音楽を介して人や楽器と出会う

児童養護施設支援

17.03.28

3月12日、7名の児童養護施設で生活する子ども達・職員の皆様を第891回東京フィルハーモニー交響楽団 オーチャード定期演奏会に用意された「楽天ドリームシート」に招待しました。
曲目は、ラフマニノフ作曲の「ピアノ協奏曲第2番 ハ短調」とチャイコフスキー作曲の「交響曲第6番 ロ短調『悲愴』」で、東京フィル首席指揮者のアンドレア・バッティストーニさんが指揮を執ります。

ロシア出身のラフマニノフとチャイコフスキーはロマン派と呼ばれる作曲家。喜びや怒り、悲しみなど様々な感情が音楽で表現されているのが特徴です。

「ピアノ協奏曲第2番 ハ短調」は、22歳のピアニスト・松田華音さんとオーケストラのハーモニーが魅力の一つ。ピアニストとオーケストラが目と目を合わせるなど、両者のコミュニケーションにも注目です。

『悲愴』は、首席指揮者のバッティストーニさんにとっても、自分の心に近いと思える大切な作品だそうです。「悲愴」とは、ロシア語の「パテティーチェスカヤ」を訳したものですが、本来のロシア語では「燃えるような興奮に満ちた」という意味があるそうです。悲しさだけではなく喜びも含めた感情の揺れ動きが表現されています。

演奏後には、東京フィルの大塚哲也さんと仙台フィルのピーター・リンクさん、2名のテューバ奏者にお越しいただきました。

東京フィルハーモニー交響楽団 テューバ奏者 大塚哲也さん

テューバは、金管楽器の中でも最も大きく低い音が特徴。オーケストラの音の土台を担っています。「テューバの音が良かった」と褒められるよりも、「テューバの音はよく聴こえなかった」と言われるくらいの方が、オーケストラ全体のハーモニーを褒められたと感じ、うれしいそうです。

お二人ともテューバを始めたのは中学生になって吹奏楽部に入ったことがきっかけで、「体が大きいから先生に指名された」そうです。子ども達にも、今から楽器を始めても頑張ればプロになれるよ、とエールを頂きました。

最後には、特別に「花は咲く」を演奏して頂きました。東日本大震災から6年となる3月、東北・仙台で活動経験のあるお二人による演奏は、私たち皆の心に残りました。

大塚さん(左)と仙台フィルのリンクさん(右)

今シーズン「楽天ドリームシート」で子ども達の案内をして頂いた東京フィル・広報の伊藤さんにも、改めて子ども達と向き合った感想を伺いました。

『オーケストラの演奏を聴いたり、知らない大人と話をしたり、みんなでホールに来た経験なりが子どもたちの世界を広げ、将来への視野を広げるヒントのひとつにでもなっていればと願います。自分の気持ちにぴったりくるものが、自分の外側にあるということは人にとって支えになると思いますし、音楽なんて飽き飽きだ、と思いそうなときでも、虚をつかれて涙が出るようなこともあります。オーケストラのような(聴衆も含め)「誰かと一緒に一つのものを作る」経験が心の中にずっと残っていったらいいなと思います。』

伊藤さんは以前ある先生から聞いた「音楽を続けていれば、また会える」という言葉が印象に残っているそうです。実際、音楽に関わりつづけていると、もう二度と会わないだろうなと思っている人にばったり出会うことがあるそうで、子ども達にも、楽器に魅力を感じたら可能な限り続けていってほしいとのことでした。

「楽天ドリームシート」の活動を通じて、音楽には人と人をつなぐ力がある、と改めて感じました。東京フィルの皆様、本当にありがとうございました。

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