トップ > ニュース > プレスリリース

このページを印刷する

ニュース

2007年3月6日
株式会社日本総合研究所
楽天リサーチ株式会社

春節時(旧正月)に多く購入されるのは「身に着ける物」
30代でも圧歳銭(中国版お年玉)をもらう人は20-30%
中国3都市で働く人の春節時の消費行動アンケートより

 株式会社日本総合研究所(代表取締役社長:木本 泰行、東京都千代田区一番町16番)と楽天リサーチ株式会社(代表取締役社長:森 学、東京都港区六本木1-8-7)は、上海・広州・北京の3都市で働く中国人の方を対象に、「中国における春節時の消費行動に関するアンケート」を実施しました。
 今回の調査は、2007年2月7日から2月11日までの期間に、楽天リサーチ登録モニター(約35万人)から上海・広州・北京で働く男女を抽出し、有効回答を得た300人のデータを基に集計しました。
□■ 調査結果 ■□
 中国では1月1日ではなく、旧正月(暦によって毎年日付は変わり、「春節」と言う)を新年として盛大に祝う習慣が一般的です。今回のアンケートではこの春節に関して、「圧歳銭(中国版のお年玉)」「年夜飯(大晦日に食べる夕食)」「春節前後の消費動向」という大きく3つの項目でアンケートを行いました。

 まず圧歳銭については、最近の日本ではあまり見かけないことですが、30%以上の人が「職場関係者のこども」にも渡すと回答しました。この背景には、国営企業を中心とした職場と家族が一体となったコミュニティーが形成されていた時代の名残もあるのではないかと推察されます。また、20-30年前の圧歳銭の大半が50元未満だったのに比べて、非常に高額な圧歳銭を渡すケースも見られ、中国の所得格差の広がりを思わせる結果となりました。圧歳銭をもらう予定については、30代でも20-30%の人が親や親族からもらうと回答しています。20-30代の消費をけん引する層が圧歳銭という臨時収入を得ることにより、「春節は新たな装いで」という伝統的な考え方と相まって、春節が一年の中でも消費活動の盛り上がる時期となっているのではないでしょうか。

 年夜飯については、最近はレストランなどで行うことも増えていると言われる中、やはり自宅で手料理を作るという伝統的な形式が主流であるという結果になりました。

春節前後の消費動向については、高所得世帯ほど旅行へ出かける割合が高くなっています。また、前述の中国の伝統的な考え方を裏付けるように、服飾、化粧品、アクセサリーといった「身に着ける物」を購入する人が多いという結果となりました。
1.対象者属性
 今回のアンケートでは、月収3,000元以上の収入を得ており、かつ上海・広州・北京のいずれかで働く男女300名を対象(3都市各100人ずつ)としています。年齢構成は20から30代の人が中心(全体の90%)となっています。

今回対象にした層は、現在の消費をけん引するばかりではなく、今後の中国消費市場を担っていく層であると考えられています。

グラフ1:【『中国における春節中の消費行動アンケート』対象者属性】
 http://www.rakuten.co.jp/pr/2007/0306/release0306_01.gif
2.圧歳銭の現状
 日本の正月と同様に、中国でも春節時にお年玉(圧歳銭)を渡す習慣があります。今回はいくつかの質問から、圧歳銭の現状を聞きました。

 まず、春節時に圧歳銭を渡す相手を聞きました。最近の日本では職場関係者のこどもにお年玉を渡すというのはあまり見られなくなりましたが、今回の結果では「職場関係者のこども」にも渡すとの回答が30%以上ありました。中国では1978年に改革開放政策が始まる以前は、国営企業を中心とした職場と家族が一体となったコミュニティーが形成されていました。このアンケート結果の背景には、こうした職場における人間関係が築かれていた時代の名残もあるのではないかと推察されます。

グラフ2:【圧歳銭を渡す相手について(複数回答)】
 http://www.rakuten.co.jp/pr/2007/0306/release0306_02.gif

 次に、圧歳銭を一人平均いくら渡すかを聞きました。回答者のうち46%が「50-149元」、22%が「150-249元」と回答しており、おおむね100元から200元前後が現在の圧歳銭の相場であると思われます。一方で、10%の回答者が「450元以上」と回答しており、かなり高額の圧歳銭を渡す人も少なからず存在しています。

グラフ3:【圧歳銭を一人平均いくら渡すか】
 http://www.rakuten.co.jp/pr/2007/0306/release0306_03.gif

 この結果を都市別で見ると、上海、北京に比べて広州では「50元未満」という少額の回答が35%と多いことが特徴的です。ここで前出の圧歳銭を渡す相手についての回答を都市別に見てみると、広州では「職場関係者のこども」や「近所のこども」に渡すという回答が他の2都市よりかなり多くなっています。これらの結果から、広州では一般的に自分の子供や親戚の子供以外に、職場や近所の子供など圧歳銭を渡す相手が多く、その分一人あたりの額は少なくなっているということも考えられます。 また、上海では「450元以上」との回答が20%もありましたが、これは3都市の中で最も平均所得水準の高い都市であることが一因と考えられます。

グラフ4:【圧歳銭を一人平均いくら渡すか(都市別)】
 http://www.rakuten.co.jp/pr/2007/0306/release0306_04.gif

 自分が子供のころ受け取っていた圧歳銭の額を聞いたところ、約60%の人が「50元未満」と回答し、250元以上受け取った人は一人もいませんでした。現在と子供時代を比較すると、20-30年前の圧歳銭の大半が50元未満であったのに比べ、現在では非常に高額な圧歳銭を渡すケースも見られるなど金額の幅が広がってきています。これは市場経済導入後の中国で問題となっている所得格差の広がりをうかがわせる結果となっています。

グラフ5:【自分が子供の頃の一人あたり平均圧歳銭金額】
 http://www.rakuten.co.jp/pr/2007/0306/release0306_05.gif

グラフ6:
【「圧歳銭をあげる金額」と「自分が子供の頃受け取っていた金額」の比較】
 http://www.rakuten.co.jp/pr/2007/0306/release0306_06.gif
※グラフ5と6で「自分が子供の頃の一人あたり平均圧歳銭金額」のパーセンテージが異なっているのは、これらの図でサンプル数が異なっているためです。

 次に、親や目上の人から圧歳銭を受け取る予定があるかを聞きました。この結果を年齢別に見ると、20-24歳で約60%、25-29歳で約30%、30歳以上でも約20%もの人が親や親族から圧歳銭をもらうと回答しており、大人になっても圧歳銭をもらっている人がかなり多いことが分かります。現在の中国マーケットにおける消費をけん引していると言われる20-30代のうち20-30%の人が圧歳銭という臨時収入を得ることで、「春節は新たな装いで」という伝統的な考え方とも相まって、春節が一年の中でも消費活動の盛り上がる時期となっているのではないでしょうか。

グラフ7:【親や目上の人から圧歳銭を受け取る予定があるか】
 http://www.rakuten.co.jp/pr/2007/0306/release0306_07.gif
3.年夜飯を行う場所
 中国では大晦日に親族が集い、「年夜飯」と呼ばれるご馳走を作って食べる伝統行事があります。今回のアンケートではこの年夜飯についてもいくつかの質問をしました。
 まず、年夜飯をどこで行うかを聞きました。この結果で特徴的なのは、年夜飯を「実施しない」という回答が約1%程度だったことです。「実施しない」と回答した人の中には仕事などやむをえない事情で実施できない人も含まれていると考えると、ほとんど全ての人が年夜飯を行っていると思われます。また、実施場所については「自宅もしくは親戚/知人宅(自分たちで作る、手料理)」という回答が70%超と大部分を占めました。最近では年夜飯をホテルやレストランなど外で行ったり、便利なケータリングを利用したりするケースも増加していると言われていますが、やはり自宅で手料理を作って行うという伝統的な形式がまだまだ主流のようです。このことから、年夜飯が中国において重要な伝統行事の一つであることがうかがえます。

グラフ8:【年夜飯をどこで行うか】
 http://www.rakuten.co.jp/pr/2007/0306/release0306_08.gif

次に、年夜飯を料理店で行うと回答した人に店の予約時期を聞きました。

グラフ9:【今年の年夜飯はいつ頃予約したか】
 http://www.rakuten.co.jp/pr/2007/0306/release0306_09.gif

 都市別に見てみると、上海では「春節の3ヶ月前」という回答が最も多く、かなり前から予約を行う人も多いことが分かります。これに対して、広州では「春節の1ヶ月前」という回答が最も多く、比較的春節が近づいてから予約する人が多いようです。また、北京では「予約なし」という回答も30%程度いました。この背景として、「食は広州にあり」と言われるように、広州では質の高い広東料理店が多く、ある程度春節が近づいてからでも良い店を予約することができるのに対して、上海では人気店と一般の料理店が比較的分かれており、お気に入りの店を予約するにはかなり前もって予約をしておかないと間に合わない、といったような事情があるのかもしれません。
4.春節前後の消費動向
 まず、春節など大型連休の大きな消費目的の一つである旅行について聞きました。春節時の旅行予定を聞いたところ、全体の30%以上とかなり多くの人が国内旅行もしくは海外旅行の予定があると回答しました。

グラフ10:【春節時の旅行の予定】
 http://www.rakuten.co.jp/pr/2007/0306/release0306_10.gif

 またこの結果を世帯月収別に見てみると、所得水準が高くなるほど旅行に出かける割合が高くなる傾向が見られます。また海外旅行については、三都市平均可処分所得の20倍以上である30,000元以上の収入がある人では約20%となっていますが、それ以外の人たちにとってはまだまだ高値の花のようです。海外旅行には、金銭面での問題の他に、中国人にとって海外渡航先によってはビザの取得が難しいという制度的な問題もあります。こうした制度が緩和され、今後さらに所得水準が向上していけば、「春節を海外で過ごす」という人も増えてくる可能性があるのではないでしょうか。

グラフ11:【春節時の旅行の予定(世帯月収別)】
 http://www.rakuten.co.jp/pr/2007/0306/release0306_11.gif

 最後に春節前後の購入予定商品について聞きました。「服飾(服装、靴、鞄を
含む)」が最も多く、次いで「化粧品」「アクセサリー」が多くなっています。
 また、各商品の購入理由を聞いたところ、これらの商品を「伝統的習慣」から購入するという回答が他の商品に比べ多く見られました。前述のように、春節時には新年を新しい装いで迎えるという伝統的な習慣があり、こういった習慣から服や化粧品、アクセサリーといった「身に着ける物」を購入する人が多いのでは
ないかと推察されます。

グラフ12:【春節時の購入予定商品】
 http://www.rakuten.co.jp/pr/2007/0306/release0306_12.gif
このページの先頭へ