2019年10月21日
  • 楽天株式会社

「楽天テクノロジー & イノベーションアワード2019」を発表

 楽天株式会社(本社:東京都世田谷区、代表取締役会長兼社長:三木谷 浩史、以下「楽天」)は、「楽天テクノロジー & イノベーションアワード2019」の受賞者を決定しました。表彰式は、来月11月9日に楽天が開催するテクノロジーイベント「楽天テクノロジーカンファレンス2019」にて実施します。

 「楽天テクノロジー & イノベーションアワード」は、先進的なテクノロジーにより社会にイノベーションをもたらした個人または組織を表彰するものです。12回目の開催となる本年は、「Leaders For The Future」をテーマとし、「金賞」、「銀賞」に加え、「Leadership賞」および「Future Technology賞」の2つのコンセプト賞を授与します。それぞれの表彰基準は以下の通りです。


金賞・銀賞
各業界または分野において、技術を通じて社会の進化を促進した個人または組織に授与。

Leadership
強いビジョンを持ち、各業界や分野でそれぞれの目標を成功に導く個人または組織に授与。

Future Technology
各業界や社会に影響を与える可能性がある最先端の技術や研究に取り組む個人または組織に授与。

 
【審査員】
委員長  楽天株式会社 代表取締役会長兼社長 三木谷 浩史
委員   楽天株式会社 副社長執行役員    平井 康文
     楽天技術研究所 代表        森 正弥
     楽天テクノロジーカンファレンスチーム

  楽天は今後も、本表彰を通じて、テクノロジーの革新的な進化やイノベーションの推進に取り組む個人および組織を支援してまいります。


「楽天テクノロジー & イノベーションアワード2019」

金賞

【受賞者】AnyTech株式会社

<受賞理由>
 AnyTech株式会社は、AIテクノロジーのスタートアップ企業であり、水質を分析するディープラーニングテクノロジー「DeepLiquid」(ディープリキッド)を開発しました。
 「DeepLiquid」は、水面の映像と画像を処理することにより、水質の監視および分析を可能にする技術で、創業者の島本 佳紀氏は、10年前から研究を開始しました。従来、水質と廃水処理は、水処理施設において水質監視員を雇い、手動で化学センサーを使って行うことが主流でしたが、その精度は低く、結果が不安定であることが課題でした。「DeepLiquid」の開発により、「Liquid Texture Mining」と呼ばれるコアテクノロジーが、人では3日間を要する作業を、わずか1秒間で99%の精度で実施することを可能としました。人による監視の代替となり、膨大なコストの削減にも繋がっています。このコアテクノロジーは今後、微生物分析など、より多くの分野に適用できる可能性を秘めています。­
 島本氏は、「DeepLiquid」のようなテクノロジーの活用が、環境問題への関心を高めるとともに、地球環境の保全へと繋がっていくといいます。革新的なテクノロジーをもたらすだけでなく、環境問題への関心をもたらした功績を称え、AnyTech株式会社に本賞を贈ります。


銀賞

【受賞者】Machine Learning Tokyo

<受賞理由>
 Machine Learning Tokyo(以下、MLT)は、日本に本拠を置き、「AIの民主化」を標ぼうする非営利組織(NPO)です。メンバー2人の研究グループからスタートしたMLTは、現在3,500人のメンバーを有する多様な研究を行うエンジニアリングコミュニティに発展し、50のオープンソースおよびオープンエデュケーションに貢献しています。
 MLTは学生や専門家向けに、エンジニアリングに重点を置いた開放的で協業的な環境を生み出し、育て、持続することをミッションとしており、マシーンラーニングやディープラーニングプロジェクトの研究機会を促進し、個人の能力を最大限発揮できるよう支援しています。MLTでは毎月ワークショップや勉強会を開催しており、すべてのイベントが無料で誰でも参加可能です。
 また、MLTは、「AI for Social Good(AIで社会問題の解決を)」もミッションに掲げており、コミュニティ活動に力を入れるだけでなく、Hackerfarm社と天吊りロボットを共同で開発し、農業分野での幅広い研究を通じて、日本の農家を支援しています。その功績を称え、Machine Learning Tokyoに本賞を贈ります。

Leadership

【受賞者】伊藤 望 氏(株式会社TRIDENT、Founder)

<受賞理由>
 伊藤氏は日本のQA(品質保証)コミュニティーのリーダーであり、著名なシステムテスト自動化のエンジニアです。また、「日本Selenium ユーザーコミュニティー」の主催者であり、AIテストツール「Magic Pod」の開発者でもあります。
 伊藤氏は京都大学を卒業後、システムテスト自動化およびQA業界で活躍し、2012年に独立起業家として株式会社TRIDENTを設立しました。その専門性には定評があり、多くの海外カンファレンスに講演者として招待されています。
 伊藤氏は、QAの専門家であるだけでなく、コミュニティーづくりにも大きく貢献しています。「日本Selenium ユーザーコミュニティー」を立ち上げ、積極的にイベントを開催し、講演をしています。エンジニア向けのシステムテスト自動化に関する著書もあり、業界で常に高い評価を得ています。伊藤氏は、日本にQAコミュニティーを創設し、知見の共有を通して強力なリーダーシップを発揮してきました。その功績を称え、伊藤 望氏にLeadership賞を贈ります。

Future Technology

【受賞者】エルピクセル株式会社

<受賞理由>
 エルピクセル株式会社は、特にライフサイエンスおよび医学研究における画像解析および処理技術において、ヘルスケア業界の次世代をけん引する企業として認知されています。
 2014年に設立されたエルピクセル株式会社は、人工知能と画像解析技術を統合して、医療、製薬、農業などのライフサイエンス業界の研究者や専門家向けに高度なソフトウェアを開発および提供しています。 
 エルピクセル社の主要な研究開発の1つは、医療画像診断支援技術である「EIRL(エイル)」です。「EIRL」は、診断に必要なさまざまな情報を分析することにより、医療診断のための正確かつ迅速で合理化されたソリューションを提供することを目指しています。「EIRL」は、医師たちに寄り添った技術であり、最高品質の医療を提供するための強力な目となることを目標としています。エルピクセル株式会社は、AIテクノロジーを医療機器に導入することに成功し、業界の未来を示す代表的な存在となりました。その功績を称え、エルピクセル株式会社にFuture Technology賞を贈ります。

以 上

 

 

 

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