高まるネット銀行需要。「楽天銀行」の成長を支える、顧客体験向上を担うチームをご紹介

「銀行」と聞いて、思い浮かぶイメージといえばなんでしょう?通帳と印鑑のセットや、お金を預けたり、引き出したりする実店舗の窓口と答える方も多いと思いますが、インターネット上でのみサービスの提供を行うネット銀行では、いずれも存在しません。すべての銀行取引をインターネット上で完結することができるのです。

実店舗を持たないネット銀行にとって、お客様との接点はウェブサイトとアプリが中心です。特にアプリは、スマートフォン一つで、曜日や時間、場所を選ばずに使いたい時にほぼすべての銀行サービスを利用することができ、いわば24時間365日営業をしている銀行窓口のようなもの。そのため、お客様にとって使いやすい「ユーザーエクスペリエンス」(User Experience:顧客体験、以下「UX」)の向上を追求し続けることが、ネット銀行の成長には欠かせません。

本記事では、「楽天銀行」においてUXの向上を担う編成チームの裏側を、編成本部担当役員のインタビューを交えながらお届けしたいと思います!

コロナ禍によるオンラインシフトで需要が高まるネット銀行

150年近くに及ぶ日本の銀行の歴史において、ネット銀行が誕生し始めたのは2000年に入ってからのこと。そしてコロナ禍の影響により、対面取引が中心だった日本の銀行業界においてもオンラインシフトが進み、ネット銀行の利用者も急速に増加しています。

「楽天銀行」は、2021年7月には開業20周年という節目を迎えました。預金口座数も、同年1月にネット銀行として国内で初めて1,000万口座を突破し、それから約6カ月間という過去最短のペースで100万口座増加し、1,100万口座を突破しました。給与振込口座数も前年同期比+59%(2021年度第3四半期)と、メイン口座に「楽天銀行」を選ぶ方が増えていることがうかがえます。

「楽天銀行」の預金口座数推移

「実店舗がないなら、どこで現金をおろせるの?」という疑問を抱かれる方もいらっしゃるかと思いますが、ご安心ください!「楽天銀行」のキャッシュカードは、全国約10万台のATMで利用可能です(「ATM・コンビニATMのご案内」はこちら)。曜日や時間帯を気にすることなく、近所のコンビニでおろすことができ、さらに会員ステージによって最大7回/月ATM利用手数料が無料となる、独自のお客様優遇プログラム「ハッピープログラム」もあります。

上述したように、お客様にとって、ネット銀行はウェブサイトとアプリがいわば銀行窓口のようなものになり、なかでもアプリであればスマートフォン一つで、いつでもどこでもほぼすべてのサービスを利用することができます。

「楽天銀行アプリ」は、2010年9月から提供を開始し、2020年4月に大幅なリニューアルを行い、同年10月に「2020年度グッドデザイン賞」(主催:公益財団法人日本デザイン振興会)を受賞するなど、多くの方にご好評とご利用をいただいています。

そうした成長と実績の裏側について、「楽天銀行」でアプリおよびウェブ編成の担当役員である三澤 達也さん(編成本部長)にお話を伺いました。


編成担当だけでなく、ビジネスサイドを交えたアプリ改善プロジェクト

――「楽天銀行アプリ」の開発はどういった組織体制で行われているのでしょうか?
楽天銀行内に、システム開発本部と編成本部がありまして、編成本部の中にアプリの開発や企画、調査を担うUXデザインチームがあります。単純にそのチームメンバーだけで取り組むのではなく、2015年頃にスマートフォン向けサービスをより良くするための改善プロジェクトを立ち上げていて、そこに編成担当以外にも営業や開発担当も入って、一緒に日々の細かな改善から大幅なリニューアルまで行っています。

――銀行というとしっかり分業をされているようなイメージがあるのですが、営業などのビジネスサイドの方から、編成担当へ要望を伝える時、どのようにコミュニケーションが行われているのでしょうか?
技術的な部分は営業などの担当者では分からない部分もありますが、無理難題を突き付けるのではなく、実現したいことを共有して、できる方法を一緒に考えていくという流れですね。ネット銀行として事業をスタートさせていますし、お客様との接点であるアプリやウェブサイトについては、職種や立場を問わず、同じ目線で考えることができていると思います。

――大幅なリニューアルを2020年に行ったのは何かきっかけがあったのでしょうか?
それまでも、改善プロジェクトを通じて、私たちの提供するアプリで何ができていて、何が足りないのかという現状分析をしたうえで、お客様サイドのご意見も反映しながら改善を進めていました。2020年の大幅なリニューアルでは、「楽天銀行アプリ」を提供し始めて10年が経過するタイミングだったこともあり、インターフェースそのものを、アプリの操作性をこれからの時代に合うような、お客様がより使いやすいUI*・UXにしていこうという話になりました。具体的には、それまでのアプリでは、振込だけ、残高確認だけ、というように銀行の取引や手続きに特化した機能が中心でしたが、もっとお客様への有益なマーケティングやプロモーションにも活かすことのできるアプリにしたいと考えました。

*User Interface(ユーザーインターフェース)の略:ユーザーが製品やサービスを利用する際に接する操作画面や操作方法

お客様がお金とどのように向き合われているのかを知ることからスタート

たくさんの銀行サービスを利用できる「楽天銀行アプリ」

――実際のアプリユーザーの声はどのような形で収集されましたか?
ユーザーインタビューを個別に行っていきました。アプリに関する質問だけではなく、お客様がお金とどのように向き合われているのかを知るため、どのように貯蓄をしていけばいいのか迷われている方、将来のことを考えてはいるけれども行動に移せていない方、堅実に計画的な運用をされている方、というように様々な立場や世代の方からお話を伺いました。すべての方に使いやすいと思っていただけるアプリにしていくことこそ、私たちのコンセプトです。

なお、インタビューで伺った資産管理をされたいというお客様に向けては、資産管理ツール「マネーサポート」を提供しております。金融機関を登録することで資産を無料で管理することができ、「楽天証券」、「楽天カード」はもちろん、銀行、証券、クレジットカード、電子マネー、ポイントなど金融機関に多数対応しています。目標資産額の設定をして、スムーズに管理することが可能で、初めての方でも簡単に資産管理を始めることができます。

――大幅なリニューアルを終えた後も改善プロジェクトは継続中ということですか?
はい。リニューアルをして終わりではなく、しっかりとその後の効果検証を行っています。リニューアル前から続けていることですが、日頃からアプリのレビューやコールセンターに寄せられたアプリに関するご要望を踏まえて改善に取り組んでいます。

――楽天グループの「楽天主義」の一つ、「常に改善、常に前進」ですね。日々業務をする中で、グループシナジーを感じられる場面は多いものですか?
やはりグループ独自の一体感やスピード感があります。シナジーという面では、グループのサービス連携が大きな強みになっています。「楽天銀行」が入り口となって他のグループ内のサービスを利用し始める方もいらっしゃいますし、もちろんその逆の方も多くいらっしゃいます。例えば、「楽天銀行」に口座を開設いただく際に、優遇金利が適用されるので「楽天証券」でも口座を開設いただいたり、「楽天カード」をお持ちの方が「スーパーポイントアッププログラム(SPU)」の対象となるので「楽天銀行」を引き落とし口座に指定してくださったりと、様々です。グループ共通のデザインガイドラインというものをしっかりと設けているため、どのサービスのページにいっても、楽天グループのサービスだという安心感を持ってご利用いただけることも背景の一つだと思います。

利便性だけでなく、安心してお使いいただけるアプリに

――これまでの「楽天銀行アプリ」の歩みの中で、特長的な機能を教えてください。
2015年6月に、国内で初めて指紋での生体認証によるログイン機能を導入しました。通常、「楽天銀行」にログインする際には、基本認証の「ユーザーID」と「ログインパスワード」が必要です。また、セキュリティカード認証・ワンタイム認証・合言葉認証といった追加認証の設定をすることで、セキュリティを高めることができます。これらに代わって、生体認証が利用できるようになったことで、より簡単・便利にログインすることが可能となりました。利用者の負担が減るだけでなく、偽装されにくく、簡単かつ安全に認証することができます。これも改善プロジェクトのメンバーから意見が出て、早速PoC(概念実証)を進めようとなって、利便性だけでなく、安心してお使いいただけるアプリを提供していくために実現した機能です。

――ご自身のプライベートでも「楽天銀行アプリ」を使用されていて、これは便利!という一押しの機能はありますか?
「楽天銀行コンビニ支払サービス(アプリで払込票支払)」を利用した支払いも大変便利です。「楽天銀行アプリ」でコンビニ払込票に記載されたバーコードを読み込むだけで、金融機関の窓口やコンビニのレジにわざわざ足を運ぶことなく、遅い時間や休日でも「楽天銀行アプリ」を使って、いつでもどこでも「楽天銀行」の口座からお支払いできるサービスです。また、「ハッピープログラム(顧客優遇プログラム)」 にエントリーのうえ、本サービスをご利用いただくと、支払金額にかかわらずお支払い1件ごとに楽天ポイントが10ポイント貯まります。

――ホーム画面もリニューアルされて洗練された感じがしますね。
よりお客様の用途に合わせてカスタマイズできるよう、ホーム画面も2020年のリニューアル時に大きくデザインと構成を変更しました。ダッシュボードという機能を追加し、ここでお客様がご利用機会の多いサービスを並び替えることを可能にして、より直感的にワンタップで使えるように改善しました。例えば外貨預金をされている方は、その預金残高がすぐ確認できたり、デビットカードを利用されている方はその月の利用金額が一目で把握できたりします。セキュリティの設定状況のダッシュボードもありまして、お客様からも便利だし安心して使えるというお声をいただいています。

大幅なリニューアルから少し経ってからですが、お客様からのご要望を受け、アプリホーム画面の背景画像が選べる新機能も追加しました。楽天の公式キャラクター「お買いものパンダ」、「東北楽天ゴールデンイーグルス」や「ヴィッセル神戸」などのデザインも用意して、お客様が自分好みのホーム画面にすることで楽しみながら「楽天銀行アプリ」をご利用いただきたいと思っております。

様々な機能を使いやすくカスタマイズできるホーム画面

ネット銀行のイメージ、これまで抱いていたものと変わりましたでしょうか?実店舗が存在しないからこそ、「楽天銀行」ではアプリもウェブサイトも、常に進化を重ねていて、さらにグループシナジーが加わっていくことでサービスの幅がますます広がっています。

「楽天銀行」はこれからも、楽天グループの一員として、常識にとらわれず、アイデアを組み合わせてイノベーション創出を図り、「安心・安全で最も便利な銀行」となることを目指していきます。今後もぜひご注目ください!


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