楽天株式会社(本社:東京都品川区、代表取締役会長兼社長:三木谷 浩史、以下 楽天)は、本日、楽天技術研究所をフランスのパリ市に新設いたしましたので、お知らせします。楽天は、インターネットの未来を予測し、新たなテクノロジーを創出するための研究開発機関として、2005年12月に楽天技術研究所を東京に設立しました。今回のパリ市における新設は、2010年6月に新設したニューヨークに次いで3拠点目となり、欧州では初の拠点となります。
現在、楽天技術研究所の東京拠点では40名、ニューヨークの拠点では10名の研究者が在籍しています。今回新設となるパリの拠点には、5名の研究者が着任するほか、すでにパリ市内で研究活動に従事している楽天のビッグデータ・グループが同拠点に加わる予定で、2014年中には20名規模となります。楽天技術研究所のパリ拠点は、楽天が2010年に連結子会社化したフランスの大手eコマースサイトを運営するPriceMinister社のオフィスに隣接する昔ながらのオスマン建築のビルに拠点を構えます。
楽天技術研究所は、クリエイティビティとイノベーションを最先端の技術と融合させることで、楽天が世界中で展開するeコマースの成長を促します。また、世界的なeコマース産業の発展を支援するプロジェクトの研究に注力し、最終的には、eリテーラーたちに自社ブランドを成長させるようなイノベーションを提供することを目指しています。これを念頭に、同研究所は、eコマースにおけるデータ分析、言語対応、レコメンデーションシステム、画像処理、ユーザーインターフェース、そして「オンライン・トゥー・オフライン」取引に革命をもたらすべく、様々なプロジェクトを実施します。
なお、楽天ヨーロッパのピエール・コシュースコ・モリゼCOOと楽天代表取締役会長兼社長の三木谷浩史が、楽天技術研究所の欧州展開を統括します。また、CGIおよびユーザーインターフェースのスペシャリストであり、今回パリにおいて楽天技術研究所を立ち上げるために楽天に加わった、ローレント・アークがエンジニアチームを率います。アークはこれまでに、テクノロジー分野でのイノベーションの先駆者として、電気通信、コンピュータグラフィックス、アヴァター、ヴァーチャル・アシスタントの分野で研究プロジェクトやソフトウェア開発の技術指導を担ってきました。
「世界初のパーソナルコンピューター『Micral N』からCGテクノロジーの登場にいたるまで、フランスや欧州は文化面でも、ビジネス面でも、技術面でも、世界の先端に位置します。フランスや欧州全域で活動する数多くの質の高いエンジニアや開発者の数は真の資産です。パリに研究開発拠点を設置することは楽天にとって非常に理に適った戦略であり、楽天グループのフランスおよび欧州全域における成功を見事に物語るものでもあります」と楽天ヨーロッパのピエール・コシュースコ・モリゼCOO は語ります。
「楽天のビジネスは、eコマースはもちろんのこと、物流、電子決済などを含む多彩な分野を網羅しています。そうしたサービスを改善するうえでイノベーションは不可欠です。われわれは、この種のテクノロジーの将来的なユーザーを見据えた企業となることを目指しています。インターネット・リテーリングやデジタルビジネスに革新をもたらす、もっともクリエイティブな考えを持つ人材を当研究所に集結できたことを誇りに思います」と楽天技術研究所(於:パリ)のディレクター、ローレント・アークは述べています。
アークはさらに続けて、「パリのチームは特に実店舗とオンラインサービスをつなぎ合わせること、さらには、これまでにない形態のデジタルインタラクションの開発に注力していきます。楽天技術研究所を楽天PriceMinister社の隣接地に設置することで、コラボレーションの機会が生まれ、同所から様々なことを学べることを期待しています」
「楽天グループにおける世界共通のゴールは、小売業者や出店店舗がオンラインで商品を販売できるように支援することであり、そのためには、消費者がどのようにインターネットやモバイルで、ソーシャルメディアなどを活用しながら、商品の検索や購入をしているのか、最新の消費者行動を把握する必要があります。そのためにも、このたびグローバル・リサーチ・チームの規模を拡大しました。同チームが、eコマースにおける次なるトレンドをマーケットにもたらしてくれることを期待しています。
楽天は、出店店舗に代わり、インターネット革命をグローバルなテクノロジーブランドとして先導していくことに全力を注ぎます。クリエイティブなテクノロジーソリューションが増えれば増えるほど、国内経済もグローバル経済も強みを増すことになるでしょう」と楽天代表取締役会長兼社長の三木谷浩史は語ります。