2015年11月24日
  • 楽天株式会社

「楽天テクノロジーアワード2015」を発表

- 革新性をもってIT・ウェブテクノロジーの発展と普及に貢献した
個人・団体を表彰 -

  楽天株式会社(本社:東京都世田谷区、代表取締役会長兼社長:三木谷 浩史、以下 「楽天」)は、11月21日に開催した「楽天テクノロジーカンファレンス2015」において、「楽天テクノロジーアワード2015」を発表しました。

  「楽天テクノロジーアワード」は、IT・ウェブテクノロジーの革新的進化や一般社会への普及に寄与した個人や団体を表彰するもので、今年で8回目となります。選考は、楽天テクノロジーアワード選考委員会(委員長:楽天 三木谷 浩史)によって行われ、今年、最も技術の発展や成長に貢献した2名・2団体を選出しました。

  楽天は今後も様々な取り組みを通じ、インターネットサービスを支えるテクノロジーの発展に寄与してまいります。

「楽天テクノロジーアワード2015」

■金賞
【受賞団体】
株式会社Cerevo

<受賞理由>
IoT 時代の到来が叫ばれている昨今であるが、Cerevo社は、8年前からIoTの将来性を見通し、ネットと家電を組み合わせるというコンセプトを掲げ、ネット、ソフト、ハードを融合させたユニークな製品企画・開発・販売を行ってきた。同社の製品である、手のひらサイズの小型映像配信機器「Live Shell」シリーズは、21カ国以上で販売され、世界的に高い評価を得ている。
大企業による製品開発ではない、Cerevo社の新しい製品開発モデルの開拓精神とあくなき追求心は、今のIoT時代をリードしてきたゲームチェンジャーとして高く評価できるものであり、また、次に続くベンチャー企業の行動指針となり、勇気を与えている。そのチャレンジ精神と情熱を讃え、これからのさらなる活躍にも期待したい。

■銀賞
【受賞者】
東京大学大学院工学系研究科 技術経営戦略学専攻
松尾 豊 氏

<受賞理由>
近年、Deep Learning(ディープラーニング、深層学習)による目覚ましい成果により人工知能研究は新しい段階に入った。しかし、そのインパクトに関して一般には誇張されている部分も多く、技術内容やその応用に関する現実的な解説が求められている。松尾 豊 氏は、Web工学の経験を踏まえて人工知能技術の発展やDeep Learning の技術内容に関して、その概要および意義をわかりやすく人々に解説している。特に、同氏の著書『人工知能は人間を超えるか ディープラーニングの先にあるもの」では、確かな知識に基いた、Deep Learning の技術的特徴や将来において意識すべき、現実的な活用可能性など、その全体像を詳細に提供し、インターネットに関わる人だけでなく、あらゆる業界に携わる人にも参考になる本質的変化の解説を提供した。
技術リテラシー向上に貢献し、世の中における新しい人工知能技術トレンドの正しい理解を支えていることを高く評価したい。

【受賞者】
株式会社永和システムマネジメント 代表取締役社長
平鍋 健児 氏

<受賞理由>
アジャイル開発手法が日本に普及し始めてから約15年経つが、その黎明期から平鍋 健児 氏はアジャイル手法の実践的導入を精力的に行ってきた。また、海外に向けて日本のアジャイルコミュニティの存在を示し、日本人エンジニアを鼓舞し続けてきた。日本国内では、「オブジェクト倶楽部」、「XP祭り」、「アジャイルジャパン」といったアジャイルコミュニティの主軸となるカンファレンスの立ち上げを支援したほか、海外と日本のアジャイルコミュニティをつなぐために多数の洋書翻訳に参画し、知識格差の縮小に貢献してきた。スクラムの源流にあたる論文を著した野中 郁次郎名誉教授との共著『アジャイル開発とスクラム』はソフトウェア開発者だけでなく管理職や経営層にも影響を与えた。さらに、自らもUMLモデリングツール「Astah」を開発し、その事業化を継続している。
平鍋氏の長年にわたるアジャイル領域での日本のソフトウェア産業への貢献は非常に大きく、その実績に敬意を払うとともに、高く評価したい。

■ルビー賞
【受賞団体】
Make School

<受賞理由>
現在、データサイエンスやAI (人工知能)の高度化、IoT時代の到来などにより、コンピューターサイエンスと実践的なアプリなどを開発できるプログラミング、両方の知識を持つエンジニアの需要が非常に高まっている。サンフランシスコ、ニューヨーク、パロアルトなどを拠点に活動するMake School は、既存の大学教育に置き換わる1~2年間のエンジニア育成カリキュラムを提供し、MIT(Massachusetts Institute of Technology: マサチューセッツ工科大学)やUC Berkeley (University of California, Berkeley: カルフォルニア大学バークレー校)にも授業として採用され、カリキュラム修了生を即戦力として社会に送り込んでいる。大学教育が現在のビジネス環境とニーズの変化に追いつくのが難しい昨今、Make School は、従来大学のみで提供されていた高度なコンピューターサイエンスの内容も取り込んだエンジニア育成カリキュラムを提供することで、新しいエンジニア育成の手段と可能性を世の中に提示した。その挑戦と実績を大きく評価したい。

(敬称略)

<選考委員>
委員長  楽天株式会社 代表取締役会長兼社長 三木谷 浩史
委員   楽天株式会社 代表取締役 副社長執行役員 平井 康文
    楽天技術研究所 所長 森 正弥
    楽天技術研究所 フェロー まつもと ゆきひろ
    楽天テクノロジーカンファレンス 事務局

以上

※ここに掲載されている情報は、発表日現在の情報です。最新の情報と異なる場合がございますので、あらかじめご了承ください。

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