2007年4月2日
楽天リサーチ株式会社
楽天モーゲージ株式会社

高まる住宅ローンの借り換え需要
-- 住宅ローンに関する自主調査より --

 楽天リサーチ株式会社(代表取締役社長:森 学、東京都港区)と楽天モーゲージ株式会社(代表取締役社長:新村 正孝、東京都港区)は共同で、住宅ローンに関するインターネット調査を実施した。

 今回の調査は、2007年3月2日から3月4日までの期間に、楽天リサーチ登録モニター(約140万人)から、一戸建てもしくはマンションを所有する30歳から69歳の男女1000人を対象に実施した。
□■ 調査結果 ■□
 今回の調査から、金利の上昇懸念が広まっている中、住宅ローン利用者の間では住宅ローンの借り換えを志向する人が多く、借り換えを検討する際の情報源はインターネットが主体であることが明らかになった。
1.現行の借り入れは当面の割安感が強い金利タイプが6割
 まずは、調査対象者の現状を概観しておきたい。

 現在所有している住居は、「新築一戸建」が56.2%と半数以上を占め、「新築マンション」(28.6%)がそれに次いでいる。
住宅ローンの借り入れ先は、「住宅金融公庫」(32.2%)と「地方銀行」(24.0%)で過半数を占める。借り入れ先決定の理由として最も多かったのが「金利の低さ」で61.5%。以下、「金融機関の信頼度」(27.0%)、「過去の取引関係(メインバンク)」(21.7%)と続く。当初借入先決定の際の情報源は、「不動産会社」(34.5%)と「金融機関」(34.7%)がほぼ同率でトップになっている。
「インターネット」という回答は22.6%にとどまった。

 一方、借り入れ先決定の経緯に関する質問では、「自身や家族の主体的な判断」という回答が85.3%と突出している。「不動産業者の勧め」「金融機関の勧め」という回答は少なく(それぞれ8.8%、2.5%)、多くの人にとって、不動産業者と金融機関はあくまでも情報源という位置づけであることがわかる。
住宅ローンをタイプ別で見ると、「完全固定金利型」がトップで、全体の約4割(38.5%)。一方「固定期間選択型」(32.1%)と「変動金利型」(28.7%)を合わせると、約6割となっており、金融機関が当面の割安感を強くPRした金利タイプが優勢であることがわかる。
適用金利は、「2%以上3%未満」(49.9%)が最も多く、「1%以上2%未満」(24.9%)、「3%以上4%未満」(17.3%)がそれに続く。3%未満の金利が、全体のおよそ8割を占めている。
借り入れの残存期間は、1位が「20年以下」(17.2%)、2位が「30年以下」
(15.6%)、3位が「25年以下」(15.4%)という結果になった。
2.満足層と不満層はおよそ半々
 調査対象者は、現在利用している住宅ローンにどの程度満足しているのだろうか。
 住宅ローン全般について見ると、「非常に満足」「ある程度満足」と答えた「満足層」が過半数(52.4%)で、「不満層」(「やや不満」+「非常に不満」)は15.3%にとどまった。ただし、「どちらとも言えない」という回答も多く(32.3%)、これを不満層に加えると、満足層と不満層はおよそ半々という結果になる。

 一方、細目に関する質問では、「適用金利の水準」「借り入れの金利タイプ」「返済額」「当初の借り入れ金額」「借り入れ期間」「金融機関の対応」の計6項目で「満足」という回答が半数弱から半数超を占めたが、「繰り上げ返済時などの各種手数料」「繰り上げ返済時などの各種手続きの便利さ」の2項目では、「満足」はおよそ3割となっている。
3.約半数が「ローン借り換え派」
 続いて、住宅ローンの借り換えに関する質問を行った。

 「これから住宅ローンの借り換えを検討したいと思いますか」という質問では、「借り換えはしない」と答えた「現状維持派」は30.5%だった。それに対し、「現在借り換えを検討している」、あるいは「将来は借り換えを検討したい」と答えた「借り換え検討派」は35.7%。すでに借り換えを行っている「借り換え済み派」の14.0%をこれに加えれば、約半数が、「ローン借り換え派」となる。

 「現在借り換えを検討している」人、および「借り換え済み派」に、借り換えの理由を聞いたところ、「借り入れ当初より金利が低い水準にあるから」が56.4%と半数以上を占め、次いで「住宅ローン金利が上がりそうだから」も3割以上となった。

 ちなみに、調査対象者中、「今後住宅ローン金利は徐々に上昇する」と考えている人は、8割を超えている。
 同じく、「現在借り換えを検討している」人、および「借り換え済み派」が、どの金融機関を利用もしくは利用予定であるかを聞いたところ、「地方銀行」が最も多く26.5%。都市銀行や信用金庫などがそれに続いた。金融機関選択の理由としては、「金利の低さ」(80.4%)、「手数料の安さ」(25.0%)、「担当者の応対のよさ」(19.6%)などが挙げられている。
4.借り換えローンの内容をしっかり検討する
「現在借り換えを検討している」人、および「借り換え済み派」への質問が続く。

 借り換え時に利用もしくは利用予定のローンのタイプに関する質問では、「固定期間選択型」という回答が最も多く41.2%。次いで「完全固定金利型」(29.4%)、「変動金利型」(22.5%)の順となっている。

 先の「現在利用している住宅ローンのタイプ」に関する質問の結果と比較すると、「固定期間選択型」の回答率が9.1%増加している。現在の借り入れ内容(残存期間、残高、金利、金利タイプなど)と借り換えローンの内容を十分比較して、出来るだけ金利メリットの高いタイプを選択しようとする人が多いことが見て取れる。
 同じく、借り換えの目安となる金利については、「2%以上3%未満」(47.1%)が最も多く、次いで「1%以上2%未満」(40.7%)となっており、この2項目でほぼ9割を占める。先の「現在の借り入れの適用金利」と比較すると、「1%以上2%未満」の回答率が15.8%増えている。
 なお、借り換えの最終決定に関する質問では、先の質問同様、「自身や家族の主体的な判断によって行う」とする回答が94.1%でトップとなっている。
5.借り換え検討派の情報源はインターネットが主体となっている
 次に「借り換え検討派」全員に、「借り換えを行うとしたらいつまでを目安に検討するか」という質問をした。

 結果は、「1年以内」が13.7%で、以下「2年以内」(12.3%)、「5年以内」(10.1%)の順となった。2年以下の回答をすべて合わせると、全体の約4割を占めており、比較的早い時期での借り換えを検討している人が多いことがわかる。
 さらに同じ層に、借り換えローンやその資金計画に関して金融機関にどのようなサービスを求めるかを尋ねたところ(複数回答可)、「返済シミュレーション」が突出して多く、83.8%となった。次いで、「繰り上げ返済や借り換えに関する相談」(50.7%)、「商品内容が比較できる情報」(48.2%)となっている。

 「借り換え検討派」の住宅ローンに関する情報源は(5つまで回答可)、「インターネット」が74.5%と最も多く、それに「金融機関」(58.8%)が続く。先の「現在利用中の借り入れ先選定時の情報源」に関する質問では、「インターネット」は22.6%、「金融機関」は34.7%にとどまっており、両項目とも大幅に増加している。これに、「マネー雑誌」(16.2%)と「新聞・雑誌の記事」(17.1%)の回答を合わせてみると、「借り換え先選択の際には、自ら積極的に情報を収集する」という傾向が見えてくる。
6.アクティブに行動する「借り換え派」
 最後に、「借り換えはしない」と答えた「現状維持派」に、借り換えをしない理由を聞いた(複数回答可)。

 結果は、トップが「手数料がかかるから」(37.7%)で、以下「完全固定金利型で借りているから」(34.4%)、「手続きが面倒だから」(29.8%)という回答が続いた。
 今回の調査では、金利の動きを見据えながら、より有利な住宅ローンへの借り換えを志向する層が比較的多いことが明らかになった。
そういった層は、インターネットを活用して自ら情報を収集し、自ら借り換えの決定を行うなど、アクティブな傾向があることも、調査結果からうかがうことができる。
◆参考:楽天モーゲージ株式会社について
 楽天モーゲージ株式会社は、インターネットを活用した住宅ローン専業の金融会社として、2006年2月に楽天株式会社と株式会社新生銀行が合弁で設立しました。
 楽天モーゲージ株式会社は、楽天グループのインターネットビジネスのノウハウと、新生銀行の金融技術力を最大限に活用し、低コストの住宅ローンの提供に努めています。
 なお、楽天モーゲージ株式会社では、住宅ローンの借換ローンの取扱いについて現在、準備中です。
※グラフ付きの調査結果は以下よりご覧いただけます。
https://research.rakuten.co.jp/report/20070403/

※ここに掲載されている情報は、発表日現在の情報です。最新の情報と異なる場合がございますので、あらかじめご了承ください。

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