楽天シンフォニー株式会社(以下「楽天シンフォニー」)とスリランカの移動体通信事業者SLT-MOBITEL(以下「SLTモビテル」)は、同国内における4G、5G NSA(Non Stand Alone方式)、および5G SA(Stand Alone方式)のOpen RAN試験運用(以下「本プロジェクト」)に向けた覚書(以下「本合意」)を締結したことを発表しました。
SLTモビテルは、本合意に基づき、楽天シンフォニーの先進的なOpen RANポートフォリオを活用し、本プロジェクトに向けて革新的なネットワークインフラを構築します。これには、仮想化された分散ユニット(DU)、集約ユニット(CU)、ならびに第三者によるOpen RAN仕様の4G・5Gの無線製品(RU)が含まれます。
なお、本プロジェクトは、楽天シンフォニーを傘下に持つ楽天モバイル株式会社(以下「楽天モバイル」)が日本政府の支援を受け、Open RANのグローバルにおける普及を加速し、通信サプライチェーンの多様化を推進する包括的な戦略の一環です。また、モバイルネットワークの競争力やセキュリティ向上を図る、通信業界の未来に向けた投資でもあります。楽天モバイルは、楽天シンフォニーと協力して本プロジェクトに参画し、国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の助成事業「ポスト5G情報通信システム基盤強化研究開発事業(JPNP20017)」の成果であるO-RANインテグレーション基盤技術(注1)を適用します。両社はこれまでも、インド、ベトナム、クウェート、ケニアなどにおいて同様の取り組みを展開してきました。
楽天シンフォニーとSLTモビテルは、本プロジェクトを通して、南アジアにおけるOpen RAN導入に向けた先駆的な取り組みを実施します。これは、SLTモビテルのネットワークの柔軟性、効率性、拡張性の向上を図る、スリランカ全土におけるOpen RAN導入への重要なステップとなります。
楽天シンフォニーの代表取締役社長であるシャラッド・スリオアストーアは次のように述べています。「当社は、南アジアにおいてOpen RAN展開を目指すSLTモビテルを支援できることを光栄に思います。同社は、楽天シンフォニーの革新的なモバイルネットワーク技術を活用することで、総保有コストの(TCO)改善や、より効率的な運用モデルの確立、市場投入までの期間を短縮し、ネットワーク品質の向上と優れた顧客体験の提供を実現できると考えています」
SLTモビテルの傘下でMobitel(Pvt)Ltd.のCOOを務めるスダルシャナ・ギーガナッジは、次のように述べています。「楽天シンフォニーとの協業を通じて、南アジアにおけるOpen RAN展開を牽引できることを嬉しく思います。今回の取り組みは、サービスを強化するために次世代技術の実装に注力するという当社の姿勢を示すものです。Open RANは、これまでにないネットワークの柔軟性とイノベーションをもたらし、SLTモビテルが優れた顧客価値を提供し、スリランカのデジタル経済の成長を支援することを可能にします」
(注1)関連プレスリリース:楽天モバイル、NEDOにより採択された「ポスト5G情報通信システム基盤強化研究開発事業」の研究開発を開始(2023年7月3日)
https://corp.mobile.rakuten.co.jp/news/press/2023/0703_02/
■SLTモビテルについて
SLTモビテルは、163年以上の歴史を誇るスリランカのICTソリューションプロバイダーです。音声、光ファイバー、クラウド、法人向けソリューション、卸売、国際ICTソリューション、IPTVサービス、eChannelling など、様々な付加価値パッケージを含む、固定通信・モバイル・デジタルライフスタイルサービスを幅広く提供しています。南アジアにおける技術革新を牽引し、この地域で初めて3.5Gおよび4Gネットワークを導入したほか、5Gの試験運用も行っています。
同社は、複数の海底ケーブル接続と、スリランカにおける高速モバイルネットワーク提供者として高く評価されており、スリランカと世界を結びつける役割を担っています。透明性、革新性、レジリエンス、そして総合的なビジネスの卓越性に対するコミットメントを示しており、国内外の権威ある賞を多数受賞するなど、継続的に高い評価を得ています。成長を続けるロイヤリティの高い顧客基盤を有しており、国のビジョン、顧客中心主義、そして「The Connection」という理念に根差したブランドを確立しています。
■楽天シンフォニーについて
楽天シンフォニーは、革新的なモバイルネットワーク技術を用いた通信プラットフォーム事業をグローバルに展開しています。楽天モバイルが世界でも先進的に商用利用を実現した大規模な仮想化Open RANネットワーク構築の知見を生かし、通信事業者向けのプラットフォームを含む次世代ネットワークの計画・構築・運用に必要なすべての機能を提供しています。楽天シンフォニーは日本に本社を置き、米国、シンガポール、インド、韓国、欧州、中近東アフリカ地域にも現地拠点を置いています。楽天シンフォニーの詳細については、以下のウェブサイトをご覧ください。
https://symphony.rakuten.com/jp
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2025年10月28日
- 楽天シンフォニー株式会社
- SLT-MOBITEL
楽天シンフォニーとスリランカの通信事業者SLTモビテル、Open RAN導入検証に向けた覚書締結を発表
– 南アジアにおけるOpen RAN導入の先駆けとなる試験運用を実施 –
以 上