております。
3.参加球団の事業計画の概要
(1)事業の基本コンセプト
 参加球団の顧客を、スポンサーとファンの2種類に分類した上で、それぞれの顧客満足度を最大化することにより、各分野における売上高を増大させていくことを目指してまいります。

(2)事業展開
 トータルコストをそれぞれのプロフィットセンターに配分し事業部採算制をとり、収支管理を行います。
 なお、ヴィッセル神戸では既にこの方法を採用しております。

プロフィットセンター※売上高を管理指標とする
1.スポンサー(広告)営業部
2.チケット販売部
3.メディア事業部
4.マーチャンダイジング(物販)事業部
5.ファンクラブ事業部
6.野球教室(スクール)事業部
7.スタジアム事業部
コスト
1.選手人件費
2.イベント・マーケティング費
3.その他・一般管理費
4.具体的施策案
(1)スポンサー営業
・広告枠の作成
 ヘルメット、ユニフォーム、帽子等野球協約上可能な範囲で設定します。
 球場施設の改修費用を負担することにより、球場施設等顧客が利用する施設インフラにおける広告枠を設定し、広告枠を販売します。
・法人顧客のデータベース管理
 地元企業については、業種別、規模別にセグメントしてリスト化します。
 楽天グループ取引先及びクライアントのデータベースを活用します。
・訪問営業数の管理
 リストに基づき、地区別ローラー営業の訪問数を個人別に管理します。
 セグメント単位でのアプローチ計画の策定と目標管理を実施します。
・新規顧客の獲得
 地元開拓に加え、楽天グループ取引先対応で東京支部を編成します。
 地元イベント・企業カンファレンスへ積極的に参加することにより候補企業をリスト化します。
・既存顧客の満足度最大化
 ファンの声を最優先で営業に反映させる仕組づくりを行います。
 効果検証を行い、成功事例を他球団に情報提供し情報を共有します。
(2)チケット販売
・楽天チケットを通じたオンライン販売
 ファンクラブ会員を中心に、便利なオンラインチケット購入を紹介します。
 アフィリエイトや購入回数特典など更に便利な仕組を導入します。
・法人営業の強化
 地元企業、楽天グループの取引先へのシーズンシート販売を行います。
 また取引先企業の福利厚生メニューとしての活用も検討します。
(3)メディア事業
・テレビ放映権料
 地元テレビ局(地上波)への積極的な放映権販売を実施します。
 セ・リーグとの交流戦などの魅力をアピールし、積極的な収入拡大を目指します。
 特に、テレビ放映と連動した広告価値の向上を図ります。
・インターネット中継(楽天グループ会社「ショウタイム」の活用)
 付加価値を最大化する対価として、課金制度を導入します。
 また、サイト上での広告価値向上を図り、収入拡大を目指します。
・携帯電話によるリアルタイム情報配信
 ファンクラブを中心に、携帯でのリアルタイム情報配信を実施します。
 配信する情報価値の最大化を図り、課金制(月:300円)を導入します。
(4)マーチャンダイジング(物販)
・球場内ショップ
 ファンクラブ連動企画により、単価向上での売上拡大を目指します。
 来場記念商品を充実化し購買率向上を目指します。
・百貨店・玩具専門店
 地元商業施設への出店営業により、コーナー展開(常設化)していきます。
 施設や店と連動したプロモーション展開で、売上高を拡大していきます。
・オンラインショップ(EC)
 楽天市場にオフィシャルショップを出店します。
 限定品やオークションなど楽天グループならではの企画で顧客拡大を図ります。
(5)ファンクラブ
・商品企画の充実
 顧客をセグメントし、顧客ニーズに合致した商品の提供を実施します。
 サービスに対する満足度アンケートを定期的に実施して改善に繋げます。
・営業体制の確立・ファンの囲い込み
 インターネットを活用した募集体制を強化します(初年度目標:3万人)。
 アフィリエイト、友達紹介キャンペーンなどでファンの輪を広げます。
 インターネット・グリーティングカードシステムを利用しファンに情報を提供し、ファンの囲い込みを行います。
(6) 野球教室(スクール)事業
・少年(小学生、中学生)野球教室の開催
 地元から広く募集、3から5団体(約90名程度)規模をメドに実施します。
 場所は専用球場をメインで予定していますが、出張も検討しています。
・成人向け個別指導
 アマチュア規程を前提に、初心者から上級者まで広く対応します。
 室内練習場やマシン、器具など球団施設をフル活用します。
・ITを活用した科学的な指導の実施
 フォーム撮影や指導ポイントなど記念に残る動画配信を実施します。
 プロ選手が使用するハイテク機器などを活用した指導体制を構築します。
・選手及び引退選手の活用
 人気プレーヤーを含めた現役選手を活用します。
 引退選手もアマチュア指導のプロとして、指導スキルの向上を図ります。
・地域の少年野球連盟との連携
 地元地域での少年野球団体向けに、トーナメント大会を主催します。
 地元の団体を通じて、球団のファン獲得施策を地道に行ないます。
(7)スタジアム事業
・専用球場の改修費用を負担することにより、専用球場全体の使用枠を取得し、積極的なスタジアム事業を展開します。
・試合以外のエンターテイメントの提供
 飲食、キャラクターグッズ販売の満足度調査を実施し改善に努めます。
 楽天市場出展店舗との連携により、ショッピングも楽しめる環境を演出します。
 球団のマスコミ露出機会を増加させ、宣伝効果を高めます。
5. 地域との連携
 地域に根差した球団を目指し、プロ野球を通じた地元企業・施設への貢献を実現します。
(1)球団とファンとの関係
 野球ファンのみならず、スポーツファン全体の期待に応えられるような施策を実施します。特に、地域の子供と選手とのふれあいを大切にし、夢と感動を与えることができる球団を目指して参ります。
(2)球団と地元企業との関係
 ファンを地域共有の資産と位置付け、地元企業との協業によるプロモーション展開などにより地域の活性化を図ります。また、楽天グループとの連携により、地域企業へのマーケティング機会を提案していきたいと思います。

※ここに掲載されている情報は、発表日現在の情報です。最新の情報と異なる場合がございますので、あらかじめご了承ください。

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