多くのスケートボード選手が誕生する日本で開かれた「UPRISING TOKYO Supported by Rakuten」イベントレポート

※本記事は、以下の「Rakuten.Today(英語版)」で掲載された記事を抄訳したものです。
https://rakuten.today/blog/japanese-skaters-wow-hometown-crowd-at-uprising-tokyo.html

スケートボードの人気の高まりを受けて、楽天は日本発・アジア最大級となるスケートボードの国際イベント「UPRISING TOKYO Supported by Rakuten」を開催しました。2023年5月26日(金)から28日(日)までの3日間、世界のトップスケーターをはじめ将来有望な注目選手が「有明アリーナ」に集結し、多くの熱狂的な観客の前で技を披露しました。

今回はこのイベントの様子を迫力のある写真とともにレポートします!

日本人選手が多数活躍

「UPRISING TOKYO Supported by Rakuten」で実施された種目は「ストリート」と呼ばれるもので、街にあるような階段や手すり、縁石やベンチ、壁や坂道などを模した構造物を配置したコースを使い、様々な技を繰り出しながら点数を競う種目です。初日は予選を行い、2日目のシード選手も登場した準決勝では、ジャッジの前で60秒間のランを3本実施。男子女子ともベストスコア上位10名が、3日目の決勝に進出しました。決勝でも60秒間のラン3本を行い、ベストスコア方式で表彰台に立つ選手が決まります。

女子で優勝した上村選手(中央)、2位の吉沢選手(左)、3位の大西選手(右)
村選手が初代女王に

女子決勝では、上村 葵選手が2本目の最後に、12段のハンドレールで、「バックサイド・スミスグラインド」をカッコよく決め、ミスなく滑り切り首位に立ちました。

優勝した堀米選手(中央)、2位のリベイロ選手(左)、3位の佐々木選手(右).

男子決勝では、ブラジルのカルロス・リベイロ選手が高得点をたたき出し、残る選手が3本目の最終ランを通じて逆転を狙う展開となりました。

リベイロ選手のスコアを超えたのは、その日最後から2番目の滑走となった、東京五輪金メダリストの堀米 雄斗選手ただ1人でした。堀米選手は最初の2本で満足が行くパフォーマンスを見せられなかったものの、3本目でフルメイク(ミスなく滑りきること)し、最後のトリックでその日一度も決められずにいた「スイッチ180Kグラインド」を成功させました。

最後のランで勝利をつかみ取った堀米選手

堀米選手は歓喜の声とともに「本当に自分の滑りができてすごい嬉しいし、こうやって日本で開催されて、多くの観客の人が観てくれて、ここから日本のスケートボードシーンも盛り上がっていくと思うので楽しみです。こういう舞台で世界のトッププロスケーターのみんなと滑れたことが嬉しい。また会いましょう」とコメントしました。

競技だけでは終わらない「UPRISING TOKYO Supported by Rakuten

決勝戦の後にはベストトリック・コンテストが開催され、選手は時間の枠に縛られず、好きなトリックにチャレンジしました。女子のベストトリックは前田 日菜選手、男子は濱村 大征選手が受賞しました。

スタイリッシュな滑りで男子ベストトリックを受賞した濱村選手

競技だけではなく、スケートボードのカルチャーを紹介する数々のイベントも開催し、試合の合間には、ワールドチャンピオンに輝いたダンサーのMiyu氏率いる「Miyu Crew」や、THE D SoraKi氏とYoshiki氏によるダンスデュオ「BetRay」など、日本人ダンサーによるパフォーマンスが披露されました。

また、特設の体験ブースでは、スケートファッションやスケートカルチャーを直接体験する機会を設けました。「Skateboard Clinic by Rakuten Sports Skateboard Project」では、スケートボードに乗ったことのない方や、プロからの指導でスキルを磨きたい方を対象に、東京五輪金メダリストの西矢 椛選手やスケートボード日本代表チームコーチによる無料レッスンが行われました。また、本イベントの実際の会場を再現したコースを使って連日開催された、指で遊べるスケートボード「フィンガーボーディング・コンテスト」は、終日にぎわいを見せました。

メインコースの横には、スケートボード誕生の歴史をたどる「Skateboarding Hall of Fame」を開設しました。また今回のイベントの演出総合監督で書家の憲真氏による壁画が、イベント会場を彩りました。

スケートボード界に新しい才能を呼び込む「Skateboard Clinic by Rakuten Sports Skateboard Project」

急成長するスケートボード大国・日本

続いて、本イベントに携わった選手・スタッフのイベントの感想をダイジェストでお伝えします!

女子決勝に進出した藤澤 虹々可選手は、「ほんとに楽しくて、日本でこういう雰囲気で大会に出るのは初めて。フェスみたいな感じで、お客さんもスケーターのみんなも楽しんでたと思います。日本でも大会はたくさんあるんですけど、基本的に既存のパークで行うので、一般のお客さんもこないですし、MCも音楽もなくて、厳かな感じ。明るい雰囲気のこのような大会は貴重ですし、楽しかったです。」と、日本でこれほど大規模な大会が開催されたことに感激しました。

「来年も再来年も開催してほしい」女子決勝に進出した藤澤選手

男子2位となったリベイロ選手は、ここ最近の日本人スケーターの台頭に関して「日本のスケーターはこのところ、短期間で成長を遂げていると感じます。以前『Tampa Pro』のような大規模イベントで日本のスケーターが5、6人出ていると思ったら、翌年には10~15人になっていて、急成長を感じました。全員素晴らしいスケーターで、とても驚かされています」と、コメントしました。

大会ディレクターでベテランスケーターのライアン・クレメンツ氏は、「ここ数年の日本のスケートボードのレベルの高さは目を見張るものがありますね。スケートボードは、とても難しいスポーツで、果てしない鍛錬が欠かせません。何より興味深いのは、日本人スケーターは、私がキャリアを通して見てきた中で、どの国のスケーターより短時間で、高いレベルのスキルを獲得しているということです」と、日本のスケーターたちを賞讃しました。

元プロスケーターで本イベントのヘッドジャッジを務めたジェイソン・ロスマイヤー氏も、「ここ4年ほどで、突然日本勢が上位を独占するようになりました。『Tampa Pro』では、決勝に進出した12人のうち7人が日本人で驚きました。とてもすごいことだと感じています。」と感想を述べました。

ジェイミー・フォイ選手

「UPRISING TOKYO Supported by Rakuten」で人気を集めたスター選手のうちの1人、米国のジェイミー・フォイ選手は「日本のスケートボードが、この競技全体のレベルを急激に引き上げていると感じます。それを目で見て実感するのは、本当に最高です。驚くべきスケーターが大勢いて、すごい才能を存分に発揮しているのを実感します」とコメントしました。

イショッド・ウェア選手

米国のスター選手であるイショッド・ウェア選手は、本イベントの盛り上がりを「スケートボードのカルチャーは奥深く、とてもユニークです。それは音楽やアートなどを融合した大きなカルチャーで、スポーツでもありアートでもあります。スケートボードの解釈は人によって違うものだからこそ、クールですね」とスケートボードの魅力を語りました。

新しいスポーツの人気の火付け役に

アジア最大級のスケートボード国際イベントを日本で開催し、さらに多くの日本人選手が活躍を見せてくれましたが、スケートボードというスポーツが日本で多くの人に受け入れられるまで、まだ長い道のりがあります。それでも、男子の部で優勝した堀米選手は、本イベントの影響を前向きにとらえています。

「今回のイベントを通してスケートボードを盛り上げ、その楽しさを伝えられればいいなと思っています。この大会はレベルがとても高くて、シェーン、イショッド、ジェイミーといったプロスケーターが世界中から参加しています。オリンピックに出なかった選手もいますが、みんな本物のストリートスケーターだと感じます。僕自身を含め多くの人が、刺激を受けているのではないでしょうか?

大勢のお客さんにご来場いただいて、トップスケーターであるみんなの最高の滑りを見ていただいたことがとても嬉しいです。これからも、競技だけではなくスケートボードカルチャーをみんなに伝えて、スケートボードの楽しさを知ってもらいたいです」

オーストラリアのベテランスケーター、フィン選手と、フルメイクした喜びを分かち合う堀米選手

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