トップコミットメント

CEOからのメッセージ

代表取締役会長 兼 社長三木谷 浩史

Hiroshi Mikitani

インターネットの本質

インターネットは、単にパソコンを使って便利に情報を入手するという以上の変革を社会にもたらしました。それは、インターネットに接続していれば、世界中のどこにいても、すべての人に対して情報を同時に発信でき、また、同時に入手できるということです。
インターネットの本質的な価値とは何なのか。それを一言で表すのであれば、「公平・フェア」と考えています。

インターネットを使えば、情報・知識の格差は格段に縮小することができます。これにより、消費者は、多様な選択肢の中から自分のニーズに最も合ったモノやサービスを簡単に入手することができるようになります。一方、事業者は、少ないコストで、日本中、世界中にその商圏を一気に拡大し、これまで考えられなかったようなビジネスチャンスを掴むことができるようになります。

このインターネットの特性は、単に利便性を向上させるというだけにとどまらず、あらゆる産業においてイノベーションを加速し、社会構造自体を大きく変容させてきています。

人々と社会をエンパワーメントする企業を目指して

楽天は1997年の創業以来、「エンパワーメント」という言葉を、その事業の基本となる価値観として掲げてきました。また、インターネットの可能性を強く信じ、様々な社会課題の解決のためにイノベーションの創出に挑んできました。

私たちは、インターネットによってすべての消費者や事業者に対して「公平・フェア」に提供されたチャンスを、イノベーションの創出を通じて、少しでも手軽に、便利にご利用いただくための後押しができればと考えています。その思いを表現しているのが、「エンパワーメント」という言葉です。

創業以来、楽天グループはこの想いを大切に、多くの消費者の皆様や、事業者の皆様をはじめとするステークホルダーの方々と一緒になって、持続的に成長することを目指してきました。私たちはこれからも、イノベーションを通じて、人々と社会をエンパワーメントしていくことで、持続可能な社会の実現に貢献してまいります。

CWOからのメッセージ

常務執行役員
CWO (Chief Well-Being Officer) 
小林 正忠

Masatada Kobayashi

“サステナビリティ”に通じる創業からの想い

地域経済が衰退していく――。1997年の創業当時、日本が抱えるこの社会課題をインターネットで解決しようとしたのが「楽天市場」でした。地域の事業者の商圏を広げ、地域を、そして日本を元気にしていきたい。ベンチャー企業こそが、21世紀の経済をリードしていく。こうしたビジョンに共鳴した人たちが集まり、さらにパートナーの皆様からの賛同をいただいて、事業を成長させてきました。

創業からのこうした考え方はサステナビリティに通じていたと、今、確信しています。楽天グループが展開する多岐にわたる事業のいずれにおいても大切にしていることは、事業を通じてステークホルダーの皆様と共に成長するということです。「エンパワーメント」の思想を持ち続け、長期的な視野で社会をより良くすることにコミットしてきたからこそ、現在でもこうして多くのお客様にサービスをご利用いただき、喜んでいただけているのだと思います。

サステナビリティの追求で実現する、すべての人の“well-being”

サステナビリティの追求は、全国各地のパートナーの皆様や社会のすべての人のwell-being(ウェルビーイング)を考えることでもあります。well-beingとは、一般的に「肉体的、精神的、社会的にすべてが満たされた良好な状態にあること」を指しています。つまりは「自分らしく生きること」。それがwell-beingだと私は考えています。

2019年からCWO(Chief Well-being Officer)の肩書で仕事をしており、3つの視点でwell-being向上に取り組んでいます。1つ目は、仲間である従業員にとっての「個人のwell-being」、2つ目は会社というチームにとっての「組織のwell-being」、そして3つ目は、これら2つを満たし、事業を通じたサステナビリティを追求することによって実現する「社会のwell-being」です。

楽天には異なるバックグラウンドを持つ仲間たちが集まってきており、この多様性こそが組織の成長の原動力になっていると感じています。そのため、一人ひとりが尊重され、自分らしく働くことができ、最大限のパフォーマンスを発揮できる「個人のwell-being」を高める環境づくりが大切です。

この「個人のwell-being」向上には、リーダーの掲げる「この指とまれ」に仲間が共感して集まり、従業員と組織が理想的な関係を築いていける「組織のwell-being」を高めていくことも不可欠です。掲げた内容が十分に理解されなければ、組織のゴールには辿り着けません。そのため、私たちは、異なる個人がワンチームとして同じ方向を目指し、自分らしく生きるwell-beingと、合理性を追い求めるwell-doingのバランスが取れた組織にしていくために、共通の価値観・行動指針である「楽天主義」を掲げ、楽天の「ミッション」「ビジョン」「バリュー」を世界中の仲間たちと共有することを大事にしています。

これからも、仲間たちが最大限のパフォーマンスを発揮できるよう、「楽天健康宣言:Well-being First」に基づく職場環境の整備・文化の醸成をさらに進め、well-beingを一層追求していきたいと考えています。

目指す姿への羅針盤となる、新しいサステナビリティ戦略

サステナビリティを経営判断に組み込み、持続可能な企業活動を進めるためには、歩みを進めるためのビジョンと優先順位の明確化が重要です。楽天は2017年、サステナビリティに取り組む上での優先的な課題、すなわちマテリアリティを特定しました。

しかし、その後、モバイル事業の本格化など楽天自身が変化し、同時に社会も大きく変化しています。そこで、2021年、マテリアリティの見直しに着手。取引先・パートナー、お客様、株主・投資家、NPO・NGO、地方自治体、従業員を含む5,000名を超えるステークホルダーの皆様に楽天への期待をご回答いただき、最終的に13項目を特定し、3つの重点分野を明確化しました。

近年、社会環境はこれまでにない変化を見せています。新たなサステナビリティ戦略を羅針盤として、目指す姿に向けた歩みを加速させていきたいと考えています。

70以上あるサービスがもたらす、社会的インパクト

楽天は、Eコマース、トラベル、デジタルコンテンツなどのインターネットサービス、クレジットカードをはじめ、銀行、証券、スマホアプリ決済といったフィンテックサービス、携帯キャリア事業などのモバイルサービスといった、70を超える多様なサービスを提供しています。これは、取り組むべき課題が多岐にわたることを意味しますが、一方で、持続可能な開発目標(SDGs)やグローバルな社会課題に取り組むにあたって、多様な機会やアセットを持っているとも言えます。私たちは、山積するグローバル課題に対し、イノベーションを通じて貢献していきます。

楽天の事業規模は、社会的インパクトの大きさにもつながります。例えば、「楽天市場」において、従来の消費行動をよりサステナブルなものにシフトさせる取り組みを推進することで、消費者、事業者、生産者の行動変容を促進できる可能性があります。

私たちは、大きく成長したプラットフォームだからこそ生み出せる社会的インパクトの可能性を認識し、“well-being”で持続可能な未来に向けて、ステークホルダーと連携しながら、これからも社会課題の解決に取り組んでまいります。