楽天株式会社(本社:東京都品川区、代表取締役会長兼社長:三木谷 浩史、以下「楽天」)は、「楽天エナジー」による新サービス「電力マネジメントサービス」を12月1日(日)より開始いたします。本サービスは、「楽天エナジー」が、お客さまの電気の使用状況に応じて最適な電力を調達し電気料金の低減を実現するものです。
楽天はこれまで、電気料金の値上げや電力需給ひっ迫などの課題に対し、デマンドレスポンスの推進やBEMSによる見える化の推進など、楽天トラベルの契約施設を中心として、需要側での電気の効率的な利用を推進してきました。これらのマーケティングを通じて得られたエネルギーデータを分析した結果、各施設における設備改善などの部分最適化の取り組みだけではなく、根本的な電力契約の見直しも含めた全体最適化がより有効であることが判明しました。また、電力を含めた施設のエネルギー利用は施設稼働率と強い相関関係があり、施設側からは楽天トラベルが提供するオンライン宿泊予約サービスとの連携に対する強いニーズが存在することも明らかになりました。
一方で、国内の電力マーケットにおける新電力(特定規模電気事業者)のシェアは依然として低迷しているため、どの電力会社がどのような電気を供給できるのかは、ユーザーからはわかりづらい状況が続いており、電力システム改革の実現には、欧米諸国で見られるように電力マーケット自体のさらなる活性化が必要であることもわかりました。
以上の観点から、楽天エナジーでは電力マーケットの活性化、電力自由化を推進すべく、新たなサービスとして「電力マネジメントサービス」を開始し、お客さまが電気を選べる時代を推進していきます。本サービスでは、「楽天エナジー」がお客さまに代わって電力の需給契約者となり、エネルギーデータを分析、その上で既存電力会社(一般電気事業者)、新電力などから最適な電力を調達し、従来よりも安価な電気をご提供するものです。なお、お客さまのニーズに応じて100%再生可能エネルギーだけで作られたグリーンな電気をご提供することもでき、楽天エナジーが整備するプラットフォームを通じて多彩な選択肢をご提供いたします。また、継続的なコンサルティングによるエネルギーコスト削減、さらにトラベル事業を展開する楽天ならではの施設の売上アップに繋がる施策により、施設の収益改善を実現する全体的なエネルギーの最適化を図っていきます。
楽天は、昨年7月に「楽天ソーラー」を立ち上げ、太陽光発電システム、蓄電池、EV用充放電設備などの販売および会員制サービスの「太陽マイレージクラブ」などを一般家庭のお客様向けに提供しています。また、本年6月には各種事業を再組成し、「楽天エナジー」として、法人向けのデマンドレスポンスなど、デジタルエナジー事業を推進しています。今後、国の推進する電力システム改革を実効性のあるものとし電力マーケットの活性化を実現すべく、「ITとエネルギーの融合」の観点から、お客さまの多彩なニーズに応えることができるプラットフォームの整備、さらにはエネルギーデータ分析を通じて楽天グループとのシナジーを推進し、コスト競争力があり、付加価値の高い新たなエネルギーサービスを展開していきます。
なお、「電力マネジメントサービス」は、年明けに開催される「楽天トラベル新春カンファレンス」において詳しくご紹介します。
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