プロンプトとは?
生成AIプロンプトの効果的な作成方法を紹介

プロンプトとは情報技術の分野においてシステムの操作時にユーザーからの入力や処理を促すための文字列や指示を指します。

適切な利用によりAIの活用における重要な役割を果たすプロンプトですが、その種類や記述方法について把握しきれていない方も多いでしょう。

今回は、プロンプトについての基本的な知識から、作成する際のポイントなどについて解説します。

目次

1.プロンプトとは?

  • AIプロンプトは「生成AIに出力を促す」

2.生成AIでのプロンプトの記述方法

3.生成AIで効果的なプロンプトの作成ポイント

  • 具体的な要求、指示を出す
  • プロンプトを記述する前に情報の背景や文脈を明確にする
  • 回答の形式や表現方法を制約する

4.生成AIのプロンプト活用例5選

  • 文章生成・執筆支援
  • プログラミング補助
  • 言語学習補助
  • 画像生成
  • 音声生成

5.プロンプト まとめ

1. プロンプトとは?

プロンプトは、システムがユーザーの入力や処理を促すための記号や文字列を指す言葉です。英語で「促す」という意味を持ち、情報技術やコンピューターの分野で使用されます。

プロンプトの役割は、ユーザーとシステムの間のコミュニケーションを円滑にすることです。

なお、プロンプトにはさまざまな種類が存在しそれぞれに微妙に異なる意味合いがあります。システムを円滑に動かすためには、プロンプトの種類や内容を適切に選択することが求められます。

AIプロンプトは「生成AIに出力を促す」

AI分野で用いられるプロンプトは、対話型の生成AIシステムにおいて、ユーザーがシステムに対して出す指示や、その指示を表す文字列のことです。

生成AIは、過去に収集されたデータを基に構築されたモデルを使用し、ユーザーからの入力を受け付けます。その後、AIが入力内容を理解・処理することで、文章や画像などのさまざまなデータを生成します。

AIや生成AIについて詳しくは「AI(人工知能)とは?仕組み・使い方・ビジネスの活用事例を解説」や「生成AI(ジェネレーティブAI)とは?種類・仕組み・活用例を解説」をご覧ください。

AIプロンプトには、大きく分けて「指示型プロンプト」と「質問型プロンプト」の2種類があります。指示型プロンプトは、AIシステムに具体的な操作を行わせるための指示を与えるものです。一方、質問型プロンプトは、AIシステムに特定の情報を問い合わせるために使用されます。

これらのプロンプトは、AIシステムの機能を最大限に活用するための重要な要素であり、適切なプロンプトの設計は、AIシステムの効果的な使用に不可欠です。

なお、AIプロンプトにより適切な活用が可能となる「GPT-3」について詳しくは「GPT-3とは?チャット型AIの機能や使い方を活用例を踏まえて解説!」をご覧ください。

2. 生成AIでのプロンプトの記述方法

AIプロンプトを記述する際には、目的や使用するAIの種類に応じた異なるアプローチが必要です。

例えば、画像生成AIの場合、単に用語やフレーズを羅列するだけでなく、必要に応じて論理演算子を用いた条件式を組み合わせることも有効です。これによりAIはより複雑な指示を理解し、期待に応じた出力の生成を可能にします。

一方、AIと人間が対話する対話型AIの場合は、日常言語に基づいた質問文を用いることが適切です。これによりAIは人間のように自然な対話を行い、ユーザーの質問や要望に対して適切に反応することができます。

AIプロンプトの効果を最大化するためには、使用後のフィードバックを基に継続的に改善や調整を行うことが重要です。このプロセスを繰り返すことで、AIシステムはより効率的かつ正確にユーザーの要求に応える能力を高めていきます。

3. 生成AIで効果的なプロンプトの作成ポイント

生成AIにおいて、効果的なプロンプトを作成するには主に3つのポイントを把握しておく必要があるでしょう。

具体的な要求、指示を出す

プロンプトを作成するうえで、内容が明確かつ具体的であることが非常に重要です。

明確かつ具体的な指示を提供することで、AIはユーザーからの要求に対して適切かつ正確な応答を生成することが可能となります。

逆に、曖昧な指示や不十分な質問内容であった場合、AIはユーザーの真の意図や必要としている情報を正確に理解することができません。

そのため、プロンプトにおいては、必要な情報を具体的かつ明瞭に表現することが大切です。また、不要な情報を含めないように注意することも重要です。これにより、AIはより効率的にユーザーの要求に応じた反応を示すことができ、より高品質な対話やデータ生成が可能となります。

プロンプトを記述する前に情報の背景や文脈を明確にする

プロンプトを効果的に記述するためには、まず情報の背景を明確にすることが重要です。これは、AIシステムがより精度の高い結果を提供するために必要なステップです。

たとえば、メールの翻訳を指示する場合であれば、「以下の文章は、初めて取引を行う米国企業からのメールです」と示した後、「この文章を日本語から英語に翻訳してください」と指示する。

これにより、指示された文章がどのような内容であるかを事前に把握することができるため、AIはより的確な翻訳を行えるようになります。

したがって、プロンプトに情報の背景を付加することで、ユーザーの要求に対するより適切な結果を得ることができるでしょう。

回答の形式や表現方法を制約する

プロンプトの記述では、具体的な回答の形式や制約条件を含めることで、AIはより適切かつ具体的な回答を生成することができます。

例えば、「以下の数式を計算してください。答えは有効数字3桁で表示してください」といった指示や、「以下の文章を最大200文字程度で要約してください」といった具体的な要求は、AIに対する明確な指示と言えるでしょう。

ただし、ChatGPTなどのAIサービスにおいては、指定された文字数通りに回答が得られない場合があります。そのため、プロンプトを設定する際には、AIの制限を理解し、その範囲内で最適な指示を与えることが重要です。

また、AIの出力はプロンプトによって処理した後でもある程度コントロール可能ですが、限界があることを理解しておく必要があります。

楽天モバイルが契約者様向けに提供しているアプリRakuten Linkの機能の1つである「Rakuten Link AI」では、チャット形式でAIを活用できます。先述したポイントを意識しながら、プロンプトを作成し生活の中での課題解決に活用してみてはいかがでしょうか?

※Rakuten Link AIのチャット回数には上限があります。

4. 生成AIのプロンプト活用例5選

生成AIのプロンプトはどのような形で活用されているのでしょうか。

ここからは生成AIのプロンプト活用例を5つ紹介します。

文章生成・執筆支援

プロンプトは、生成AIを活用した文章生成や執筆支援のプロセスにおいて重要な役割を果たします。

例えば、ChatGPTやBing AIのようなシステムでは、目的や対象となる読者に関する具体的な条件を指示することによって、状況に適した文体で文書の生成が可能です。

この機能は、メールや報告書の作成、商品やサービスに関する営業電話のスクリプトの生成など、多岐にわたる分野で活用できるでしょう。

Bing AIについて詳しくは「Bing AIとは?機能の特徴や使い方、ChatGPTと比較した強み・弱みを解説!」をご覧ください。

さらにプロンプトを使用することで、文章の校正や翻訳、要約、誤字脱字や表記ゆれのチェックなどの作業もサポート可能です。要約を行う際には、元の文章と要約後の文字数などの具体的な指示を出すことで、適切な文章の要約を行いましょう。

プログラミング補助

生成AIのプロンプトを活用することで、プログラミングにおける補助作業が可能になります。

例えば、従来ではプログラムのバグを見つけるためには実際にプログラムを実行し問題点を探し出す必要がありました。しかし、生成AIを使用することでコードの検証とバグの特定がより効率的になりました。

さらに、生成AIはプログラミング学習の支援ツールとしても利用できます。
ユーザーがプロンプトに明確な要求や制約条件を指定するだけで指定した内容に基づいて生成AIがプログラムコードを生成します。この機能は、システムやアプリ開発などの幅広い分野での活用が期待されます。

これにより、プログラミング初学者から経験豊富な開発者まで、多くの人々が生成AIを通じてプログラミング作業の効率化や学習の支援を受けられるでしょう。

言語学習補助

生成AIのプロンプトは、「プロンプト学習モデル」と呼ばれる手法による言語モデルの訓練にも用いられます。

プロンプト学習モデルとは、言語モデルに特定のタスクや命令を与え、そのモデルが特定のタスクに適した出力を生成するように訓練する手法です。この手法により、言語モデルの能力を特定の用途に特化させることを可能にしました。

また、生成AIのプロンプトは、文法や文章表現の正確性の確認など言語学習のサポートに大きく貢献する技術と言えます。この技術を活用することで、生成AIはより正確で自然な言語表現を学習し、ユーザーにより高品質な言語関連のサービスを提供できるでしょう。

画像生成

画像生成AIにおいても、プロンプトを明確かつ具体的に指示することは、生成される画像の精度を高める上で非常に重要です。プロンプトの詳細度が高いほど、AIはユーザーの指示に応じた画像を正確に生成できます。

また、生成AIに対して望ましい要素・特性を指定するための「ポジティブプロンプト」と、反対に望ましくない要素・特性の指定につながる「ネガティブプロンプト」の活用も効果的です。

「高品質」といったポジティブプロンプトを使うことで、生成される画像に含めたい要素を指定でき、「低品質」などのネガティブプロンプトでは除外したい要素を明示できます。このアプローチにより、ユーザーが求める結果により近い画像を生成できます。

さらに、生成された画像はブログやWebサイトなどのさまざまなコンテンツで幅広く活用できます。これにより、ビジュアルコンテンツの制作がよりスムーズかつ創造的に行えるようになるでしょう。

音声生成

生成AIのプロンプトは、音声生成の領域においても重要な役割を担っています。

アナウンスやコールセンターでの音声対話、ナビゲーションシステムやスマートスピーカーのようなデバイスでの音声読み上げなど、多岐にわたる用途に適用可能です。

例として、GoogleのSoundStormは、テキストと音声プロンプトから人間のような音声を生成できるツールです。また、Make-An-AudioやStable Audioのようなツールでは、テキストプロンプトを入力するだけで音声を生成できます。

このように、生成AIを活用することで、より自然で実用的な音声を生み出すことが可能となり、多くの分野でその利用が拡大しています。

5.プロンプト まとめ

今回はプロンプトについて解説しました。近年、AIプロンプトは文章生成や執筆支援、プログラミング、言語学習の補助、画像や音声の生成など、多岐にわたる分野で活用が広まっています。
具体的かつ的確な指示を与えるプロンプトの適切な活用は、生成AIが重宝されつつある現代において、今後さらに多くの可能性を開く鍵となるでしょう。

【監修者】酒井 麻里子

ITライター/新技術ウォッチャー。XR、ジェネレーティブAIなどの新しいテクノロジーや企業のDX取材、技術者・経営者へのインタビュー、技術解説記事などを執筆。ビジネスを軸にしたXRと最新テクノロジーのWEBマガジン『TechComm-R』運営。Yahoo!ニュース公式コメンテーター(ITジャンル)。株式会社ウレルブン代表。

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1.プロンプトとは?

2.生成AIでのプロンプトの記述方法

3.生成AIで効果的なプロンプトの作成ポイント

4.生成AIのプロンプト活用例5選

5.プロンプト まとめ