持続可能なサプライチェーン

お客様にご利用いただくサービスや製品の背景には、原材料や部品の調達から販売に至るまでのサプライチェーンがあります。持続可能な社会を実現するためには、自社がサステナブルになるだけではなく、このサプライチェーンを含むバリューチェーン全体で課題を解決することが重要です。
楽天では、サプライヤー様と、サステナビリティに関する共通の認識を持つため、調達方針として「サステナブル調達インストラクション」を策定しています。この方針では、環境や社会へのネガティブインパクトの低減や、企業倫理、コンプライアンスの観点において、サプライヤーの皆様に期待する行動を規定しています。持続可能な社会を目指し、サプライヤーの皆様と協力して取り組みを進めていきます。

楽天のサプライチェーン

楽天は、国内外において、Eコマース、トラベル、デジタルコンテンツなどのインターネットサービス、クレジットカードをはじめ、銀行、証券、電子マネー、スマホアプリ決済といったフィンテック(金融)サービス、携帯キャリア事業などのモバイルサービス、さらにプロスポーツといった多岐にわたる分野で70以上のサービスを展開し、様々な製品も提供しています。これらは、原材料の生産、商品を組み立てる工場、プログラミングなど、多くのプロセスを経てお客様のもとに届けられます。
楽天では、お客様にサービス・製品をお届けするために、原材料や部品、機器などの「有形物の調達」、サービス開発や維持に必要なソフトウェアやシステム、デジタルコンテンツなどの「無形物の調達」、人材やコンサルティングなどの「サービスの調達」活動が日々行われています。「楽天グループサステナブル調達インストラクション」に基づいた調達活動を行うことで、サービスや製品の生産過程で発生する環境や社会へのインパクトに配慮し、持続可能な社会の実現に寄与することを目指しています。

楽天エコシステム

サステナブル調達インストラクションの実践

「サステナブル調達インストラクション」を実践し、楽天の事業活動を通じて持続可能な社会を実現するためには、サプライヤーの皆様にご理解・賛同いただくことが重要です。新規の取引を行う際には、コンプライアンス、品質供給体制、情報セキュリティ管理体制の観点からサプライヤーの審査を実施しています。
また、既存のサプライヤーへ働きかけを行うにあたり、重点事業を特定し、優先的に調査を始めています。これは、楽天が提供するサービスが70以上に及び、その分野も多岐に渡るためです。それぞれの製品・サービスを支えるサプライヤーの数は膨大で、一斉調査が困難であることから、段階を踏んだ取り組みを進めていきます。まずは、サプライチェーンにおける人権・環境リスクが比較的大きい事業から推進することとし、2021年はモバイル事業を重点事業として取り組みを本格的に開始しました。
今後、楽天グループの他事業や海外事業にも展開し、楽天エコシステム全体でサステナブル調達を実践していきます。また、直接の取引があるサプライヤーのみならず、その先のサプライヤーへの働きかけも促進し、調達活動全体を通じてた社会課題の解決を目指します。

優先順位と対象商品の例
優先順位と対象商品の例

インストラクションの浸透

「サステナブル調達インストラクション」の周知と理解促進のため、サプライヤー向けにオンライン説明会を開催しています。
また、サプライヤー先における実践につなげるために、一部サービスを対象に楽天グループの方針である「サステナブル調達インストラクション」の内容をより細かく規定した調達ガイドラインを策定しています。サプライヤーには、ガイドラインの遵守とともに、誓約書への署名をお願いしています。さらに、サステナブル調達インストラクションに基づくESGの観点を業務契約書に盛り込んでいます。
一方で、調達側である楽天の従業員が理解を深めることも重要だと考え、サステナブル調達に関するE-Learning研修を実施しています。すべての従業員が日々の業務において調達・購買活動に関わる可能性があるため、調達担当のみではなく、全従業員に展開しています。

誓約書

サプライヤー調査・モニタリング

楽天では、以下のステップを通じて、重点事業におけるサプライヤーの取り組み状況を確認し、問題発生の未然防止に努め、サプライチェーンにおける課題の把握と解決を目指しています。

調査・モニタリングのステップ
調査・モニタリングのステップ

楽天Koboにおける取り組み

楽天グループのサービスの中でも、サステナブル調達活動にいち早く取り組んだのが、「楽天Kobo」です。電子書籍リーダーやタッチペン・カバーなどのアクセサリーなどの製品の製造過程において、サステナビリティへ配慮しています。具体的には、労働者の人権尊重や環境への影響など、サステナビリティに関する事項を含む「サプライヤー倫理憲章」をサプライヤーに共有し、署名を通じて同意の確認を行っています。また、年次の現地訪問を実施し、遵守状況の定期的な確認と、改善に向けた働きかけ、サプライヤーとの良好な関係づくりに取り組んでいます。

楽天kobo

楽天モバイルにおける取り組み

2021年は、重点事業であるモバイル事業において、製造製品の種類や取引金額などに基づき特定された重要度の高いサプライヤーを対象に説明会を実施しました。説明会では、グループ方針である「サステナブル調達インストラクション」やサービスレベルの調達ガイドライン「楽天モバイルサステナブル調達ガイドライン」の説明にとどまらず、サステナブル調達をめぐる社会の動向についても共有し、事業活動におけるサステナビリティの実践の重要性をお伝えしました。説明会後、参加サプライヤーには、ガイドラインの内容の理解・遵守をコミットする誓約書にご署名いただきました。
2021年は、重要度の高いサプライヤーに対し、質問表(Self-Answered Questionnaire、以下SAQ)を送付し、すべての対象拠点から回答を得ています。また、回答結果に基づきサプライヤーへフィードバックすることで、改善に向けた働きかけを行っています。さらに、回答結果に応じて、第三者機関による現地監査を実施し、SAQテーマの取り組み状況を確認しています。今後、監査結果を踏まえた改善計画と取り組み状況をモニタリングし、より持続可能なオペレーションの実現に向けたフォローアップを継続的に実施します。

楽天モバイル
2021年実施のSAQテーマ
質問テーマ
公正な取引&倫理
情報セキュリティ
品質&安全
環境
人権&労働慣行
健康&安全
社会貢献
サプライヤーホットライン

パートナーとの協働

持続可能なサプライチェーンを実現するためには、楽天自身での取り組みに加えて、パートナーシップによる課題解決も大切だと考えています。楽天は、持続可能なサプライチェーン推進に取り組むNGOである「ASSC (The Global Alliance for Sustainable Supply Chain)」に会員として参画しています。

相談・報告窓口

楽天グループでは、サプライヤーの相談窓口として「サプライヤーホットライン」を設置しています。楽天の役員、従業員、関係者による、楽天グループサステナブル調達インストラクションに対する違反またはそのおそれがある行為について、通報いただけます。詳細はこちら