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ニュース

2007年5月15日
株式会社日本総合研究所
楽天リサーチ株式会社

上海では株取引で副収入がある人は3割以上
今後注目する消費分野は「健康関連」
-上海で働く人たちの収入・消費に対する考え方調査より-

 株式会社日本総合研究所(代表取締役社長:木本 泰行、東京都千代田区一番町16番)と楽天リサーチ株式会社(代表取締役社長:森学、東京都港区六本木1-8-7)は、上海で働く中国人を対象に、「上海で働く人たちの収入・消費に対する考え方調査」を実施しました。
 今回の調査は、2007年4月6日から4月12日までの期間に、楽天リサーチ登録モニター(約35万人)から上海で働く男女を抽出し、有効回答を得た300人のデータを基に集計しました。
□■ 調査結果 ■□ 
 今回の調査では、上海で働く人たちのお金に関する考え方を、『収入』と『消費』という2つの観点から調べました。
 まず『収入』に関しては、63%の人が現在の収入に不満を持っているという結果となりました。今後どのように収入を増やすかという質問に対しては、「転職」が最も多く、次いで「投資」という回答が多くなっています。副収入に関する質問では、全体の70%の人が何らかの副収入を得ているという結果が得られました。
 特に「株取引」で副収入を得ている人は今回アンケートを回答した人の3人に1人以上の割合でおり、最近盛んに報道されている中国株式市場の過熱ぶりの一端がうかがえる結果となりました。また、株式・不動産投資によって収入を得ている人の割合を所得水準別に見てみると、所得水準の高い層ほど、これらの取引で収入を得ている人の割合が高いという傾向が見られました。このように、もともと所得の高い層が投資を行うことでさらに収入を増やすという傾向があることは、中国で社会問題となっている経済格差をますます拡大させる一因となっているとも考えられます。

 『消費』に関しては、普段は経済的なものを購入しつつも、欲しいものは計画的にお金を貯めて購入するという堅実な消費行動をとる人が多いという結果となりました。そのような人たちに対して、仮に100万元(2007年4月現在のレートでおよそ1,500万円)あったらどのように使うかという質問をしました。その結果、「投資する」と回答した人が48%、「貯蓄する」と回答した人は3%となりました。
消費に対して堅実な行動をとる人たちであっても余剰資金は貯蓄よりも投資と考える人が多いようです。上海A株指数が昨年1年間で約130%上昇するなど株式市場が右肩上がりの伸びを続けていることもあり、投資はあたかも利回りのよい貯蓄であるというような意識が上海の人たちにひろまっているのかもしれません。
 最後に、今後消費を増やしていきたいと思う項目を聞いたところ、「健康に関連する費用」が76%と最も多くなりました。上海において、「健康」に関する消費は特に注目されている分野であることがうかがえます。
1.対象者属性
 今回は、上海で働く男女300名(男性150名、女性150名)のうち、月収3,000元以上の比較的所得が高い人たち(上海の都市部住民の平均月収は約1,500元)を中心にアンケートを実施しました。
 
●グラフ1:【対象者属性】
http://www.rakuten.co.jp/pr/2007/0515/0515.gif
2.収入の現状
 今回のアンケートでは大きく「収入」と「消費」という2つの視点からアンケート調査を行いました。
 まず、現在の収入に満足しているかを聞いたところ、「少し不満である」「全く不満である」と回答した人が60%以上という結果となりました。経済発展とともに平均所得が向上している上海ですが、平均以上の所得を得ている人たちの中でも、自分の収入がまだ不十分であると考える人が多くいるようです。

●グラフ2:【現在の収入に満足しているか】
http://www.rakuten.co.jp/pr/2007/0515/0515_2.gif

 続いて、現在の収入に「少し不満である」「全く不満である」と回答した人(63%)に対して、今後どのように収入を増やそうと思っているかを聞きました。
 その結果、「もっと給料が高い会社に転職する」(34%)が最も多くなりました。上海ではすでに外資企業が多数進出しており、新たに進出する企業も後をたちません。これら企業では現地の有能な人材を積極採用しており、上海における労働市場は「売り手市場」の様相を呈しています。そのような労働市場環境もあり、現在の収入に不満がある人の中には、高い収入が得られる企業へ転職し収入を増やそうと考える人が多くなっていると考えられます。

●グラフ3:【今後どのように収入を増やそうと思っているか(単数回答)】
http://www.rakuten.co.jp/pr/2007/0515/0515_3.gif

 次に、副収入(主な職業以外から得られる収入)の現状について聞きました。まず、現在副収入があるかどうかを聞いたところ、全体の70%と大部分の人が何らかの副収入を得ているという結果となりました。

●グラフ4:【副収入の有無】
http://www.rakuten.co.jp/pr/2007/0515/0515_4.gif

 また、今回アンケートを回答した300人のうち、副収入をどのように得ているかを聞いたところ「株取引による収入」が38%で最も多いという結果となりました。
つまり、3人に1人以上が株取引で収入を得ているということであり、中国における株式市場の過熱ぶりの一端がうかがえます。

●グラフ5:【主な職業以外からどのような収入を得ているか(複数回答)】
http://www.rakuten.co.jp/pr/2007/0515/0515_5.gif

 この結果を所得水準別に見てみると、所得が高い人ほど株式・不動産投資による副収入を得ているという傾向が見られます。やはり、所得が多い人ほど余剰資金を投資に回そうという意欲が高いようです。もともと所得が高い層が投資によってさらに収入を増やすという傾向があることは、中国社会において問題となっている経済格差がますます広がる要因になっているとも考えられるのではないでしょうか。

●グラフ6:【株取引、不動産取引によって収入を得ている人の割合】
http://www.rakuten.co.jp/pr/2007/0515/0515_6.gif
3.消費の現状
 消費行動に関してどのような傾向があるかを、各項目に対して「全くそう思わない」「そう思わない」「そう思う」「全くそう思う」の4段階で回答してもらいました。
 この結果を見ると、「全くそう思う」「そう思う」との回答が多かった項目は、「自分が欲しいものは、たとえ他のものを節約してでも購入する」「自分が欲しいものは、計画的に貯蓄をして購入する」「とにかく安くて経済的なものを購入する」で、一方「全くそう思わない」「そう思わない」との回答が多かった項目は、「自分が欲しいものは借金をしてでも購入する」でした。この結果から推察すると、普段は経済的なものを購入しつつも、欲しいものは計画的にお金を貯めて購入するという堅実な消費行動をとる人が多いといえそうです。

●グラフ7:【自分の消費行動に関して】
http://www.rakuten.co.jp/pr/2007/0515/0515_7.gif

 次に、予期せぬ所得として仮に100万元(2007年4月現在のレートでおよそ1,500万円)あったとしたらどのように使うか、最も可能性が高いものを選択肢から一つ選んでもらいました。

●グラフ8:【100万元あったらどのように使うか(単数回答)】
http://www.rakuten.co.jp/pr/2007/0515/0515_8.gif

 結果は「投資する」が48%で最も多くなりました。この結果からも、余剰資金があれば投資をしようという意欲が高いことが表れています。前の設問で堅実な消費行動をとる人が多いという傾向が見られる一方で、この設問で「貯蓄する」と回答した人は3%とかなり少なくなっています。上海A株指数が昨年1年間で約130%上昇するなど、株式市場が右肩上がりの伸びを続けている上海では、投資はあたかも利回りのよい貯蓄であるというような意識を持つ人もいるのかもしれません。

 今後消費を増やしていきたいと思う項目について聞きました。
 結果は「健康に関連する費用」が76%で最も多く、次いで「旅行に関連する費用」「資格取得、留学などの自己投資に関連する費用」が多くなっています。
「住宅に関連する費用」「衣料品に関連する費用」「食に関連する費用」はいずれも前述の項目より低いという結果となりました。上海で働く高所得者を対象とした今回のアンケートでは、衣食住はすでにある程度満たされており、消費意欲は健康やレジャー、自己投資といった分野に向いてきているのではないかと推察できます。その中でも「健康」というのは特に注目されている分野のようです。

●グラフ9:【今後消費を増やしていきたいと思う項目】
http://www.rakuten.co.jp/pr/2007/0515/0515_9.gif

 消費を増やしていきたいと回答する人が多かった「健康関連」へのお金の使い方について聞きました。

●グラフ10:【健康関連へのお金の使い方】
http://www.rakuten.co.jp/pr/2007/0515/0515_10.gif

 「病気を予防するためにはお金をかけるのはいとわない」という項目で、83%の人が「そう思う」「全くそう思う」と回答しました。前回のアンケート調査「病院・市販薬に関する日中比較アンケート」では、中国では病院に対し不満を持つ人が多く、風邪を引いた際に病院を利用するとした人が日本の半分程度という結果が出ています。今回の調査結果と合わせて考えると、待ち時間が長く費用も高い病院に行かなくて済むように、普段から病気予防に気を遣う人が多いといったこともあるのかもしれません。
 また、「健康に効果があることをうたっている食料品は、そうでないモノより高くても購入したい」という項目では、94%とほとんどの人が「全くそう思う」「そう思う」と回答しました。健康維持の一環として、普段口にする食料品にも気を遣っているということがうかがえます。
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